デジタルリマスター 2024年4月18日

鯛焼きを透明にして餡子を可視化する(デジタルリマスター)

季節感のないテーマで申し訳ないが、鯛焼きを食べてふと思ったのだ。

この世にはいろいろな鯛焼きがある。皮の厚い、懐かしいもの。皮のパリッとした、今風のもの。どちらもそれなりに好きだが、やはり気になるのは餡子の分布だろう。しっぽまで入っているのか?それとも焼くときの流れ作業でシュッと上空を通過した、くらいの量か?

中身が透けてみえたなら。そしてその中身の様子を、形にとどめておけたら。次からは店の選択に迷いがないのではないか。

2011年5月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

前の記事:アーモンドの花見?(デジタルリマスター)

> 個人サイト 妄想工作所

もぐれ!たいやきくん

きっかけはあの「透明標本」。ご存知の方も多いことだろう。魚や鳥や小動物などが、体の組成を赤や青、その他さまざまな色に染め替えられ、幻想的に小瓶の中に浮いている。以前イベントの際に購入し私の手元に来たヒメイカさんを、ここでお目にかけよう。

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宇宙人そっくりだったので思わず買った。

こんな感じに、おなかの餡子など染め上げてみたい。

さてここぞとばかりに、鯛焼きを買い集めてきた。記事作成に向けてのこういう作業は実に楽しい。

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これはお土産としていただいたミニ鯛焼き。もはや鯛ではないが、かわいいし美味しい。
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左が専門店の皮薄な鯛、右上がスーパーのパックもの、右下はコンビニの市販のもの。

こうやって並べてみたのは餡子の量を云々する訳ではなく、ヒレや目玉などのディテールがより鮮明なものを選定する、いわばオーディションである。この子の将来性(型取ったときも鮮明か)を見極めたい。

とはいえ、型にほとんど差はない。スーパーのと市販のとではたぶん全く同じ型を使っているようだ。その中でも、なるべく彫りの深い子を選出した。

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頼む。

この鯛焼きごと型を取って、そこに透明成分を流し込んで置き換える。もうほとんど食品サンプル作りである。

ここからは地道な型取り作業だ。毎度のことだが、型取りは「さぁやるか」と踏ん切りつけるまでが長い。なぜなら面倒だから。だがしかし、いったん始めたらもう硬化時間との戦いだからやるしかない。そこには仕事だからとか明日の食い扶持とかそういうことは関係ない。(型を)取るか取られるかの勝負だ。取られることはまあないが。

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天よ、粘土に鯛焼きを乗せる私をお許しください、と言いたくなる。
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天よ、鯛焼きとのスキマなく粘土を詰め…(以下略)
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この、2枚の型をピッタリ合わせるための穴開けは、いつも楽しい。
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やっぱり面倒なものは面倒だ。

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