小出し記事 2022年3月3日

お酢のいろいろを語り尽くしたい バルサミコ酢は意外と万能

この世にはいろんなお酢がある。どれもみんなすっぱいけど、すっぱさがちょっと尖っていたり、丸みを帯びていたり、おのおのに個性がある。 そんなお酢たちを解説したい。

私が3本目に迎え入れるお酢として、おすすめしたいのはバルサミコ酢です。特に凝った料理を作る機会はなかったとしても、である。

1981年群馬県生まれ。ライター兼イラストレーター。飲食物全般がだいたい好きだという、ざっくりとした見解で生きています。とくに好きなのはカレー。(動画インタビュー)

前の記事:お酢のいろいろを語り尽くしたい ~むせてこそお酢、お酢ってそもそも何なのか

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醸造酢にしぼって紹介します

お酢とひとくちにいってもいろいろある。ここ数年は、あらかじめ砂糖やだしなどが調合されている調味酢(カンタン酢)の人気がすさまじいけど、今回は、食酢以外の調味料がいっさい混ざっていない「醸造酢」にしぼって紹介していきたい。

すごい便利なんだけど今日はお休みです
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じゃぶじゃぶ使える穀物酢

まずはじめに、おなじみのこちらから。小麦、コーン、米などを原料に作られている穀物酢である。

ミツカンのこのお酢、もはやもうお酢のアイコンって感じがする。小さい頃から実家のキッチンで見かけていた。オーケーの穀物酢は、「酢」の文字が潔いでかさでかっこいい。

穀物酢の特徴はまず、なんといっても安いことだ。ペットボトル飲料とさほど値段が変わらない。手に入りやすさもはんぱなく、コンビニに売っていることも結構ある。生活のすぐそばにあるお酢だ。 

味は、パッケージに「味わいすっきり」と書いてあるとおり、とにかくすっきりとしている。旨みはほとんどないけど、そのぶん何色にでも染まれる伸びしろがある。とりあえず迷ったらこれ使っとけ!みたいな頼もしさも持ち合わせていて、気がつくと1日おきに履いているユニクロのストレッチパンツのような安定感がある。

じゃぶじゃぶ景気良く使えるから、ピクルスを作る時とかにもいい。

ちょっとすっぱいけど、からあげにかけてもおいしい(ただしからあげにレモンかけるのが好きじゃない人にはやらないのが吉)
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米酢はお米との相性がいい

穀物酢より旨みのあるお酢を欲しているならば米酢、少し丸みのある酸味を求めるなら米酢である。名前のとおり原材料が米である。

すっぱいだけじゃない。たしかに「味」がある。我々に「おいしさ」を感じさせるための成分が溶け込んでいるのを感じる。原料が米だけのものは純米酢と呼ばれる

穀物酢よりは割高なものの、ものによってはお店で飲むコーヒー一杯よりも安い(熱狂的ファンを多く持つ村山造酢の千鳥酢などは、もうちょっとお高いけれども)。

米が原料なだけあって米との相性がいい。酢めし作りに使うのにぴったりなお酢である。とはいえ基本何にでも合う。

からあげにつけてもうまい。からあげに、旨みの汁が一層コーティングされたような感じになる
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まろやかな黒酢はスープに入れるの向き

そしてより旨みやコクが深いのが黒酢。酸味がまんまるい。穀物酢と比べると、ずいぶんまるくなったなぁ!と感じる。

種類によって全然色が違うのもおもしろい。主に玄米を原材料として作られている。大麦で作られたものもある。

あらゆる料理……特に煮物に向いているし、炒め物やフライにじゃぶじゃぶかけてもおいしい。でも、ほかのお酢で代用しちゃだめ?と聞かれると、ほかのお酢でもまあ、ダメじゃないよなっても思う。味の細かい部分に特段こだわりのない人間(私)の場合の話だけども。

「黒酢がいちばん合う」と熱烈に思うのは何か、と聞かれたら一押しはスープに入れることだ。コーンスープ、トマトスープ、卵スープなどなど、あらゆるスープとの相性がいい。

からあげにつけてもめっちゃおいしいです 
うめー!
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りんご酢はドリンクにぶっこむの向き

りんご酢。名前のとおり原材料がりんごだから、ちょっと甘みがあるのかなと思って安心してかかると、やっぱり君もお酢なんだね!ってしみじみ感じ入るような、強気の酸味を兼ね備えている。

