小出し記事 2022年3月21日

お酢のいろいろを語り尽くしたい 入れるだけでポテンシャルを発揮しまくるりんご酢

お酢を使って作るおいしい料理のレシピは、すでにこの世にたくさんある。ぜひ検索してみてほしい。

でも、コンロを使う機会が1年に1回あるかないか位の自炊しない派でも、お酢を使いたおす方法はあるのだ。さくっとお酢を楽しめる方法を紹介したい。

なおこの記事に出てくるやつは基本、りんご酢でやるのがいちばんおすすめです。

1981年群馬県生まれ。ライター兼イラストレーター。飲食物全般がだいたい好きだという、ざっくりとした見解で生きています。とくに好きなのはカレー。(動画インタビュー)

前の記事:お酢のいろいろを語り尽くしたい お酢を味わうためのコンビニ飯、冷凍五目焼きそばと煮たまご

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……というわけで、

かけるだけ・入れるだけでお酢を楽しめる方法に絞ってみた。

なんで絞ったのかというと、ふだん自分自身があまり料理らしい料理をしない方だから、というのが大きい。

この前、知人数人の前で「昨日の夕食は、レタスをガッとちぎって、しょうゆやごま油を適当にばーってかけて、電子レンジで3分くらい温めたやつを食べました〜♪」っていう話をしたら、数秒くらい、静かな時間が流れたような気がした。

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でもめっちゃおいしいんですよ。レタスを電子レンジでチンしただけのやつ

できるだけ手をかけずに、楽しめることが大切だ。……とちょっとかっこよさげに書いてみたが、要はめんどくさがりなのである。

私ひとりの味の感想だけだと「本当に?」と不安に感じる人もいるかもしれないので、今回は編集担当の橋田さんにも試してもらった。 

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牛乳にお酢を入れるとにわかにヨーグルト

まずはこれからいこう。牛乳にお酢を入れる。

合わせるお酢は、できればりんご酢などの果実から作られたお酢がいい。なぜならば、酸味の質がちょっと丸いのだ。果実由来のさわやかさもあって、ドリンクとして飲むのに向いている。

……とさらさら書いてみたのだが、なかには「へっ?牛乳にお酢?」と思った人もいるのではなかろうか。もしそうだったとしても、どうか引かずに読み進めてもらえるとうれしい。私も最初は驚いた。

初めて知ったのは去年の今頃。どうやら、お酢フリーク的には既に定番の楽しみ方で、なんら異質な合わせ方でもないらしい。

ちなみに私的おすすめは牛乳200mlにりんご酢大さじ1(15ml)。それよりも牛乳を減らすと、酸味の刺激ががつんと強くなる。好みではちみつを入れても良き

だけどそれはもう、驚いた。

牛乳にそんなことしていいの?本当に?ごくごく一部の選ばれし味覚を持つ者のみが楽しめる特殊な合わせ方なんじゃ?と思っていた。

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酢といえば「酢のもの」というイメージが根強くあったため、酢のものに牛乳を注ぐ的な想像してしまってたらしい。そんなわけはないのだけど

でも、先人が熱く薦めてくれていることだ。とりあえずは試してみようじゃん!と決意を固めた。知ってから半年以上が経った冬の朝のことだった。

おおー。こうくるのか!すんごーくざっくりいうと、ヨーグルトみたいな味!

本物のヨーグルトと比べると、違うっちゃ違っていた。飲むヨーグルトとは、なんというか貫禄が違うのだ。飲むヨーグルトには、俺、本物!っていう揺るぎない強さがある。

こちら本物の飲むヨーグルト。どろりとした口当たりといい、まろやかな酸味といい、我こそはヨーグルトである!という威風堂々感

でも牛乳+お酢は、これはこれとしておいしい。味を具体的に言い表すとすると、「ヨーグルトっぽい。ヨーグルトになりたがっている(でも完全になれているわけではない)牛の乳」といった感じで元も子もないんだが、味はそんなにへっぽこではないのである。

これはこれでひとつの選択肢であろう、という味がする。

これはこれでうまい!

ちなみに「ブルガリアヨーグルトプレーンにはまって食べていた時期がある。酸っぱいヨーグルトが好きなので、嫌いじゃないと思う!」という橋田さんにりんご酢で試してもらったところ……

「最高においしい。甘すぎないりんご風味のヨーグルトドリンクといった感じで売れそう。」

予想を上回る大絶賛だった。

橋田さんは、牛乳とお酢の組み合わせに対しては何ら疑問はなく、「牛乳に酢を入れると分離するだろうという予備知識があったので、分離したのを見られたらいいな」と思っていたそうだ。

そうそう。そうだった。お酢と牛乳の組み合わせは、調理の仕方次第では、カッテージチーズも作れる。あたためた牛乳にお酢を投入し、分離がすすんだら、その塊をキッチンペーパーなどで包み、水気をきるとポロポロのチーズができあがる。

そしてカッテージチーズにするつもりなく、冷たい牛乳にお酢を入れるだけでも、ドロッとした感触になることがある。

橋田さん曰く「牛乳100mlにお酢大さじ1杯くらいを入れると、ドロッとした感じになった!」とのこと。

ただ、お酢の種類を穀物酢にするのは、よろしくなかったらしい。

「おすすめはりんご酢です!」と伝えていたが、穀物酢を入れてみるバージョンもがっつり試してみてくれていた橋田さん。「ミツカンの穀物酢の味の存在感はすごい。喉に刺さる感じがして、口がイーの形になる」とのこと。本当だ。めっちゃ「イー」ってなっている……! 
ちなみにりんご酢はこのりんご酢を使ったとのこと。「純りんご酢」と呼ばれる、りんご100%で作られた、りんご感がより強く感じられるもの。純じゃないりんご酢よりも少々値段ははるが、味に深みがある。とはいえ純じゃないりんご酢を使うのでも大丈夫です!
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納豆+お酢=ふわふわ!

