特集 2023年10月7日

旅先で親切にしてもらった思い出を語る

ザンビアで象に追いかけられて助けてもらったり、モンゴルで二日酔いの時にお酒を持ってきてくれたり、アメリカでフロントガラスがばりばりの車でクラブに連れて行ってくれたり…。

旅先で親切にしてもらった思い出を語ります。

インターネットにラブとコメディを振りまく、たのしいよみものサイトです。

前の記事:マンションの一階で作ったビールがスッパうまい! 東京都狛江市(地元のうまいもの)

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こんにちは、編集部 石川です。
当サイトで9月にヒットした記事がこちら。

フルーツのおいしさ・目新しさもさることながら、現地のお店の人にめちゃめちゃにもてなされたエピソードが印象的でした。

この記事にちなんで、今回はライター&編集部のメンバーに「旅先で親切にされたエピソード」をきいてみました!

 

二日酔いの時にお酒を持ってきてくれた(モンゴル)
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親切にされた人:
まこまこまこっちゃん

モンゴルの宴席でウォッカを飲みすぎてダウンしたとき、遊牧民一家のお父さんがすごく心配してくれました。といっても自分はずっと寝ていたので知らなかったんですが、あとで聞いた話によると夜中に何度も様子を見に来てくれていたみたいです。

朝になってからも大丈夫か、大丈夫かと声をかけてくれてありがたく思っていたら、しばらくして「二日酔いにはこれだよ!」と持ってきてくれたのがアルヒ(発酵させた牛乳から作る自家製の蒸留酒)です。タマゴ酒的なものなのか単に迎え酒なのかわかりませんが、結局また酔っぱらいました。

それはともかく、遊牧民のご家族は一日中家畜の世話をしていて忙しそうなのに、ぶらぶらしている私たちの様子を常に気にかけてくれていてありがたかったです。

まこまこまこっちゃんのモンゴル旅の写真より(この記事より)

 

めちゃくちゃかまってくれるルームメイト(アメリカ)
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親切にされた人:
古賀及子

小学校から短大まで、一貫して頭の悪い(勉強ができないという意味で)生き方をしてきました。

短大で50日間、アメリカの大学の学生寮に短期留学をするプログラムがあって、なんかよくわかんないんですが参加したんですよね。今思えば英語を一切勉強してない私によく親はお金を出してくれたなと思います。ありがとう……。

まじでcanの意味もわかんないくらい英語ができなかったので、寮の真面目なルームメイトにガチギレされてすごした50日だったのですが、友達がルームメイトとして引き当てたジェーンは最高に優しかったです。

夜中にピザ取ったからと起こしにきたり、どっかからフロントガラスがばりばりに割れた車を借りてきてクラブに行こうと繰り出すも閉まってたり、なぜかはいまだに不明なんですが、絶対行ったほうがいい場所だとガソリンスタンドに連れて行ってくれて給油させてくれたり、朝から授業をさぼってアイスをおごってくれたり、短期留学団の子ら全員分のコンドームをくれたりめちゃくちゃかまってくれました。

行ったのがタコマという、どでかい古着屋(スイフトショップ)がやたらある街で、つぶさに店々を案内して大きなショッピングカートに乗せて押してくれたのも楽しかったです。

我々が帰国した数カ月後に日本に来るらしかったのですが、友達も同じくぜんぜん英語がだめなため意思疎通が難しく、再会はできませんでした。

 

像に襲われたとき助けてくれた(ザンビア)
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親切にされた人:
安藤昌教

アフリカで自転車を借りて走っていたら、しげみから象が出てきたので象だ!と思って写真を撮ったんです。そうしたらなぜか象が切れて追いかけてきて、とっさに自転車を置いて走って逃げました。まじで踏み殺されるかと思いました。

乗り捨てた自転車を取りに帰るのも怖くてとぼとぼ歩いていたら、軽トラで通りかかった地元の人が後ろに乗せてくれました。

自転車も拾うことができて無事に村に戻れたんですが、その夜に村で靴を盗まれました。

 

 

普通の家族がホテル送迎してくれる(ロタ島)
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親切にされた人:
石井公二

新婚旅行で北マリアナ諸島のロタ島に行きました。

その頃の私は海外でレンタカーを運転する自信がなく、ホテルのリムジンバスとレンタサイクルでなんとかやり繰りすることに。宿泊しているホテルからレストランなどがある中心地までは結構距離があり、リムジンバスで送ってもらえます。

ではホテルまで帰る時はどうするかというと、レストランの方が島民に電話をかけ、車を出してくれる人を探してくれるのです。毎回さっきまで晩ご飯食べてたような普通の家族が車で来てくれて、嫌な顔一つせずホテルまで私たちを送ってくれました。

申し訳なくてチップを渡そうとするのですが、「いらないよ!」と絶対に受け取ってくれませんでした。日本とは複雑な関係がある島なので少し身構えていた面もあるのですが、優しさに触れて良い思い出となりました。

 

ロタ島の海

 

 

 

カニの大サービス(根室)
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親切にされた人:
石川大樹

もう15年以上前、道東に取材に行きました。先日、伊藤さんが花咲ガニの記事を書いていましたが、その時も花咲ガニシーズンで、花咲港からお土産にカニを送ったんですよ。

カニの盛られたカゴに値札が付いていて、いくらか忘れましたが(ずいぶん前の話なのでディテールがあいまいです)すっごく安い。じゃあ実家にこれと、自宅にこれください…って会計したところ、思ったより高い。どうも値札はカゴいっぱいの値段じゃなくて一匹あたりの値段だったみたいで。カニあるあるの「一杯」違いですね。

