ラムネダイレクトに続け！粉にしてダイレクトに摂取する

⑧カロリーメイト

ここまでスナック、せんべい、小魚とおやつ的なラインナップを検証してきたが、おやつ＝小腹を満たすという観点でいくとカロリーメイトも気になるところだ。

カロリーメイトはこれ1つで5大栄養素をバランスよく摂取できる完全食であり、元からディストピア飯と言っても過言ではない食品だ。ポケットにも入るコンパクトサイズで摂取しやすさも考慮されている。既に「ダイレクト」と言っていい風格を備えている。

すりこ木を当てると簡単に崩れてあっという間に粉になった。むしろ粉が本来の姿で、ブロックの形状が仮の姿ではないかと思わせるくらい粉化が容易だ。さすが、未来の食品。

形が人為的に変えられるというのもディストピア度を高めるポイントだろう。余談だが、ファミチキやLチキが期間限定でビッグになったりミニサイズが発売される度に、意のままに鶏が操られているような一種の恐怖を感じてしまう。デカいファミチキは怖い。

粉にしたことによるダイレクト感はやはり薄い。むしろココアパウダーのような見た目になって、俗世感が増してしまった。そういうパターンもあるのか。またもともとが口の中の水分を吸い取る食品なので、粉にしてもその点はあまり変わらない。

粉にしやすさはNo.1だが粉にしたところで得られるものはあまりないという結果になったが、そうやって意味のないことをあえてするのがマジなディストピアなのかもしれない。

⑨カップラーメン

 検証も佳境であるが、ここで真打ち「カップヌードル」の登場だ。

最近そのまま食べる用の0秒チキンラーメンなんて商品も売られているが、これはカップラーメンにもダイレクトの波が来ているということではないか。このカップヌードルダイレクトで一気に最先端まで行ってしまおう。

家族と話しながらノールックで麺をすり続けていたら、「なんか怖い」と言われてしまった。妖怪小豆洗いと同じ種類の怖さだ。

頑張って粉にしたカップヌードルだが、袋に入れて一息に摂取するとめちゃくちゃしょっぱい！！本来お湯を入れて食べるものなので当たり前ではあるが、このかたちで摂取するとしょっぱさが喉にダイレクトにきて刺激が強い。そういうダイレクトもあるのか。

でもこれは味付けを工夫すればダイレクトに味わうポテンシャルとしては一番ある商品だ。おなかにも溜まるし。そのうち本当に日清がカップヌードルダイレクトを出してくるのではないだろうか。予言が当たったらアイデア料としてCM出演させてください。

⑩ミンティアダイレクト

いよいよラストはミンティアである。これは粉として置いてある時点で他とは違う異様な存在感を放っていたので、最後に取っておいた。

ジャンルとしてはラムネダイレクトに最も近いはずだが、ミンティアから放たれるミントの刺激が摂取していないのに目と鼻に突き刺さる。口に入れる前からダイレクトに身体へ作用してくる。ダイレクトの過剰摂取である。

そんなわけでうすうす、いやそれなりに濃い目にやばい雰囲気は感じつつ、小袋から一気に摂取する。

口に入れた瞬間、ミントの嵐が口の中に巻き起こった。粉になったことで細かい隙間にそれこそダイレクトにミントが広がって、口から喉にかけてが全部スースーする。それが鼻に抜けて口腔鼻腔が全部凍り付いたよう感覚だ。息をするたびに痛い。

ミンティアを粒のまま一気に食べるよりも粉にしたことで確実に威力が増している。刺激が強すぎることは否めないが、眠気は間違いなく吹き飛ぶ。ミンティアが効かない眠気が襲ってきた時には「粉にする」という選択肢は普通にアリだろう。ただし用法用量には注意してほしい。

というわけで10種のダイレクトを試してきたが、個人的な可能性を感じたベスト3は以下の通り。

1位：味わいミックスダイレクト

2位：カップヌードルダイレクト

3位：歌舞伎揚げダイレクト

好き嫌いによるところも大きいと思うが、何はともあれ粉にしてダイレクトに摂取するスタイルの可能性を感じることができて満足だ。