特集 2023年2月6日

そろそろ我が家の王道カレールーを決めておきたい

家でカレーを作るとき、「なんとなく」で選んでしまいがちなカレールー。

カレー好きとして、定番商品ひととおりをきっちり味見し、「我が家の王道カレーレシピ」を、そろそろはっきりさせておいたほうがいいんじゃないだろうか?

今回はそんなお話です。

1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。

前の記事:ふとんワーク効率が劇的に向上するダイソーの「折り畳みテーブル」


あなたはどうですか?

漫然と選んでしまってはいませんか?

漫然と。選んでしまっては。いませんか?

「カレールー」の話をしています。

夕方、今夜はカレーにしようかしら? なんて考えながらスーパーへ買いものに向かう。玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、豚肉、うんオッケー。さっそくレジへ……って、あらやだ私ったら。肝心のカレールーを買い忘れてるじゃないの。本当にも〜、おっちょこちょいなんだから。

なんつって、カレールー売り場へ向かう。そこで、漫然と選んでしまってはいませんか? カレールーを。

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カレールー

「そんなことないよ」という方はそれでいいんです。ナイスこだわり。

だけど、「本日のお買い得品」なんて買いてあるルーや、単純にいちばん目につきやすい場所に置いてあるルーなどを、なんとな〜く選んでしまっているという方、けっこう多いんじゃないでしょうか。

いわゆる、定番と言われるカレールーだけで何種類もあるのに、その味の特徴をきっちりと把握していない。のみならず「自分はこれが好き!」というルーすら、特にない。といった具合に。

実は、かくいう僕もそのひとりなんです。カレー好きを公言しておいて、それではいかんだろうと、突然思ったわけなんです。

そもそも僕は、食材をなんらかのスパイスで炒めればそれはカレーであるという「フィーリングカレー」の考えかたを提唱する者であります。カレーほど自由な料理はないと思っています。けれどもそれとは別に、大好きな日本風の、もったりとした、ザ・家庭のカレーライス。その、自分好みの王道レシピのひとつくらい、持っておきたいじゃないですか。

そこで今回は、複数のスーパーを回り、少なくとも2店舗以上で取り扱いのあったカレールーを「定番商品」と定義し、それらの味をひとつひとつ確認しつつ、自分なりの王道レシピを考えていきたいと思います。

もちろん、東京都練馬区にある我が家を中心とした観測なので、全国的には通じない部分もあると思います。また、「絶対にこれがうまい! 悪魔の絶品カレーレシピ!」みたいなものを作りたいわけではなく、あくまで自分好みのレシピを決めておきたいだけです。そのあたりのこと、ご了承いただければと思います。

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ラインナップと検証方法

まずは、今回の企画の方向性をまとめておきましょう。

・僕は辛いものは大好きだけど、カレーに関してはそこまで辛さに重きを置いていない。ので、全てのルーを「中辛」に統一して検証。

・辛さよりも、甘さと酸味のバランス、それから“もったり感”が好き。そのあたりを重視して組み立ててゆく。

・あくまで家庭のカレーであるので、ものすごく凝った工程や、手に入りづらい隠し味などは使わない。

・「カレールーは異なる2種類を混ぜるとうまくなる」という昔ながらの説を信じているので、最終的にその2種類を決めたい。

といったところでしょうか。それでは始めていきましょう。

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今回買ってきたカレールーたち

「ジャワカレー」(ハウス)
「バーモントカレー」(ハウス)
「とろけるカレー」(エスビー)
「こくまろカレー」(ハウス)
「ゴールデンカレー」(エスビー)
「ディナーカレー」(エスビー)
「カレーZEPPIN」(グリコ)
「本挽きカレー」(エスビー)

以上8種類のルーを買ってきました。カレールーの世界、ハウスとエスビーの独壇場ですね。こうなってくると、グリコの検討を期待したくなってしまうのは、マイノリティな人生を送ってきた者の性か。

また、こうしてずらりと並べてみるだけでも、気づくことっていろいろあるもんです。

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王道中の王道の2品はデザインが似てる
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この2品に関してはメーカーが違うと思えないほど似てる
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金色の特色でワンランク上感を演出するシーンがある

などなど。

で、今回の検証方法ですが、まずは全てのルーを、お湯に溶いただけの「素」の状態で味見していきたいと思います。もちろん、炒めた玉ねぎや野菜、肉などが入って、初めてカレーという料理になる。「湯溶きルー」はあくまでその素材でしかない。けれども、まずはシンプルに、各商品の味の方向性を知っておくことも必要であると考えまして。

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たとえばジャワカレーなら

写真のように、箱の中身は2パックに分かれており、さらにひとつひとつが4等分できるようになっています。この、全体の8分の1を最小単位とし、裏面の詳細によると、1箱ぶんのルーを使ってカレーを作る際に必要な水分量は1300mlなので、それを8で割る。つまり、162.5ml。

それをなるべく正確に計りまして、鍋で沸かします。

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お湯を

沸騰したらいったん火を止め、

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ルーを投入

これをよく溶かしたら、ふたたび火をつけ、しばしぐつぐつと煮込む。

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とろみがつくまで
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素ジャワカレー
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わからなくならないように皿に品名を書いて
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で、即座に味見

という作業を、8回くり返します。

どうでもいいんですが、というか自分がやりだしたことなんですが、この作業が、なかなかにハード。なにも具材の入ってない「ルーカレー」って、あくまで塩気、スパイス、その他の旨味の複合体でしかなく、“カレー未満”って感じなんですよね。ただ、それゆえに、商品ごとの特徴もよく伝わってきました。

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見た目はどれもあんまり変わらないけど

⏩ 次ページに続きます

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