自由ポータルZ 2023年4月7日

峠で峠の釜めし・桜の下で映える~自由ポータルZ

こんにちは、編集部 石川です。

晴れた日に外でパソコン触ると日の当たり方によって全く液晶が見えなくなるので、毎回ノートパソコン持ったままクルクル回ることになります。場所を変えたことによる意外な副作用です。というわけで今週は3月のテーマ部門「違う場所でやる」の結果発表です!

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…とそのまえに、4月のテーマを発表します。4月は…

4月のテーマ「街で行列を探す」
街で自分の知らない店や場所にできている行列を探してください。それが何の行列なのか明らかにするのがテーマです。
お店みたいな、即日で参加可能なものならぜひ並んで実際に買ってみてください。
行列ができてるってことは、多くの人が興味を持つような太いネタってことなんですよね。
それでいて自分の知らないカルチャーなんです。そしてそれをただ並ぶだけで体験できる!これほど記事ネタに適したアクティビティはないと思います。
参考までにデイリーの過去記事もいくつかピックアップしました。
並んでいる間は、他に並んでいる人の様子や、お店から出てくる人の様子などをよく観察すると臨場感のある原稿になると思います。
締切は4/30、発表は5/12です!

では、「違う場所でやる」秀作発表です。 

【もう一息】峠にあの容器を持ち出せばいつでも「峠の釜めし」

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[投稿者]おがわしゅうさん (おがわ収蔵館
[コメント]3月のテーマ部門「違う場所でやる」への応募です。使い道に困ることでおなじみ、「峠の釜めし」の空き容器ですが、活用法の最適解を見つけました。峠に持ち出すことで、物理的に「峠の釜めし」が味わえます!

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古賀及子のコメント

峠の釜めしの空き容器をどうしたらいいかは大いなる問題です。完全な提案ありがとうございます。

最初の峠で終わりかなと思ったら後に続くのも読みごたえがあったし、外に出ているだけで可笑しいネタで、全体を通して鬱屈がなくすがすがしい良い記事でした。

いわゆる出オチのネタですから、「峠の釜めし」とは何かの説明を後まわしにしたのは唸る構成でした。ただ、峠の釜めしを知っている私でもちょっと分かりづらさを感じてしまったのは確かです。やっぱり前提は写真1枚と一言でいいから挟んでおくとよかったかなと思います。

ポップコーンのくだりはコラボ品を峠に持っていけなかったのが痛恨でしたね。じゃあ普通のポップコーンで、というのは、ご本人も「二重ボケ」と書いているとおりちょっとひねりが強いかなと感じました。

「終売になっていた」ことをしっかり伝えてがっつり悔やむ文章を入れたほうが伝わりやすかったかもしれないです。

オチも良かったです。峠の釜めしの空き容器が棚に増えていく、それが人生ですよ。

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石川大樹のコメント

「「あっ、峠で『峠の釜めし』を食べてる」と思うのだろうか。いや、絶対思うだろう。」

妙に自信に満ちあふれていて小気味よかったです。こういうちょっと変わったことをする企画は、ためらわないことが大事ですよね。さすがです。

構成の話で、最初に行った峠とポップコーンの関係がわかりにくかったかなと思います。単に1カ所目→2カ所目という並列の関係なのか、それともポップコーンがこんな結果だったから本物の釜めしを入れて峠に来たんです、というエピソードの前後関係なのか。それがわからないので記事全体が整理されていない印象になってしまったかも。

あとは、「ずっと保管していた容器がやっと日の目を見た」というエピソードがこの記事の厚みを出している要素なので、もっと最序盤でそれを匂わせても良かったかもと思います!。

 

【もう一息】桜の花の満開の下なら、なにをやっていても映える

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[投稿者]葱山紫蘇子さん (葱山紫蘇子の活動報告
[コメント]3月のお題「違う場所でやる」に応募します。
桜の花を見ると気持ちが高揚しますよね。そんな思いとは裏腹に、日常でやってることを桜の下でやってみました。

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古賀及子のコメント

すごく好きです、私たちの、手の届く奇行だと思いました。

「満開の桜の下なら、どんな地味なことをしても、映え写真が撮れるのではないか」と、すごく分かりやすくとっつきやすいテーマですが、実はこれはかなり難しいんですよね。

どうなればその思いが達成となるのか、一般的な共感のあるゴールが見定めにくい企画です。

ご自身でも書いてらっしゃるとおり、カメラが遠いんですよね。もうちょっと攻めて派手にする手もあったわけなんですが、最後のブロック

>てなわけで、春の夕暮れ時

からの一文でなんでカメラが遠いのか、遠慮があるのかがちらっと分かります。できることをやって、こうなった。そんな記事として「ちょっといいな」と思わせてくれました。 

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石川大樹のコメント

本当に映えていていいですね!企画記事ですがときおり素に戻って桜を楽しんでいる描写があって、そういうある意味「隙」みたいなところが、記事に息遣いを感じさせてくれてよいと思います。

「なにをやっていても映える」がテーマであれば、本当に映えているかの評価があるといいですよね。自己評価でもいいですが、人に見てもらうとか何らかの客観的な指標で評価すると説得力が出ると思います。SNSにアップしていいね数を見るという手もあるかも。

さらにそこから展開して「桜の下で映えるためには○○」という法則までたどり着けると、情報になりますよね。自分で何かする系の記事は情報っぽく見せるのがコツです。

記事の展開としても、前の項目を踏まえて改善の結果で次の項目に行くような展開にすると、研究している感じが出ると思います。たとえば、マンガ、プロフィールシート、とやった後に、座ってやることは複数やっても違いが分かりにくいから動きのある活動にしよう、みたいな。

 

Tips:公共の場所での写真や動画の撮影について

桜の記事を送ってくれた葱山さんから質問があったので、回答します。

「公共の場所での写真や動画の撮影について、指針があればアドバイスをお願いいたします。」

デイリーは商業メディアなのでいろいろ気を遣うこともあるのですが、投稿者へのアドバイスということで個人ブログの場合で回答したいと思います。

これから挙げる場所について、看板を撮るとか風景を撮るとか、写真を撮ること自体で怒られることはまずないと思います。気を付けるのは「そこで何かをする」系の撮影の場合ですね。

近所の小さい公園や河原、これは大丈夫です。(明示的に禁止されている場所や、公共物を壊したり他人に迷惑をかける行為はのぞく)

厳密にいうと管理する自治体によってルールがあると思いますが、商業メディアならともかく個人ブログやSNSならグレーゾーンでしょう。

気をつけなければいけないのは公園事務所があるような大きな公園。撮影使用のためには占有使用届を出さねばならず、変わったことをしていると管理者に声を掛けられます。

道路は交通ルールを守ることと人の迷惑にならないことに気をつければ、基本的にはOKです。

大きいビルの敷地内は公共スペースっぽく見えても私有地なので、露骨に記事の撮影をしていると警備員に怒られたりします。私有地のルールは所有者次第なので一概には言えないところですね。

大学キャンパスについてはどうだろう、個々の大学の方針によるのだと思いますが、これも個人ブログくらいならグレーゾーンではないかな…気になる場合は問い合わせて許諾を取ってみてもいいかもしれません。
ではまた来週!

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