ウナギのたうつピンバッジ
コンパクトなかごに入れられ、ポケモンなどとセットで売られていたピンバッジ、目が合って買わないわけにはいかなかった。

バッジには「沼之内弁財天」とある。福島県はいわき市に存在するらしい。寡聞にして初めて知るスポットである。東屋のようなコンパクトな建物の向こうに水面と森が描かれている。沼之内というからには沼なのだろう。そしてヌシのように横たわる大ウナギ。

大いにセンス・オブ・ワンダーを刺激された私は、この弁財天を目指して常磐線の特急に乗り込んだ。




JRいわき駅は常磐線と磐越東線が乗り入れるいわき市の中心駅で、どれくらい中心かというと、北口を出てすぐに城跡があるぐらい中心である。


お城が見下ろす先には駅前の街並みが広がる。

きれいに整備されたペデストリアンデッキや商業ビルを過ぎると大通りに囲まれるように路地が走り、こじんまりとした飲食店などが立ち並んでいる。


歴史を感じる蔵造りや旧家から昭和感のあるぎしっとした繁華街、ロードサイドに並ぶショッピングモールまで、少し歩くだけで多様な表情を楽しめる町である。


シーフードケーキにつっかえるも弁財天へ
沼之内弁財天はここから10kmほど東へ行った海側の地域に鎮座しており、バスや車で向かう感じになる。バスで行きたかったのだが駅周辺をうきうき散歩していたら逃してしまい(よくやる)、カーシェアーを使うことにした。いやあカーシェアーってほんとにいいものですね、考えたの誰よ。

沼之内弁財天の位置
30分ぐらい走ってさくっと行けるかと思いきや、途中で足を止めざるをえないメッセージを受け取ってしまった。

強すぎるワードに思わず立ち寄ってしまったがこの店は「かねまん本舗」といい、1972年よりいわきでかまぼこの製造・販売を営んでいる。シーフードケーキとはシーフードを色鮮やかにアレンジしたケーキのような創作かまぼこのことらしい。こんなん買うでしょうよ。

駅周りの市街地を離れ、シーフードケーキを経て小路に入ると、うっそうとした森を背にした沼之内弁財天の入口に着く。



左手に賢沼寺の入口を見るも「後で寄ろうっと」みたいな感じでパスしてさらに進むと立派な楼門が見える。

楼門をくぐると目前ににごった水をたたえた広い沼が現れ、そのほとりにたたずんでいるのは.......あの東屋だ!

