実物よりもずっと大きい写真たち
街ではいろんなものが拡大表示されている。
意識してブラブラ散歩してみると、思った以上にいろんなものが容赦なく大きい。
ファストフード系の店はどこも大きなメニューの写真が店頭にがんがん張り出されていた。
ハンバーガー屋ではハンバーガーが、牛丼屋では牛丼が、カレー屋ではカレーがでっかく表示されている。
匂いにつられて店に入る時代は過ぎ、今や拡大された写真がその役割を担っている。
でも、ほんのちょっと足を止めて冷静に考えてみよう。もし、これが実寸だとしたら。
……。
シンプルに、でかい。
いったん素直に「でけえ!」というツッコミ目線で見ると、見慣れた景色が断然面白くなる。
この観察をしている最中にでかいオロナミンCとすれ違ったのには話笑った。おあつらえ向きすぎるものがまさか向こうからやってくるとは。
でもそれくらい、でかくする、ということが広告として一般的に機能しているんだろう。
これをふまえて私も身の回りの一生拡大されないような物を拡大してみようと思う。
「でけー、でけーよー!」みたいな無邪気な感動が私の日常にも発生するだろうか。