小出し記事「中国の巨大都市・重慶の高低差にふるえる」
ライター:ネッシーあやこ
第一回:重慶はどこにあるのか
第二回:道路に興奮したはなし
第三回:地上から高さ約68メートルに設置された歩道橋のはなし
第四回:ロープウェイとリフトのはなし
第五回:地下鉄のはなし
※小出し記事は書けたところから即、小出しに公開する連載企画です!
「どの地平線上にいるかわからない感覚」
2018年9月、重慶に行く直前に「すんごい高い場所(地上からの高さ約68メートル)に設置された歩道橋がある」とインターネットに教えてもらった。
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なんでも「どの地平線上にいるかわからない感覚になる」という。なんだそれは。記事を何回読んでも立体図が全く浮かんでこなかったので、これはもう行くしかないと現地に向かった。
目的地周辺に到着した。
おかしい。
ついさっきまでは、地上2階くらいの場所にいたのに。なんでこんなにも地上が果てしなく遠いものになっているんだ……。
なんでもホテルが崖に沿って建てられたために、このような構造になったのだという。が、理屈を知っても感覚的な理解は追いつかない。
ああ、ほんとうに「どの地平線上にいるかわからない感覚になる」そのものだ。地平線ってなんだっけ。自分の立ち位置が全然わからない(物理的に)。
結局、何度周囲を見回してもわからないままだった。
「重慶は土地の起伏が激しい街である。ゆえに、こういう風景はけして意外なものではない」
……と脳では理解していても、身体と心の理解は同時進行じゃないのだ。でも、自らが望んだことで感覚が迷子になるのは清々しい。
地平線どこだかわからねえ!ってなりたくなったらまた行きたい。すぐに行けないのが本当に惜しい。
最後に。動画も撮影していたので載せます