きっかけは黒たまご
先週ライター榎並さんが銀の食器をいぶしに温泉へ行ったとき、黒いたまごを持っていたのを覚えているだろうか。下の写真だ。
なんとこのたまご、一個食べると寿命が七年延びると言われている箱根名物黒たまごなるものらしい。すごい、食べたい!
しかし調べてみると、世の中には黒たまごの他にも即効で寿命を延ばしてくれる魔法のようなアイテムがいくつか存在するようだ。今日はこれらを手当たり次第摂取して、1日で何年寿命を延ばせるのか検証したい。
スケジュールは以下
・箱根黒たまご(なんと1個で7年寿命が延びる)
・伊豆のオレンジジュース(1杯で3年延びる)
・初物を食べながら笑う(75日延びる)
・エンレイソウという植物(とにかく延びる)
これだけのアイテムを集めようというのだ、忙しい1日になりそうだ。しかしすべてはおのれが長生きするため!やるぞ!
と思って朝目覚めてみると。
無理矢理お届けします
正確には「目覚めてみると」ではない。実はこの時点ですでに二日間寝込ませてもらっている。だいぶ良くはなったのだが、それでもまだだるい。とはいえ寝てばかりもいられないので無理矢理起きたのが上の写真だ。ちょうど健康増進的な企画でよかったと思う。馬場さんと山で洗濯とか、そんなのだったら迷わずあきらめていた。
というわけで今回は彫りの深さ5割り増しでお届けいたします。
あらためてひどい顔してるなと思う。出かけに妻に「ひどい顔の方が説得力あるからシャワー浴びずに行くよ」と告げると「さすがにやめとけ」と止められたので一応さっぱりしてきたつもりなのだが。
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まあ多少顔が黒ずんでいようが無視して行こう。最初に狙うはやはり最も効果の大きい寿命七年延ばしの黒たまごだろう。4つくらい食べれば100歳越えも誓えそうだ。負けへんでー。
と原稿を書いている今は非常に元気になっているので語気も強いのだが、当日は本当に憔悴しきっていた。箱根まで行くのも面倒くさいからふもと小田原あたりで黒たまごを探したくらいだ。
もくろみ通り小田原の土産屋さんにも黒たまごが売られていた。「やった!」と力なくガッツポーズを決める。これで予定変更してオレンジジュースを飲みに行ける。一応店員さんに聞いてみた。
--これ、7年寿命が延びる黒たまごですよね
「イヤ、コレチョトチガウー」
一瞬夢の中にいるのかと思った。会話を忠実に再現すると理解してもらえない気がするので土産屋さんのおばちゃんに教えてもらったことを箇条書きにしたい。
・これは「黒ちゃん玉子」という商品
・ヨード卵で作ったヨ
・箱根の黒たまごは中まで固いけど
・うちのは中がヤワラカーイヨー(寿命が延びるとかそういう効果はないがよ)
ということで「違う」ということがわかってしまった以上、箱根まで黒たまごを買いに行くしかなくなった。はじめからずるしようなんて思わずに直行したらよかったのかもしれない。この後suicaに1000円チャージしようとして間違えて1万円チャージしてしまうのだが、これも動揺ゆえか。
また言い訳なのだが、この日は起きてすぐに出てきたのでまったく行程を把握していない。箱根までならすぐだろう、と思っていたのだが、実際には自宅から2時間かけてやってきたここ小田原から箱根湯本まで登山電車で15分、強羅までさらに40分、早雲山までケーブルカーで10分、大涌谷までロープウェイで10分かかるのだ。その先に黒たまごがある。榎並さんに買ってきてもらえばよかった。
箱根湯本あたりの待ち時間で悶々と(先日撮影同行で行った玉置さんとの釣りの記事をかっぱらって自分の記事にしてしまおうか)とか考えながらも、行けるところまで行くことにした。