「自分しかしらないこと」もあった
郡司さんの終了後「全然気づかれていないことがある」「自分はおしりがすごくきれいだ」と言われた。「本当にそれは知るわけがない」と2人で怒った。本人としては、かなり上位にくる長所だったそうで、熱弁されたがそんなことは知り得ない。
人間はいろいろな面があっておもしろいなーという実験でした。

先輩が「昔、上司に『おれの長所を100個いえ』と言われてキツかった」という話をしていた。他人の長所を100個。5個ぐらいならまだしも、100個は苦行である。
ただ、そのあと無理くり細部まで褒めまくり、達成したという話が面白かった。実際にやるとどんな気持ちになるのか。後半は一体どうなるんだという疑問が湧いた。
実験してみると、大変たのしく、かなり効率よく言える方法を編み出すことにも成功しました。
まず「人の長所を100個言うと辛いのかやってみたい」と友人に連絡をした。
100個に自信がないので、まずはペースをつかもうと10個ずつあげてみることにした。
與座「あと顔に害がない」
山宮「ないない!」
なぜ詰まっているかというと、100個を見越して考えると「どの粒度で褒めたらいいのか」がわからないのだ。
「やさしい」と言ったあとに「これ10個ぐらいに分解できるのではないか?」と悩んでしまう。
郡司さんの10個がおわり、山宮さんの長所にうつる。
そして10個ずつ出そろった。
「おもしろい」ではなく「おもしろい文章がかける」「おもしろい台本がかける」など分解したら数が稼げることもわかってきた。時間にすると各5分ぐらいかかる。
また、言われている方は意外と2個を過ぎると照れもなくなる。「あーはいはい、それね」ぐらい冷静に聞けることもわかった。
要領がわかってきたので、残り90個をぶっ通しでやってみることになった。まずは郡司さんの長所をあげる。
50までは意外とサクサクすすんだ。20分ぐらいだろうか。しかし50からが急に詰まってしまった。
その時山宮さんが「淡い色の服似合うよね」と言った。そのあと私が「パーマも似合う!」と褒めた。
「ヒョロヒョロしてない」「マイナーな外国1人でいける」などねばって80個まできた。もう40分をすぎている。 「いける!いけるぞ!」と自分たちを鼓舞しつつも、停滞も増えてきた。
と、いろんなことがあり無事100個を達成した。見返すと、どれも「たしかに長所だ」と純度が高いものが集まった。
やる前は「後半は苦し紛れになるだろう」と思っていた。だが、実は基本的なことほど思い出すのがむずかしい。当たり前すぎて思い出せないのだ。
93個目で「人を傷つけない」97個目で「よく笑う」など、20ぐらいで出てきそうなものがたくさん出た。
しかし50分かかって体力的にはすごくしんどかった。
褒められると嬉しいし、答えている方はゲームのようで面白い。しかし1人に50分は厳しい。むちゃくちゃ疲れた。もっとサクサクやりたい。
あがった100個をカテゴリに分けると、大体6個ぐらいあることがわかった。
と、このカテゴリ別に15〜16個ずつぐらいに分けていけば早くなるのではないか?
その方法で山宮さんの100をスタートする。まずは「①見てわかる系」だ。
このカテゴリ分けは効果てきめんだった。大体1カテゴリ7個ぐらいはすぐに出てくる。ひとたびカテゴリに詰まっても次にいけばいい。それをぐるぐる回せばいいのだ。このやり方が正解だ!
カテゴリ分けの効果ですぐに100個言い終える。かかった時間は30分。前から比べると20分も短縮できた。しかも絞ることで質も上がっている。
しかし、30分でも疲労感は残る。やってる方はすごく楽しいし、盛り上がるが「飲み会でやるといいよ!」とまでおすすめできる時間ではない。
ラストは私が言われるターンである。もう1時間半も経って疲れた。褒められるとしても、10分ぐらいで終わりたい。
と、いうことで先のカテゴリに加え「1カテゴリ2分」という制限をつけることにした。
なんと2分で15個、本当に出せた。しかも投げやりなやつではなく、きちんとしたものがそのスピードで出る。
はじめは5〜10分で10個が普通だった。彼らの脳に何が起きているのか。
と、10分でなんと87個の長所を達成することができた。カテゴリ分け&時間制限の効果である。
人間の頭は制限をかけた方がいいと聞いたことがあるが、本当のやつだった。全員驚くぐらい違った。
これで全員終わった。みんな褒められていい気分である。感想としては
と、辛さよりは「たのしかった〜」が残った。
でもやるときは「カテゴリ分け」と「時間制限」を徹底してほしい。じゃないと人間の脳は50分もだらだら考えてしまう。
「ベストアンサー賞」などを作り、もっとゲームっぽく、楽しくするのもよさそうだ。ぜひ飲み会や、ご家庭のにこやか時間にご利用ください。
郡司さんの終了後「全然気づかれていないことがある」「自分はおしりがすごくきれいだ」と言われた。「本当にそれは知るわけがない」と2人で怒った。本人としては、かなり上位にくる長所だったそうで、熱弁されたがそんなことは知り得ない。
人間はいろいろな面があっておもしろいなーという実験でした。
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