思いつきは突然に
←弟、↑僕、兄→
この画像は兄嫁と甥っ子といちご狩りに行ったときの写真だ。
ビニールハウスに入ったときに誰もいなかったので「せっかくだからCDジャケットみたいな写真にしよう」という話になって撮った一枚。
兄弟の仲の良さが写真を突き抜けて宇宙までいき爆発して、幸せという名の鱗粉をまき散らし世界から戦争をなくす勢いのある満足のいく写真になった。
こういう一枚が撮れるだけで兄弟が仲良くて本当に良かったと日々思う。神に感謝。君が好きだと叫びたい。
せっかくCDジャケットっぽく撮ったので、さらにタイトルを入れてみた
さらにこれをCDケースに入れてみると…
めちゃくちゃ良い…!
CDケースに入れただけなのに、写真への思い入れが格段に強いものになった。もともと気に入っていた写真が家宝に変わった。この写真を守るため、そのために生まれてきたんだ。
フォトフレームやアルバムとはまた違った思い出の保存方法だ。
作り方もシンプルだ。画像を12cm×12cmでカラーコピーし、100円ショップで買ったCDケースに入れているだけ。作りやすいというのも得点が高い。
一人で京都に行ったときにおじさんに撮ってもらったこの写真も…
ちょっと文字を入れてケースに入れるだけでCDジャケットっぽくなる
写真に文字を入れただけの画像をパソコンで見ているとショボく感じていたが、実物のCDを手にすると一気に価値のあるものに変わる。
パソコンやスマホを長時間使うことが増え、目が肥えきているのか「ネットだとちょっとやそっとのものじゃ感動しなくなってきたなー」と最近感じていた。
しかし、ディスプレイ越しではないリアルなものに触れるとまた違った感動があった。自分の心が動いていることに気づいた。
インターネットに疲れた人はCDジャケットを作った方がいい。
「真後ろにいるのに気づかない友人」というこのなんでもない写真も…
コンセプトがよくわからないバンドのCDジャケットに早変わり
あとで詳しく説明するが写真やデザインは痛ければ痛いほど良い。
その方が友人に見せたときに盛り上がるのである。なるべくダサくてカッコつけたものにするべきだ。
フォトフレームの代わりに飾るのもいいかもしれない。CDジャケットは真四角だからインスタっぽくて今の時代の流れにも合っている。
狙いうちの写真よりも何気ない写真の方が盛り上がる
いくつかCDジャケットを作ったので兄と弟にも見せてみた(一応であるが左が弟で右が兄である)
10年近く前に撮った写真。弟はまだこのとき小学生か中学生。夏の日の歩いた海岸線を思い出す(一応であるが左が兄で、真ん中が弟、右が僕)
二人に見せる前は「冒頭のいちご狩りの画像が一番会話として盛り上がるかな?」と思っていたのだが、僕の予想とは違う結果になった。
狙って撮った写真よりも、なんでもない写真をCDジャケットにしたときの方が会話が盛り上がるのだ。
「あれ?これなんの写真だっけ?」
↓
ジャケットに書いてある文字を読む
↓
「あーあのときのか!」
↓
「あの写真がこんな風になるのか」
↓
「このとき〇〇があったよね」
懐かしい写真をCDジャケット風にして言葉を添えるだけで、思い出連想クイズのような側面もでてくるのだ。
どんなデザインなのかを見る楽しさもあるため、普通の写真を見るときとはちょっと違ったおもしろさもある
CDジャケットを見ている二人も笑っているし、僕もその反応を見てニヤニヤしてしまう。
なにこの幸せな時間。時がこのまま止まってほしい。地球早く終わってほしい。みんなで海の底に沈んで幾千の泡を見送って生きていきたい。
一応こういうポップなものや…
大人数のアイドル風の画像も作ってみたがイマイチだった(写真はデイリーポータルZ編集部の方々のをお借りした。藤原さんだけ3KBの画像しか見つからなかったので粗い)
デザインを考えて作って凝ったCDジャケットにしてもいいのだが、思い出が特にないのでただの画像になってしまう。写真が脇役になりさがってしまう。
「思い出の何気ない写真をCDジャケットにする」というところがおもしろさを生んでいるのだろう。
あくまでメインは写真でデザインは添える程度にした方がいいのである。(単純に僕にデザインセンスがないだけかもしれないが)
CDジャケットのデザインを知る
3時間ほどTSUTAYAを徘徊してCDジャケットの傾向を探った
「人物が写っている写真」かつ「スナップ写真」のCDジャケットに絞って見て回ったのだが、デザインにいくつか傾向があることがわかった。
真似しやすいデザインを主に9タイプに分類したので、作ったジャケットを見ながら紹介していきたい。
タイプ1:背景タイトル
・タイトル文字を背景にする
・文字に立体感があるように見えて凝ったデザインに見える
・手軽におしゃれにできる
・一時期SNSで大学生がプロフィール写真によく使っていた印象がある
例:コブクロ / ALL TIME BEST 1998-2018
タイプ2:4分割
・4人組グループでよく使われる
・全員均等に映れるからデザインがしやすそう
・3人組の場合は1マスがグループのロゴになることがある
・バンドやアイドルに限らずいろんなアーティストで使われている
例:ビートルズ / Let It Be
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タイプ3:こども
・子供の写真を使ったジャケットは多い
・ソロアーティストのベスト盤などに幼少期の写真が使わることがある
・「メンバーの子供のころをイメージした子役でジャケットを作りました」というパターンもある
・可愛いので手に取って見たくなる
例:GReeeeN / 夢
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ちなみにこの写真は友人に借りたもの。この友人は来月に結婚式がある。
画像をもらったときに親の気持ちとか想像して泣きそうになった。いっぱいたべて大きくなったな…いつかお母さんみたい静かな優しさで、困難を乗り越えていくんだろうな。
タイプ4:手書き文字
・タイトル文字を手書きにする
・写真+手書き文字だけのシンプルな構成
・シンガーソングライターのCDジャケット多い印象
・文字色は白
例:ハルレオ / さよならくちびる
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兄家族が旅行に行ったときの写真。走る街を見下ろして歩いて帰りたくなる。秦基博のCDとかでありそうな雰囲気で気に入っている。
なによりも兄と甥っ子が映っている時点で100兆点、世界平和。
タイプ5:余白多め
・写真を真ん中にし、上下にタイトルとアーティスト名を配置する
・写真を横長にして余白を上下だけにしたものも多い
・写真だけでなくイラスト系でもよく使われている
・デザインとしてベタな手法なのかもしれない
例:けやき坂46 / 走り出す瞬間
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交友関係の広い友達に「CDジャケット作るからなにか写真送って」と頼んだら5分以内にこの写真が送られてきた。こういう迅速な対応ができるうから友達が多いんだろうな…
タイプ6:逆光
・逆光を思いきり使う
・写真が淡くなって幻想的になる
・天候と場所に左右されるので撮るのが難しい
例:赤い公園 / 純情ランドセル
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後輩のアイドルが路上ライブをやっているときに友人と見に行ったときに撮ったもの。知り合いが路上ライブするのを見るのは異常な緊張感がある。
タイプ7:セピア / モノクロ
・色調を変更してレトロ感をだす
・昔からいろんなところで使われているデザイン
・カメラアプリのフィルタには必ずついている
・手軽におしゃれ
例:宇多田ヒカル / Deep River
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去年の年末に「誰も楽器できないけどバンド名を決めよう」という友人たちとの謎の飲み会があり、3時間議論したあとに撮った写真。
結局は「高校にピロティがあったからThe Pilotiesにしよう」という投げやりな感じで終わった。
タイプ8:アップ
・ソロアーティストのジャケットはほぼこれ
・一人だからカメラを独占できる。グループではなかなかできない
・そもそもファンはその人が好きで買っているからアップ写真はうれしいはず
例:aiko / 夢の中のまっすぐな道
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この写真はカッコつけて撮っているように見えるかもしれないが、このとき僕は記憶がない。この体勢で30秒くらい固まっていたと後で聞いた。
そして「タマランチ会長の貴重な産卵シーン」という訳のわからない一言を残したあとに吐いたらしい。意味がわからない。
タイプ9:イラスト
・人物の写真よりイラストやデザインだけのジャケットの方が多い気がする
・実物写真をイラスト風にしたものから、昔のアニメキャラクターを模したものまで幅広くある
・絵が描けるアーティストは自分でジャケットイラストを手がける
例:ポルカドットスティングレイ / 全知全能
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ちなみに僕は絵が描けないので画像をアプリで加工して雑に作っただけである。
総評:わりとシンプルなデザインが多い
細かいデザインの話など置いといて、スナップ写真系のCDジャケットはシンプルなものが多い。
おそらく写真自体がデザイン性のあるものを撮っているので、タイトル文字はあくまでおまけなのだろう。
