特集 2025年12月18日

ここも入っていいの⁉古びた製糖工場を探検「台湾糖業博物館」

台湾南部最大の都市・高雄には、かつて砂糖をつくっていた大きな工場地帯が文化施設として開放されています。

製糖工場を博物館として開放したエリアの開放ぶりたるや、「えっ」とこっちがひるむ程・・・!

工場の内部がかつてのまんま残されていて、奥へ奥へと自由に入っていくことができます。

日本統治期の建築、酵母味のアイスクリーム・・・驚きが尽きないスポット、私に紹介させてください。

大阪で生まれ育ちました。工作と漢字が好きです。チェキで盆栽を撮影したり、豆腐を千切りしたりしています。

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四谷くんと台湾・高雄の旅

11月末から12月頭にかけて、彼氏の四谷くんと3泊4日の台湾旅行に行ってきました。

私と四谷くんの旅のスタイルは真逆。

私はやりたいことを期間内に詰め込みたくてしょうがない「旅貧乏」(「貧乏旅」ではなく)に対して、四谷くんは2つくらいしか目的がない。

むしろそれがちょうどよく、私のやりたいことリストの合間合間に四谷くんの目的をちりばめることで2人の旅の満足度を高めて来ました。

旅行3日目は、

午前中からでかい寺廟を3つ回り、

スーパーマーケットやショッピングモールにも行き・・・

「勇猛に現れる!覇気肉山」「香りが溢れる秘醤が焼け。」フードコートの丼物のお店の日本語が最高のポエジーをまとっていた。

ゆとりを知らない旅程をこなして時間は13:30。

暑い中をかなり歩いた・・・ゆっくりしてもいい。

落ち着いたスポットあるかな~と「地球の歩き方」をぱらぱらめくると、ページの一角に台湾糖業博物館の紹介が。

なになに、古い製糖工場の中を見ることができる・・・?レトロなアイスが味わえる?

抑えられぬ気持ちのたかぶりが。

ゆっくりするなんて予定は頭から抜け落ち、「なんかアイスクリームが食べられるらしいで」と四谷くんを丸めこんで博物館向にかう電車に乗り込みました。

いったん広告です

駅に直結

高雄は電車であちこち移動できて便利です。

なお台湾の電車では飲食厳禁。やぶると罰金が課せられます。

「おれがゾンビになったら撃ってくれ」みたいなことを告げる四谷くん。

うっかり飲み食いすることなく、40分ほどで博物館の最寄りの「橋頭糖廠駅」に着きました。

この駅には猫の「みかん駅長」が有名らしく、構内は猫・猫・猫でした。
四谷くんがみかん駅長のメダルを購入。舌を真横に出す感じがめちゃくちゃ獣でかわいい
駅の外に出たらすぐ公園です。

この地区全体が「十鼓文創園区」というスポットらしく、工場にまつわる様々な施設が残っていました

(台湾には、歴史的な場所・施設を新たなカルチャー拠点にリノベーションした「文創園区」がたくさんあります。)

和風建築がちらほら。

ここは1940年に建てられた工場長の宿舎だそうです。

洋風の建物も。

こちらは、1901年に日本がこの地で製糖工場を経営するために建てた社宅事務所だそう。

屋上の柵の穴は、対立する現地の台湾の人たちが攻撃してきたときに武器で反撃するための穴なのだとか。

防空壕もある

日本が台湾を統治していた時期の建物が並び、歴史を感じながら歩くこと10分、

製糖工場が見えてきた

立派な建物で、正面からでは全体が一望できません。

入口でチケットを買うのかな・・・と思いきや窓口は特になく、入場無料のようです。

四谷くんと2人で「誰もおらんなあ・・・」とドキドキしながら中に入ると、

わ・・・工場や!

二階部分にずらっとサトウキビの汁を蒸発させる機械が並びます。

製糖過程の紹介や、昔の写真が展示されています。

展示を余すところなく全部見ようとする私をほうっておいて、四谷くんが軽やかに先へ先へと進みます。

まるで屋外で風に舞うビニール袋のよう。待ってくれ・・・!

⏩ 工場そのままや……

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