と、あまりにも簡単なうえ、基本的にどんな組み合わせを試しても失敗がなく、美味しくて楽しいインスタントコンビニ鍋。
醍醐味はやはり寒い間だと思うので、今季もう少しの間、僕のなかの定番として楽しんでいきたいと思います。
コンビニに種類豊富に揃うインスタントのカップスープ。それからレジ前にあるホットスナック。そしてポットの熱湯。それらを組み合わせることにより、思いたったときにすぐ、鍋(らしきもの)が食べられることを発見しました。
名づけて、インスタントコンビニ鍋!
僕、天気のいい日にコンビニで缶チューハイを1缶とおつまみを1品買って、公園の片隅でちょっと一杯、なんていう、日常のなかの外飲みの時間が大好きなんです。
最近ハマっているのが、家から空の真空断熱スープジャーを持っていき、コンビニに種類豊富に並んでいるカップスープゾーン。お味噌汁やらコーンスープやら春雨スープやらああいうの。を、そのカップではなくスープジャーに作り、それをズズズとつまみにしながら飲むというもの。つまみとして重たすぎず、体もあったまってなんだかいいんですよね。
ただ、あの紙製のカップのたっぷんたっぷん心もとない感じだと、家やオフィスならまだしも、片手に持って公園へ行き、ひとけのない場所をウロウロ探すということがしづらい。また、そんなことをしている間に冷めてしまうかもしれないという焦りも生じる。その点持参したスープジャーなら、その問題を華麗にクリアできるじゃないですか。
今、ふと気になって、これって違法行為とかじゃないよな? と調べてみたんですが、最近のコンビニでは、“サステナブル”という視点もあって、ドリップコーヒーを自前のタンブラーで持ち帰ることに対応していたり、持参した容器におでんを入れてもらうことなんかもできるらしいので、まず問題はないでしょう。そもそも、何も盗んだりしてないし。
なぁに? 急に自家製スープの写真なんか載せて? と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれが今回の本題。
先日、いつものようにコンビニでスープを買い、スープジャーに作ろうと思った。ただその時は割と小腹が空いていたこともあり、もうちょっとこう、具沢山な感じを体が求めていた。そこでふと目についたのが、ホットスナックコーナーの「焼鳥」。あれ? もしかしてこのプレーンな鶏もも塩、スープの具材として違和感ないんじゃないの? と、何気なく思いつき、1本買って温めてもらい、スープの素、熱湯とともに、スープジャーにほうりこんでおいたんです。
それを食べてみて驚きました。その時買ったのは「スンドゥブチゲスープ」。ピリ辛でただでさえ美味しいその汁に鶏の旨味が加わり、ものすっごく深い味わいになっているんです。しかも、そのまま食べるよりもだんぜんふわりと柔らかい鶏肉が具材としてたっぷり楽しめる。
「なにこれ? もう、鍋じゃん!」と。
これが、厳密には「鍋」ではないけれどもほぼほぼ鍋で、手ぶらでコンビニに行っても作れてしまう、「インスタントコンビニ鍋」というわけなんです。
インスタントコンビニ鍋を作るにあたり、あると嬉しいのが、真空断熱スープジャー。もちろん市販のスープのカップにそのまま作ってもいいんですが、これがあったほうが機動性や保温性、それから気分が上がるので、僕は必須アイテムとしています。
ただ、僕が今まで持っていたスープジャーは、ちょっと縦長で口が細く、どちらかというとゴクゴクと飲む用途に向いているものでした。そこでせっかくなので今回、具沢山の鍋向きに、なるべく口が広がっているようなものを探してみたところ、こんなアイテムを発見。
条件としては、具沢山の鍋が食べやすい形状、スープ作りに適度なサイズ、あまりパーツが多く複雑じゃないもの、手頃な価格、といったところ。
それらが合致し今回新たに購入したのがこの商品だったんですが、偶然にもこれ、先日当サイトでひたすら賛美した「グリさらパン」と同じ「和平フレイズ」製! 生活に急激に入りこんでくる和平フレイズこわい! と思い、何気なく公式サイトを見てみたところ、僕、
で、もちろん店頭でぱぱっと作れるのがコンビニ鍋の魅力なわけですが、今回は写真撮影もしなくてはいけないので、ポットの前でゴソゴソ手間取っているわけにもいきません。そこで、スープとホットスナックを購入し、素早く公園へ移動して、家から持参した熱湯を使って作る方式を採用しました。
さてここからは、家から行ける範囲にある各コンビニチェーンを舞台に、思いつくままの組み合わせで作ってみたコンビニ鍋をご紹介していきます。
まずは冒頭でも触れた「スンドゥブチゲ」スープと焼鳥の組み合わせ。これをあらためて作ってみましょう。
今回焼鳥は、鶏だけでなくネギも具材に加わって豪華そうという考えから、「ねぎま」の塩味にしてみました。スープの温度を下げないためにも、温かいことが重要。必ず温めてもらいましょう。
あらためてじっくり味わってみたところ、素のインスタントスープだけならありえない存在感のある具材がごろごろで、全体的にあっつあつ。やっぱりいいですよ、これ。
それでいて、焼鳥が130円+税、スープが170円+税とお手頃なのも嬉しいし、さらによく考えると、こういうスープ系って基本、カロリーも低めなんですよね。
ここに焼鳥1本を加えてもそこまですごいカロリーにはならないでしょう。それでいてこの満足感!
