ありがとう白菜
以前、野菜をまるごと食べる記事を書いたとき、主に感じたのは征服感であった。こんなデカいものが、すべて俺の腹に収まった!という満ち足りた気持ちである。
ただ今回は4日間という時間をひとつの白菜と共に過ごし、以前とは違った気持ちが芽生えていた。それは白菜に対する愛着である。共に過ごした4日間。我々の関係はもはや戦友であった。
ありがとう、白菜!
次の白菜タイムは翌日のお昼。
前から気になっていた料理がある。白菜のオーブン焼きだ。
1/4にカットして、ベーコン・オリーブオイル・塩コショウを足して焼くだけ。きのう「カットされてない白菜は鮮度がいい」と気づいたばかりなのでここで包丁を入れるべきか迷ったが、ずっと食べてみたかったオーブン焼きの魅力にはあがなえなかった。
これが今回のベストメニューだった!
もうちょっとバサバサした料理なのかと思っていたけど、よく火の通った白菜はすごくジューシーで、甘くて、そして白菜であった。この料理うまいなーというより、白菜ってうまいんだなーという感じ。
さすがに一食で全部食べるのは無理かな……と思っていたけど意外とペロッと食べてしまった。
残りは全体の1/4くらいだろうか。終わりが見えてきた…!
翌日。昨日までにだいたい作ってみたい料理は作り終えてしまった。こういう時、あらゆる残り物はカレーに行きつくと相場が決まっている。
レシピ検索してみると無水カレーには肉の種類やトマトソースの有無でいくつかの流派があったが、今回は豚バラ肉&トマトソースありを採用。
食べてみると…うーん、普通にカレーだなこれは。水を使ってないから白菜のうまみが…という理屈はわかるのだが、野菜のおだやかな滋味はトマトソースとカレールウのタッグの前には無力であった。
というわけでカレーのアベレージを大きく飛び越えるものではなかったが、しかしそもそもカレーという料理自体がおいしいからヨシ!
というわけでいよいよ最終日。カレーが少しと、浅漬けが残っている。もう一度カレーライスを食べるのも芸がないので、めんつゆで伸ばしてカレーうどんにした。
これが大成功だった。野菜たっぷりで具だくさんのカレーうどんはボリューム満点。味の方もここへきて白菜のうまみが生きてきた気がする(めんつゆのだしの味かもしれない)。
こうして今日も大量の白菜をぺろりと平らげ、4日間5食におよぶ白菜生活は幕を閉じた。
以前、野菜をまるごと食べる記事を書いたとき、主に感じたのは征服感であった。こんなデカいものが、すべて俺の腹に収まった!という満ち足りた気持ちである。
ただ今回は4日間という時間をひとつの白菜と共に過ごし、以前とは違った気持ちが芽生えていた。それは白菜に対する愛着である。共に過ごした4日間。我々の関係はもはや戦友であった。
ありがとう、白菜!
<もどる | ▽デイリーポータルZトップへ | |
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |