ヒメコダイを求めて相模湾へ
天気のいい休日、さっそくヒメコダイの情報をくれた友人が所有するボートに乗って、相模湾にヒメコダイを釣りにいった。ヒメコダイを釣りにいったというか、本命はアマダイで、ヒメコダイは外道なんだけれど。
さてヒメコダイ、どんな魚なんだろう。
釣りを開始してしばらくすると、20センチほどの赤い見たことのない魚が釣れた。ファニーフェイス。
水深80メートルから一気に釣り上げられたためか、目玉が飛び出てしまった赤い魚、この魚こそ、友人がエビの味がすると言い張るヒメコダイなのだ。
ヒメコダイ、姫でも鯛でもない見た目だ。サイズも小さいし、どうにも美味しくなさそうな感じなのだが、なんでも最近ではこの魚の味を知っているイタリアンレストランのシェフ達が、「カルパッチョに最適!」ということでこぞって買い求めるという、知る人ぞ知る美味な魚なのだという。
カルパッチョというよりもドンガバチョという顔なのに。味を知らなかったらたとえ魚屋に並んでいても絶対買わない魚だ。
「見た目が悪い魚ほどうまい」という格言があったような気がするので、きっとそのパターンなのだろう。
ヒメコダイ、ちょっと調べたらタイの名前がついているけれど、実はスズキ目ハタ科のいわゆる“あやかり鯛”で、タイの仲間ではないらしい。ちなみに釣り人はアカボラと呼ぶそうだ。ボラの仲間って訳でもないけれど。
本命のアマダイは一匹も釣れなかったけれど、ヒメコダイが数匹釣れた。さあ、友人宅にいってさっそくこいつを食べてみよう。