続いておすすめしたいのが納豆に入れること。

1パックに大さじ1杯くらいが目安

もしも「えっ??」と思った人がいたとしたらお伝えしたい。この組み合わせ、よくよく考えてみると、納豆に味ぽんや酢じょうゆをかける感じに近い。そこまで異質感はない組み合わせなのである。

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実質、酢じょうゆをかけるようなもの!

ポイントは納豆が、ふわふわになることだ。ふわふわの納豆って少しだけ……いや。かなり気分がいい。味にもさっぱり感が増して気分がいい。朝から絶好調になれる納豆だ。

もちろん朝以外に食べてもいい。

みてくださいこの違い。言わなくても伝わるかもだけど、右側がお酢をかけた納豆です

こちらも橋田さんに試してもらった。

なんと、今回初めて知ったのだが、「納豆は好きじゃないけど、身体に良いと聞くので無理して食べるようにしている」という橋田さん。

そ、そうなのか……!

「短時間でささっと食べるようにしていて、ごはんにもかけない。皿にもいれたくないのでパックのまま食べて捨てる。酢を入れることで嫌いな気持ちが改善されるといいなと期待しています。」

ごはんにもかけない。相当強い思いがあるようだが果たして。

「りんご酢を少し入れるのがちょうどよかった。りんごの旨みがふわっと途中で登場することで、納豆が嫌いがちょっと緩和できました!」だけど「やっぱり納豆の威力はすさまじくて、『好き』に切り替わることはありませんでした」とのこと。納豆強し!
「混ぜるとふわふわするのがすごくて楽しくて、どんどん混ぜてしまいます。」混ぜるのは楽しかったらしい。

さらに穀物酢でやってみたところ「納豆自体がかなり強烈な味のはずなのに、穀物酢は負けじと主張してきました!」とのこと。

穀物酢、強い。

穀物酢とりんご酢だったら、りんご酢で試すのがおすすめだが、米酢や黒酢などで試してもおいしいのでぜひトライしてみてほしい。

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酒を控えておきたい夜にはお酢を炭酸で割れ

最後に紹介したいのはお酢と炭酸水で作る、チューハイもどきである。お酢を水分で薄めて飲むと、カーッと喉奥が熱くなるような感じがある。これがどうにもお酒っぽいのである。

ここで大切なのは、本物と同時に飲んで味を比べないことだ。細かい違いに気がついてしまうから。お酢サワーだけ飲もう。それで、飲んでいる気分に浸りきるのだ。

お酒とは、気分なのである(と書いてみたが個人差はあると思う)。

レモンをのせれば見た目はほぼレモンサワーだ。ますますお酒っぽさが高まるばかり。
写真で見るだけならもう、レモンサワーで乾杯したがっている人にしか見えない

さて。橋田さんにも試してもらおう。試す前の印象を聞いたら、「これは、普通においしいでしょう」と力強い。

当サイト内の「買ってよかったもの」のコーナーで、ウェブマスター林さんが勧めていた「ビネガークラフトワークス 桜色ベリー295ml(ビネガードリンク)(飲むお酢)」(現在は在庫切れのよう)を飲んだことがあって、それがおいしかったので、味の想像がしやすかったという。

炭酸水でりんご酢を割った状態。甘みが好きな人は、好みではちみつを入れてもいい。なお橋田さんははちみつなしでストレートにいったそう
「炭酸水にりんご酢はおいしい。こういう飲み物は、おしゃれなカフェ売られているかもしれない。穀物酢バージョンは、売られることはないなと思う。」

休肝日を設けたい人、ぜひお酢に頼ってみてほしい。そしてその際には、飲んでも飲んでも酔わないな、おかしいな……と我に返らないことがなにより大切だ。

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ちなみにお湯割り的なやつはおすすめしません。お湯割り特有のカッっていう感じが、お酢割りにはないのだ。お酒だと思わずに飲む分にはありかもしれないが。
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さいごに。そのほかにおすすめなのは

・揚げ物にかける

第二回の記事内でからあげにかけることを激推していたが、からあげ以外の揚げ物にもおすすめ。レモンだと思って適量ふりかけるといい。りんご酢のほか、黒酢、米酢あたりが旨みがあっておすすめ。

・お茶漬けに入れる

過去に書いた記事でも少し取り上げている。さっぱり味で朝の起き抜けにも食べやすい。

・カレーに入れる&かける

本気でお酢との調和を楽しみたい場合には、ポークビンダルー(「ポークビンダルー」「レシピ」で検索して好みのレシピを探していただければ……)を作るのがおすすめだけど、めんどくさいよ〜っていう場合には、出来合いのカレーに混ぜてみるのもあり。ルーじゃなくて、ごはんに寿司酢を混ぜるのもうまい。

あたりである。

それ以上手の込んだ料理については、料理家さんの作ったレシピ(特に自ら「お酢が好き!」と公言している人のレシピが超おすすめ)やお酢メーカーの公式レシピを物色するのが吉だと思う。

メーカー公式はとにかくいろいろ最高だ。次回は、公式のレシピをいろいろ試してみつつ、公式たちの純粋すぎるがゆえの発狂についてお伝えしたい。

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