この番号で呼んでいく
今回使ったのはWindowsでもMacでも同じように表示される216色の「WEBセーフカラー」と言われるこの色。この番号で世の中の物という物の色をバッサバッサと呼び出していく。
これによると、先ほどの「緑の野菜」ジュースは#669933(■)だった。「ビリジヤン」とか「コバルト」といった色の名前とはまた別の新しい響きだ。
早速その辺のものの色を呼びつけてみよう。
ふせん #FFFF99(■)
クリームのふた #FF3300(■)
おおー。こんな機械的な色の呼び方で現実に存在する物の色を呼んでしまってもいいのだろうか。ちょっとドキドキ。リアルの領域へフィクションが侵略してゆくかのよう。さらに遠慮なく。
空の真ん中あたり #6699FF(■)
ほほう。よく「青空」というが、この空に関しては「#6699FF空」というわけか。
番号で呼ぶというのはプロフェッショナルのにおいがする。歯医者さんが学校の集団歯科検診で、片っ端から「C1」「C2」などといって診断していくのはかっこよかった。
虫歯に関しては分からないが、色番号だったら私にも呼べる。
去年大枚はたいて入れた金歯 #FFCC66(■)
「今日入れた金歯は#FFCC66(■)となりますから、多分今までの#999999(■)の銀歯よりも噛み合わせはいいと思いますよ」
番号の雰囲気に醸し出される説得力。
ちょっと違うけど、販売員さんはトイレのことを「2番」と言ったりする。働く人々は番号を呼んでいる。
私も新しい職業に就いた気分で街へ出て色を呼んでみよう。果たして、今そこにあるその色は何番なのか?!