原材料名だけで商品を当てる
料理やお菓子の裏を見てほしい。原材料名が表記されていると思う。
これを見ていて思ったのだ、これって材料さえ同じものを集めれば同じ料理ができるのだろうか、と。
もちろんレシピではないので作り方の部分はあてずっぽうである。むしろ同じ材料なのに作り方を間違えて、まったく別の料理ができたらそれはそれで面白いかもしれない。
とはいえ料理の腕のない僕なんかがやってもミックスジュースくらいにしかならない気がするので(材料全部ミキサーにかける)、今回は料理部分をプロにお願いすることにした。
料理教室「Luna Cooking Studio」を主宰する金丸夫妻だ。
金丸先生は自宅スタジオで主にパーティー向けの料理教室を主宰するかたわら、レストランのフードメニューのプロデュースなんかも手掛ける本格派である。
今回の企画趣旨とは関係ないが、興味があったので金丸先生に最近凝っている料理を聞いたところ、味噌汁と言っていた。
味噌汁?
一方奥さまはコンソメを手作りしていた。
味噌とかコンソメとか、そこからか!というところから手作りしているのだ。さすがである。
金丸先生は、献立はだいたい家にある材料を見て考えると言っていた。レシピの類は一切見ない。目の前にある食材をどうしたら一番おいしく食べられるのか、その方法が身についているのだ。レシピを見ながらスーパーで材料をそろえているわれわれとは逆のアプローチである。
そんな料理のプロに、今回は料理名を明かさず原材料だけを見て作ってもらおうと思う。
これだけ見てなんの料理だかわかりますか。
たとえばこんな感じである。みなさんは原材料名だけ見てなんだかわかりますか。
こうして見るとシンプルな材料である。だいたい家にあるものでできるんじゃないだろうか。
これが何かというと
僕たちから考えるとこの材料からどうやったらカステラが出来上がるのかわからないわけだけれど、先生は「この材料ならカステラかスポンジケーキかなー」となんなく当ててきた。
こちらはどうでしょう。
水あめをゼラチンで固めたもの、だろうか。なんだそれは、グミか。
答えはこちら。
原材料名に空気は入らないので、固めてあるのか泡立ててあるのか、そのあたりは推測するしかないのだ。ちなみにこれも先生は当てた。
「既製品はほとんど買わないからわからないかもしれない」と言っていた先生だが、お菓子に関しては原材料名を見ただけでほぼ当ててしまった。そしてやろうと思えば再現もできるという。企画殺しか。
とはいえクッキーもビスケットもカステラも、ベースとなるのは小麦粉と砂糖と卵である。小麦粉ベースのお菓子については幅がありすぎるので今回は再現してもらうのはやめた。
料理はどうだろう
さてここからが本番である。原材料だけを見て実際に作ってもらうことはできるのだろうか。
たとえばこちら。読者のみなさんには先に答えを教えちゃいます。
原材料名はざっとこんな感じ。
先生には今回も原材料だけをざっくりと伝えた。
肉じゃがの主な原材料は、じゃがいも、玉ねぎ、牛肉、にんじん、である。
手始めとはいえちょっと簡単すぎただろうか。この材料ならば、まあ10人中7~8人は肉じゃがと言うだろう。僕でもさすがに肉じゃがを作る。
やはりプロである。すぐに二人の認識が一致したようだった。
僕だって肉じゃがの作り方くらい知っているが、あらためて料理の先生の作り方を見せてもらいたい。