においを嗅ぐとかすかにフルーティー。アップルサイダービネガーも取り寄せてみた。

おすすめは梅シロップに加えること。

6月に、青梅、氷砂糖、りんご酢を1:1:1の割合で入れてそのまま放置していたやつが、半年以上ほっといてたらすごい色に

あらゆるジュースに加えるのもいい。

100%ジュースにはたいがい合う。特に元々すっぱいやつに加えるのがいい

ぼんやりしていても、瞬時にぐわっと目が覚める。酸味に酸味を掛け合わせるなんてもう、お酢フリークにとって最高の娯楽だ。そこまでお酢に溺れていないぞって人でも、レモンサワーにレモンいっぱい入れたくなるって人はきっと親和性があるからぜひ試してみてほしい。

からあげにも合います。フルーツ由来だからかな、穀物酢に比べてよりレモンっぽさがある……ような

ただかけるだけでもおいしいバルサミコ酢

使い方がわからない……と言われることもあるけれど、意外と万能なのがバルサミコ酢である。酸味がまろやかでほのかに甘い。遠くのほうにぎゅっと濃縮されたぶどう味を感じる。

興奮していろいろ買いすぎた。写真は赤ばっかりだけど、ワイン同様白いバルサミコ酢も存在する
まず、バニラアイスにかけるのがめっちゃおすすめ。甘さがすっきりする。
そして今の時期におすすめなのがいちごにかけること。今はまだ季節じゃないけど、スイカにかけるのもうまい。
酸味と酸味の掛け算です
うめー!

まだまだある。カレーにかけてもうまいし、塩こうじとバルサミコ酢をまぜた液体にきゅうりやトマトを浸しておくのもうまい。王道的に、煮つめてから肉や魚にかけるのも、めっちゃうまい。酢めし用のお酢として使えば、ややピンク色のお米が爆誕する。

手の込んだ料理を作らない人でも、意外と用途はあるのだ。

もちろん、からあげにつけてもおいしいです

洋食向きかもワインビネガー

続いてはワインビネガー。マリネやドレッシング作る時とかに向いている。バルサミコ酢より熟成期間が短くて、かすかにフレッシュなぶどうの香りがする。

写真は白ワインだけど、赤ワインビネガーも存在する

洋食を作る機会が少ない我が家ではいちばん減りが遅いお酢でもある。だけど基本何にでも合う……んだと思うんだ。使い方を決めすぎずに、いろんなところで使ってみてもいいんだと思う。

そう思って、からあげにつけたらやっぱりおいしいかった!

フィッシュアンドチップスのお供、モルトビネガー

さてここからは、スーパーにはあまり売っていない、おもに海外で活躍中のお酢を紹介していきたい。まず、フィッシュ&チップスにかけるお酢としておなじみのモルトビネガーから。

麦芽から作られているお酢

約20年前の話になるが、イギリスのパブでフィッシュ&チップスを頼んだとき、一緒に運ばれてきた。なんだろう…と思いながらおそるおそるかけた記憶がある。新しい出会いだった。

揚げ物にお酢をかけるの最高じゃん!と感激して、日常に取り入れようと意気込んで、帰国後に買ったのがなぜか中国黒酢だった記憶もある。なんでそうなったのかはわからないけど、中国黒酢もおいしい。

キャップを開けるとこんな感じ。かけすぎ防止の予防策がしっかりとなされている。手厚いな
フィッシュ&チップスに合うのだから、もちろんからあげにかけてもおいしい。豊かな旨みを感じるのだが、黒酢のそれとは明らかに違う、海の向こうの味わいがする

ホワイトビネガー

続いては無色透明なお酢、アメリカ製のホワイトビネガーである。日本ではあまり見かけない。油絵具を溶く油(ペインティングオイル)みたいな見た目だ。

とうもろこし由来のアルコールが原料

穀物酢以上にさっぱり感が強い。 粘着質な雰囲気とは対極にありそうな、底抜けのさわやかっぷりだ。君に届けの風早くんを思い出す。

穀物酢よりもさらに、フラットな味わいでにおいも軽い。もちろんからあげにも合いました

とにかくフルーティーなみかん酢

そして最後を飾るのはみかん酢である。いろいろ調べているうちに見つけて興味本位で購入した。堂々の愛媛生まれである。

愛媛のみかんへの情熱をひしひし感じる

味も香りも、りんご酢よりもさらにフルーティーな印象だ。 酸味はそこまでがつがつしていない。

からあげにももちろん合いました!
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そして、我が家のお酢仲間がまた一段と増えました

次回は、さらにいろんな食べ方&摂り方を模索していきたい。 

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