うん、やっぱりいい。
ではどんどん行きましょう。次の組み合わせはこちら。
セブンイレブンといえば、プライベートブランド商品の絶対的なクオリティの高さ。というわけで、あえて割とシンプル目な組み合わせをチョイスしてみました。
カラッカラだった7種の野菜たちが、お湯を注いだとたんに生命力を取り戻す様は、まるで魔法。
この味噌汁の時点ですでに「いいもの発見!」って感じですが、そこにさらに、
しっかりとした肉の旨味に炭火の香りがアクセントになったぷりっぷりのつくね。もうね、あらためて「鍋」でしかないですよ、これは。染みるわ〜。
ローソンといえば「からあげクン」。それのホットに合わせるならば激辛系だろうと、「東京タンメン トナリ」プロデュースの「激辛ワンタンスープ」というのを選んでみました。
微妙に僕の生活圏内からは外れているローソン。なので、からあげクンってそんなに頻繁に食べるものではないんですが、もっとチキンナゲットっぽいものだったと記憶してたんだけど、割としっかりから揚げなんですね。
スープの容量を考え、ひとつはそのまま食べてみたところ、うん、うまいうまい。で、そこにスープを加えれば完成です。
旨味たっぷりの激辛スープが衣からじゅわっとあふれるからあげクン、あきらかに、さっきそのまま食べた時より好き。
僕、東洋水産の小さいカップの「ワンタン」スープが好きでよく食べるんですが、こっちのワンタンはびっくりするほど皮がモッチモチで、インスタント食品ってこんなに進化してたんだ! と衝撃を受けました。
どちらの良さもあるけれど、同じインスタントワンタンでも、完全に別物。これ、から揚げをさしおいて主役を張れるレベルですよ! って、そうか、から揚げはこっちで勝手に入れただけで、もともとこのスープの主役はワンタンか。
ローソンストア100では、毛色を変えてハッシュポテトを選んでみました。驚くべきはその価格で、なんと50円! スープと合わせても200円ちょっと。
で、スープのほうは、辛王の「香味豚骨スープ」というやつを。韓国にジャガイモと豚の骨を煮込んで作る「カムジャタン鍋」という料理があり、あれが大好きなんですよね。ちょっと強引だけど、そのイメージで。
どんな味になるかちょっと不安だったんですが、これまたいい! 濃厚なスープを吸ったジャガイモのうまさ。汁気に浸ってもなおしっかりと残る衣のサクサク感。それとシャキシャキと甘い野菜のハーモニー。
別にカムジャタン鍋ではないけれど、おつまみとしてかなり戦闘力高いです。
ミニストップで「サムゲタン風鍋」
最初のスンドゥブから、カムジャタン、サムゲタンと、韓国系が多くなりましたが、最後はこんな組み合わせ。
ミニストップといえば独自路線のお惣菜が豊富なイメージですが、そのなかから「ささみしそ巻き梅風味」というのをチョイス。シソと梅の風味がどう出るかは未知数ですが、せっかくのサムゲタン風スープなので、鶏肉をたっぷり足してやろうという魂胆ですね。
あんまり意識せずに買ったんですが、このポッカサッポロの「きちんとチキン 参鶏湯風スープ」。「きちんと」と言うだけあって、フリーズドライの鶏肉がかなりがっつり入ってます。
が、これまた最高! とろりと鶏の旨味濃厚なスープと、爽やかな梅シソ風味のササミ肉がものすごくマッチしてますね。で、から揚げくんの時もそうだったけど、衣がまたいいんだ。スープを吸ってとろとろになって。
と、あまりにも簡単なうえ、基本的にどんな組み合わせを試しても失敗がなく、美味しくて楽しいインスタントコンビニ鍋。
醍醐味はやはり寒い間だと思うので、今季もう少しの間、僕のなかの定番として楽しんでいきたいと思います。
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