なでられる効果はすごい
下の写真は浅草、浅草寺脇にある浅草不動の「なで仏」だ。これまでたくさんの人になでられているため、体がピカピカになっている。
普段僕たちが金属を磨くときにはヤスリや磨き粉を使うことだろう(記事参照)。なのにこの「なで仏」は手だけで磨かれてこの光り具合なのだ。
考えてみるとすごいことではないか。
この「なで仏」、いったいどのくらいの数なでられているのだろうか。しばらく観察してみた。
浅草寺は修学旅行客などでごった返しているが、こちら浅草不動尊は一歩はずれた静かな場所だ。なでるという目的がない人はあまり立ち寄らないのかもしれない。
それでも定期的にぽつりぽつりと人が訪れ、そして仏をなでていく。
なでていく人は老若男女を問わず、はてはその意味を知ってか知らずか外国人もなでに来ていた。時間帯にもよると思うが、見ている間は意外と若い世代もなでに来ていることがわかった。
なで、ユニバーサル
この1時間で「なで地蔵」をなでていた人はこんな感じだった。年代は推測。
男性(40-50代)__4名
女性(40-50代)__3名
男性(10-20代)__2名
女性(30-40代)__4名
外国人(20-30代)__3人
1時間観察して16人になでられていた。多いのか少ないのかまったくわからない数字だが、たとえばあなた自身と比較してもらいたい。あなた、最後になでられたのはいつですか?ほら、記憶にないでしょう。やっぱり1時間で16なではすごいのだ。
ちなみにこの「なで仏」1983年に建てられたのだという。
ということは、だ。
1時間で16回なでられる仏像が、建てられてからだといったい何回なでられたのだろうか。1日に8時間なでられると見込んで計算してみよう。
16回(1時間)×8時間(1日)×365日(1年)×26年(建立より)
=1214720回
120万回以上だ。どうだ、びっくりしただろう。もちろん日や時間帯によってもなでられる数は変わるはずだが、少なく見積もっても100万回以上はなでられているのだ。これからやろうとしていることを考えるとここで一度絶望感を味わうことになる。
でもやる。