タイトルは調味料みたいなもので、目立たせすぎずそれでいて必要不可欠なものなのかもしれない。人生をフルコースで深く味わうためのスパイスみたいなものなのだだ。
【その他に多かった写真やデザイン】
・カフェでギターを弾く
・肩を組んで横一列(男性アイドルに多い)
・草原に立つ
・箱のようなものに入って身体を折り曲げる(例:AKB48 / 上からマリコ)
・傘をさす
・都会で仁王立ち
・真正面を向く(ファンキーモンキーベイビーズ)
・横向きでギターを持って歩いている
・オープンカーで身体を乗り出す
これはsumikaというアーティストのジャケットを真似たもの
実際にCDジャケットを作るときには思い出を回想したり、友人に写真のエピソードを聞いたりしていると胸がほっこりしてくる時間だった。癒やし。100万枚のフィルムでも取り切れない思い出ってやまほどある。
CDジャケットを見てみんなでニヤニヤする
CDジャケットを見せたときは兄や弟も笑っていた
写真を借りた地元の友人に見せてもニヤニヤしていた
やはり誰に見せても盛り上がる。
単純に写真を見て「あー!あのとき〇〇だったよね」という思い出話しにもなるし、「このデザインって〇〇のCDジャケットを真似してる?懐かしい」というアーティストの話題にもなる。
自分の思い出に加えて音楽の思い出も蘇ってくるようだ。「写真のアルバム」と「音楽のアルバム」というダブルミーニング的な意味合いにもなっていることに今気づいた。無駄におしゃれ。
「写真がCDジャケットになっているのが予想外でそれだけで笑える」「そわそわする恥ずかしさがあってにやけてしまう」らしい
自分の写真がCDジャケットになっているのを見るのはちょっとした気恥ずかしさもあるようだ。というかCDジャケットを作った僕自身もみんなに見せるときは恥ずかしかった。
なぜなら写真などをカッコつけて加工してデザインするのはインターネット的には「痛い行動」に入るからだ。「自分に酔ってる感」がどうしても出てしまう。
けれどCDジャケットを実物にしてしまえばもうインターネットとは関係ない。「痛い行動」も身内からしたら笑いのネタにしかならない。痛ければ痛いほど笑えるのだ。さよなら、SNSの評論家。
「欲しい!家に飾りたい!」と言ってくれた友人もいたのでそのままプレゼントした。作った側としてもうれしい限りである。
ちなみに家族や友人たちはパソコンをそれほど触る人たちじゃないので、ジャケットを見せたときに「すごい!」「めちゃくちゃ良い!」「本当に欲しい!」と褒めちぎってくれた。
くぁー!これは気持ちいい…!
種子島に鉄砲を伝来させたポルトガル人もさぞ気持ち良かったのだろう。「え?まあ、うちの国じゃ当たり前のものだけだけどね」みたいなことを思っていたかもしれない。
技術が未発達の異世界に行って日本の知識を広めて「え?こんな簡単なこともこの世界では知らないの?」と無双したい。インターネットと無関係ない集落に行ってパソコンの開拓者になりたい。
「CDジャケットっぽい」と評判がよかったのは手書き文字タイプのものと余白多めタイプのものだ。どちらも作るの簡単だしそれっぽくなるのでおすすめ。
ジャケットを作って、その写真に合った年代の曲を入れたCDを作っても楽しいかもしれない。
写真を見ながら音楽を聴いて「中学のときはこの曲流行ってたな〜」と思い出せば懐かしさが加速して月までいけそう。思い出に向かって走るあの列車に乗って行こう。
最後に一番気に入っている幼少時の僕の写真でお別れです。祭りだ祭りだ祭りだ。
CDジャケットを見ていてわかったこと
ジャケットを見て回っていて何個か気づいた点があるので、おまけとして紹介したい。
おまけ1:人数が多いと遠くなる
当たり前であるが人数が多ければ多いほど、画角が広くなって一人ひとりが小さくなる。10人以上のグループだと卒業式の集合写真のように列になるパターンが多い。
そしてこれも当然であるがソロになるとドアップのジャケットが多用されていた。
おまけ2:バラバラな方向を見るジャケットはそれほど多くはない(4人ぐらいで横一列にならんでモノクロにするとバンドっぽい より)
CDジャケットと言えば「バラバラな方向を見る写真が一番多い」と思うかもしれない。しかし、探してみると予想より多くは見つからなかった。
アー写や雑誌などでこういう画像が多いので「CDジャケットもそうだろう」という思い込みがあるのかもしれない。
おまけ3:知名度が高くなるほどデザインがシンプル(画像はイメージ)
有名なアーティストほどジャケットがシンプルになっていく感じがする。
特に10周年記念のベスト盤などはシンプルなものが多い。ベスト盤ってファン以外も興味があるからわかりやすい単純なデザインがいいのかもしれない。
気づいていない人もいるかもしれないので一応説明しておくが、途中で出てきたこの画像は僕ではなく兄だ
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