小出し記事 2020年9月25日

中国の巨大都市・重慶の高低差にふるえる その3

海外旅行に行きたい。

エコノミーのシートで、薄い毛布にくるまりながら窮屈に眠りたい。駅からホテルまでの道の途中で盛大に迷って途方にくれたい。苦い思い出すら切実に懐かしむほど、今は心が海外旅行を求めているのだ。

だけど海外へ行けないので、過去の旅行の記憶を味わい直している。そんな小出し記事の3回めです。

編集部よりあらすじ:中国の内陸部の重慶に旅行したときに、高い建物やモノレールが走るルートに驚いたライターネッシーさん。
海外旅行好きだが海外へ行けない今、過去旅した「重慶のたてものの高低差」について連載します。

1981年群馬県生まれ。ライター兼イラストレーター。飲食物全般がだいたい好きだという、ざっくりとした見解で生きています。とくに好きなのはカレー。(動画インタビュー)

前の記事:中国の巨大都市・重慶の高低差にふるえる その2

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小出し記事「中国の巨大都市・重慶の高低差にふるえる」
ライター:ネッシーあやこ

第一回:重慶はどこにあるのか
第二回:道路に興奮したはなし
第三回:地上から高さ約68メートルに設置された歩道橋のはなし
第四回:ロープウェイとリフトのはなし
第五回:地下鉄のはなし

※小出し記事は書けたところから即、小出しに公開する連載企画です!

「どの地平線上にいるかわからない感覚」

2018年9月、重慶に行く直前に「すんごい高い場所(地上からの高さ約68メートル)に設置された歩道橋がある」とインターネットに教えてもらった。

27階の歩道橋を渡る勇気ある? 重慶の幻想的な建築に広場出現
重慶市にまた幻想的なビル 1階も27階も広場

なんでも「どの地平線上にいるかわからない感覚になる」という。なんだそれは。記事を何回読んでも立体図が全く浮かんでこなかったので、これはもう行くしかないと現地に向かった。

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中国で地図を見るなら、Googleじゃなくて百度(バイドゥ)である。百度とは中国最大の検索エンジン。2020年現在もまだ変わっていないはず
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当時のスクショを発見したので貼っておく。旅先で撮ったスクショ、今見ると感慨深い。青い丸(自分)がちゃんと旅先にいる

目的地周辺に到着した。

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おっ、矢印が書いてある。ここ……なのか?
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とりあえず階段を登ってみよう
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広場のような何かにたどり着いた。で、
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その先に道が続いている。道なりに進んでみようじゃないか
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おお、ネットで見た写真と同じ景色発見。答え合わせみたいだ
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ホテルにつながっているらしい
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下を覗いてみると、ぎゃー。横隔膜のあたりがすーすーする
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となりにも、同じような橋がかかっている
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地上約68メートルの高さ感、伝わるだろうか
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「もし手元がくるってスマホを落としちゃったら、間違いなくスマホ死亡するね。気をつけようね」って思いながら撮ってた写真
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橋、こんな風に建物(ホテル)と接続されていた

おかしい。

ついさっきまでは、地上2階くらいの場所にいたのに。なんでこんなにも地上が果てしなく遠いものになっているんだ……。

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数分前、階段を1階分登っただけなのだ(念のためさっき載せた写真を再掲します)

なんでもホテルが崖に沿って建てられたために、このような構造になったのだという。が、理屈を知っても感覚的な理解は追いつかない。

ああ、ほんとうに「どの地平線上にいるかわからない感覚になる」そのものだ。地平線ってなんだっけ。自分の立ち位置が全然わからない(物理的に)。

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橋を渡ったホテル側にはお手入れの行き届いた庭園があった
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そして、庭園を徘徊していたら今、地上約68メートルにいるんだってこともあっさり失念した。己の感覚のちょろさよ
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状況がよく飲み込めない写真
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ホテルのなかに入ってみたら、愛の集合体があった
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おや。渡航前に見ていた記事には「27階」って書いてあったけど、22階っぽい
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エレベーターを発見したので降りてみることに
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で、下から見た景色
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(ちなみに画像が荒れているのは当日雨が降っていたからです)
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さっきまであそこにいたんだ……って考えるとますますクラクラする
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強そうな崖とビル群とが共存する世界

結局、何度周囲を見回してもわからないままだった。

「重慶は土地の起伏が激しい街である。ゆえに、こういう風景はけして意外なものではない」

……と脳では理解していても、身体と心の理解は同時進行じゃないのだ。でも、自らが望んだことで感覚が迷子になるのは清々しい。

地平線どこだかわからねえ!ってなりたくなったらまた行きたい。すぐに行けないのが本当に惜しい。

最後に。動画も撮影していたので載せます

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