特集 2012年8月16日

紫キャベツの煮汁で食べられる地下鉄路線図を作る

理科と社会がドッキング
理科と社会がドッキング
紫キャベツの煮汁で焼きそばの麺を煮ると、麺の色が青緑色になる。更に、その青緑色の麺にレモン汁をふりかけると今度はピンク色になるらしい。

この青緑色やピンク色のカラフルな麺の他に、灰色のそばや、色付きのそうめんも総動員すれば「食べられる地下鉄路線図」が作れそうだ。
鳥取県出身。東京都中央区在住。フリーライター(自称)。境界や境目がとてもきになる。尊敬する人はバッハ。

前の記事:日本一知名度の低い流山線に乗ってみた

> 個人サイト 新ニホンケミカル TwitterID:tokyo26

なぜ麺の色が変わるのか?

紫キャベツの煮汁に焼きそばの麺を入れたりレモン汁をふりかけると色が変わったりするのはリトマス試験紙のあれだ。pHというやつだ。
化学の先生に「昔はペーハーと読んでましたが、今はピーエイチと読んでください」と教えられたことを思い出す。
理科ってやつは、炭酸ガスが二酸化炭素になったり、ミリバールがヘクトパスカルになったりと、いろいろせわしない。
「色が変わる」という見た目が派手で面白い変化があるのでこのテの本には必ず載っている
「色が変わる」という見た目が派手で面白い変化があるのでこのテの本には必ず載っている
紫キャベツの実験は、pH指示薬となる紫キャベツの煮汁に、アルカリ性のかんすいを含んだ中華麺を入れると麺が緑(青)になり、そこに酸性のレモン汁をかけると麺がピンク(赤)になるというものだ。
この実験は小学生向けの自由研究ガイド本には必ず載っている、自由研究の定番中の定番ともいえる実験だ。

色付きの麺はいろいろとある

この他、そうめんには赤や黄色の麺が入ってることも多いし、そばは灰色、しかも茶そばは緑色だ。
これだけいろんな色があるならば、それら色付きの麺を集めて食べられる地下鉄路線図が作れるのではないだろうか?
というわけで、さっそく近所のスーパーで材料となる紫キャベツや麺類を買い込んできた。
赤キャベツ=紫キャベツです
赤キャベツ=紫キャベツです
いろんな色に染まってもらう
いろんな色に染まってもらう

食品とは思えない色

紫キャベツをざく切りにして、沸騰した水の中に投入。
野菜とは思えない色
野菜とは思えない色
しばらく煮ると、汁がだんだんと黒っぽくなってきた。
フライパンが黒いのでわかりにくい
フライパンが黒いのでわかりにくい
当サイトでは「青くする実験」や「単色弁当」など、食べ物の色について、なみなみならぬ情熱でこだわってきた過去がある。しかし、紫キャベツは意外と注目していなかったのではないか?

普通、紫キャベツなんてキャベツの千切りに色を添えるぐらいで、食い物のメインストリームに踊り出ることなどまずない。せいぜいサラダの中に申し訳程度にあるのものでしかなかった。
ところがどうだ、これだけ大量の紫キャベツを一気に煮ると、魔女が秘薬の鍋の中に投入する薬草といった様相を呈してくる。つまり、有り体に言えばマズそうだということだ。

しかし不思議なもので、目をとじて匂いをかぐとキャベツをゆでた時の匂いがする。こんなにマズそうなのに匂いはキャベツと変わらない。あら素敵、美味しそうな野菜スープの匂いだわ、でも目を開けるとザ・グレート・カブキ。毒霧攻撃である。

子供がよろこぶアントシアニン

ここで煮汁を少しだけ小皿にとりわけてpH指示薬がどれほどのものか、レモン汁を垂らしてみてみた。
青と紫の間といった感じだ
青と紫の間といった感じだ
レモン汁を垂らすと……
レモン汁を垂らすと……
レモン汁に触れた部分がたちどころにピンク色になった。
子供がよろこぶ
子供がよろこぶ
紫キャベツの煮汁「アントシアニン」の噂に違わぬ指示薬っぷりは予想以上で、子供にやらせてみると、ただ色がわかるだけなのにこの喜びよう。

アントシアニンは紫キャベツだけではなく、ナスや赤シソなどにも含まれている物質なので、間違って口にしたとしても害はないので安心だ。

今度は、ピンク色になった指示薬に重曹をふりかけてみると……。
重曹の入ったところが青色に戻った!
重曹の入ったところが青色に戻った!
うわー色が戻ったー(当たり前)
うわー色が戻ったー(当たり前)
目的を忘れて完全に遊んでいる。

えーと、なんだっけ……そうだ、地下鉄路線図だ。できた指示薬で焼きそばの麺に色を付けて地下鉄路線図を作るんだった。
▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

デイリーポータルZを

 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ

↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