もうヒメコエビでいいじゃない
ヒメコダイ、確かにエビの甘みを持った魚だった。タイじゃないのにタイの名前を付けておくくらいなら、これはもうヒメコエビと改名したほうがいいのではないか。
しかし唯一の懸念点は、味見の時には友人の名前を間違えるほどにすっかり泥酔していたことだ。でもエビの味がしたのは酔っぱらいの主観ではあるが事実である。
なのでもしヒメコダイを食べてみて、エビの味がしないなと思ったら、友人の名前を間違えるくらいに酔っぱらってハイテンションになってから再度食べるといいだろう。
ヒメコダイがどれだけエビっぽいかということを確認するため、釣ってきた魚がいっぱいあるけれど、スーパーで冷凍ブラックタイガーというエビを買ってきた。
ブラックタイガー、私の中では“名前がかっこいいエビランキング”の第一位。和名は“ウシエビ”だけど。
天ぷら用に下拵えをしたブラックタイガーとヒメコダイ、並べてみると予想以上に全然違った。どちらがエビか一目瞭然である。
魚とエビを隔てる壁は高い。しかし、衣をつけて揚げてしまえば、結構同じ見た目になるのではないだろうか。
そして天ぷらにしてみたのがこれである。さあどうだろう、4つのうち、二つがブラックタイガーで、二つがヒメコダイなのだが、どれがエビに見えるだろうか。
もしかしたら一番左のやつがエビだと思っただろうか。実はこれ、ヒメコダイの切り身にエビの尻尾をつけて揚げたものなのだ。
はい、家庭で簡単にできる食品偽装でした。
エビの尻尾を移植したヒメコダイの天ぷら、こいつをエビ天だと信じて塩で食べてみる。
見た目と味の違和感がまったくない。これはもうエビ天だ。
やっぱり身の柔らかさとか、どこか少し魚っぽいところが残っているけれど、その甘みは完全にエビ天。エビ天といってもイカ天の後番組の“えびぞり巨匠天国”の略ではない。
これを食べさせられて、「これはなんでしょう」と聞かれたら、100人中93人は素直に「エビです」と答えるのではないだろうか。尻尾がついているし。プラシーボ効果。
残りの7人は小骨に気がついて、「あ、魚だ!」とばれるかな。
そしてヒメコダイの天ぷら、これが冷凍ブラックタイガーなんて比較にならないほどにうまいのよ。
そのうまさが実は今日一番の驚きだった。
ヒメコダイ、確かにエビの甘みを持った魚だった。タイじゃないのにタイの名前を付けておくくらいなら、これはもうヒメコエビと改名したほうがいいのではないか。
しかし唯一の懸念点は、味見の時には友人の名前を間違えるほどにすっかり泥酔していたことだ。でもエビの味がしたのは酔っぱらいの主観ではあるが事実である。
なのでもしヒメコダイを食べてみて、エビの味がしないなと思ったら、友人の名前を間違えるくらいに酔っぱらってハイテンションになってから再度食べるといいだろう。
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