満腹 = 食べたものの重さ?
人の食事の重さについては、数年前に見たこちらのツイートも気になっていた。
これによれば、人が満腹になる食事の重さはだいたい決まっているのだという。
薬のこの成分がきくとか、この筋肉をほぐすと腰痛がよくなるとか、僕はこういう体についての因果関係の話がすごく好きだ。
脳が発達した人間だけど、その意思とは関係ない理屈で体が反応するのは機械みたいでおもしろい。
食欲とかは関係なく、きまった重さを食べたら満腹になる。このツイートも静かに興奮しながら読んだのをおぼえている。
フードファイターではない我々にとって、食事の量をあらわす数字として一般的なのはカロリーだろう。
でも考えてみると、カロリーが体に影響するのはきっと食べたものが吸収されてからだ。食事のときに感じる「満腹」は、たしかにお腹に入る物理的な量のほうが関係ある気がする。
これは体についての新たな因果関係の予感。
人は何グラム食べて満腹になっているのか、そして何を食べても同じ重さで満腹になるのか、調べてみることにした。
食べたものの重さ全部はかる
ということでやってきたのはファミレスのガスト。あらゆる食べものがそろうこの場所で、まずは満腹の重さをはかりたい。
人によって違いがあるかもしれないので、友人たちにも来てもらい、お腹いっぱいになるまで好きなものを食べてもらった。
※お腹がふくらんでしまいそうなので炭酸飲料とアルコールはひかえてもらいました。
注文した食べものが届いたら、すべてその重さを量らせてもらう。
その結果がこちらだ。
はじめて目の前にあらわれた満腹の重さ。
自分にまつわる数字なので「へー、そうなんだ」と関心をもつことはできる。
個人差がこんなにあることにも驚くし、1キロ前後になるとさすがにけっこう食べてるなとも思う。
ただ、この重さが具体的にどういうことなのかがいまいちピンとこない。健康診断の結果表で、よく知らない血液検査の数字を見ているのとおなじ感じだ。
こんなに食べてたの!?
そこで用意したのはこちらの釣り用の重り。
1個25グラムのこれを使って、自分が食べた分と同じ重さを持ってみることにした。
すると、
数字だけではピンとこなかった「自分が食べた量」が、はっきりと体感できるようになった。
そしてそれは思っていたよりだいぶズッシリ。こんなに食べてたの!?と思わず笑ってしまうほど重たい。
自分の満腹の重さ(僕の場合は643グラム)を、数字だけでなく実感をともなって知ることができた。
フードファイターではない僕たちも、日々けっこうな重さを食べていたのだ。