ちょっと「えっ」ってなってしまったんですが、それでも東京で買うよりは安いしそのまま買いました。お店の人も「ごめんねーわかりにくくて」とかフォローしてくれて、僕が勘違いしただけだなのに気を遣わせて逆に申し訳ない、みたいな感じで。

で、後日。家にカニが届くじゃないですか。あけてみたら、めちゃめちゃいっぱい入ってるんですよ。あんなことがあったのですごいサービスしてくれたみたいです。新鮮なカニを夫婦でたらふくいただきました。ありがとう、根室のカニ屋さん…

ハナサキガニ。写真は伊藤さんの記事より

 

電話かけまくってハブ情報をあつめてくれた(徳之島)
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親切にされた人:
伊藤健史

徳之島に行った時、宿の方と何しに来たのみたいな話になったのでハブ探しに来た旨を伝え「どこが出やすいですかね〜」とさくっとたずねたら親戚や知人に電話をかけまくって情報を集めてくれました。

夜にハブ探しに出た翌日には「どうでした?いた?」と気にかけてくれました。私は破顔一笑で昨夜撮ったハブの写真を見せ、2人で「やりました」「やりましたね」と笑顔でデジカメのモニターに映ったハブを見つめていたのでした。ありがとうございました。

 

地元案内&ご飯をおごってくれた(台湾)
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親切にされた人:
唐沢むぎこ

今年、ひとりで台湾一周の旅にでました。初日、故宮博物院の南院に行き、そこでたまたま現地の同い年くらいの兄ちゃんと仲良くなりました。

私が「週末は高雄に行く」と言うと、「高雄は地元だから、ほかの友達も呼んで案内してあげる」と申し出てくれました。

当日、2人の友達を連れてきて、一緒に台湾グルメや旗津島観光を楽しみました。なんと、「次僕たちが日本に行くとき遊んでくれたらいい」とご飯はすべてあちらの奢りでした。良くしてくれすぎて、正直意味がわかりません。ずっとお礼言いっぱなしでした。

写真はみんなで食べたおやつのかき氷です。

 

 

タクシー運転手の家に4泊も泊めてもらう(韓国)
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親切にされた人:
小堺丸子

20代前半で韓国を1人で旅していた時のこと。

夜明けの薄暗い時間に目的地(田舎)に到着。

時間つぶすかとうろついていると、タクシーが寄ってきて強面の運転手さんが私の荷物を無理やり荷台に乗せ、私もタクシーに乗せられました。これはやばいことになったとテンパりました。彼はどこかに電話をかけると、私に変わりました。電話の相手は英語の先生をやっているという友人で、運転手さんが私のことをとても心配しているのだということを通訳してくれました。

その後、結局その友人の英語の先生の家で仮眠と食事をさせていただき、さらに運転手さん(奥さんも子供もいた)のところに4泊くらいさせてもらい仲良しに。

昼間は毎日タクシーで色々な名所に連れて行ってもらい、さらに運転手さんの奥さんは焼肉屋を営んでいたため、ご飯は毎日焼肉屋のメニューを食べさせてもらって最高でした。

 

やたら情報を教えてくれるuberの運転手(アメリカ)
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親切にされた人:
林雄司

この記事の場所に行くためにカンザスシティに行ったとき、uberの運転手が親切でした。「このへんは岩の土地だから、道路に岩がゴロゴロ落ちてる」「黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンが誇りだ」などいろいろ教えてくれたあげく、目的地の手前でuberのアプリで降車したことにしてしまいました。

あ、やばい感じ!?とびびったのですが、そこから先はただでした。

シアトルのホームデポでも、巻き尺はどこかと店員に聞いたら、「おれのをやる」と言って巻き尺をくれました。ボロボロでしたが、ここにフックがあるからベルトに付けられるw、と言ってました。

アメリカ人、たまに度を超えた親切な人がいますね。

 

切符を買うのを見守ってくれた(中国)
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親切にされた人:
ネッシーあやこ

 

15年くらい前、中国の二連浩特(エレンホト)という、モンゴルとの国境にある街で北京行きの鉄道に乗ろうとしたら運休していて、困り果ててしまったことがありました。

中国語は聞き取れないけど、駅員さんが「列車、あと数日は来ないよ」って教えてくれているんだと、雰囲気から感じ取りました。

それで「ほかに北京に渡る方法はないんでしょうか?」と、しどろもどろに訴えていたところ、地元の知らないおじさんが近寄ってきました。「方法はある、連れてってあげる」と言ってくれているようでした。正直、知らないおじさんについていくのはとても不安でしたが、そのおじさんの目が、あまりに澱みなく澄んでいたので、信じたほうがいい気がしてついていきました。

おじさんは、そこから10分ほど離れた先にある北京行きの寝台バス乗り場まで連れていってくれて、切符を買うのを見守ってくれたあと、食事の心配までしてくれました。まじでただのいいおじさんでした。あれ以来、澄んだ目をしている人が優しい可能性を信じられるようになりました。

写真はその日、寝台バスの車窓からみえた景色です。恐竜がいる理由はわかりません。

 

 


親切にされた話というハートウォーミングなテーマだったのに「象に追いかけられた」「フロントガラスがばりばりに割れた車でクラブに」など破天荒なエピソードが飛び出し驚きました。

情けは人の為ならず。みなさんも象に襲われてる人がいたら助けてあげてください。いつか旅先でバリバリの車でクラブに連れて行ってもらえるかもしれません。

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