特集 2025年3月12日

芋と豚の共闘!スロバキアの芋ソーセージを作ってみた

ネット記事の界隈でまことしやかに囁かれるジンクスがある。「芋と肉が出てくる記事はウケがいい」というものだ。

それが事実かどうかはさておき、今回はまさしく「芋と肉」がふんだんに使われた、というか、その二つでほぼ完結した料理を見つけたので試してみた。

スロバキアの芋ソーセージ、「ボブロヴェッケ・ドロビー」だ。

変わった生き物や珍妙な風習など、気がついたら絶えてなくなってしまっていそうなものたちを愛す。アルコールより糖分が好き。

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変わったソーセージを探して

昨年末に家庭用のミンサーを買った。アタッチメントを付け替えることで、ソーセージを作ることもできるという。

試してみたいけれど、普通のソーセージを食べたいなら、わざわざ手間をかけずとも店で買ってくるので十分な気もする。ものぐさなのである。

なにか一風変わったソーセージがないものか。調べていて見つけたのが、スロバキアの芋ソーセージだ。

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Slovak potato sausage(スロバキアのポテトソーセージ)

「ボブロヴェッケ・ドロビー」もしくは「リプトフスケ・ドロビー」。スロバキア領内のポーランドとの国境に近い村ボブロベツ、リプトフの料理だそうだ。

ソーセージの皮の中に、豚肉と芋、そして玉ねぎを詰めて作るという。すごい。これ一本で脂質、タンパク質、炭水化物、そして申し訳程度とはいえ野菜まで摂取できてしまうのだ。人間に必要なものが全て詰まった、まさしく完全食ではないか。

さっそく材料を買って作ってみることにした。

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中身はほぼ芋と豚肉

材料はジャガイモ、豚肉、ベーコン、玉ねぎ。味付けに塩、胡椒、ニンニク、マジョラム。

マジョラムというスパイスを使うのは初めてだったけれど、嗅いでみたらオレガノみたいな香りだった。

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ソーセージの中身になる材料。写真に入れるのを忘れたけれど、ここにニンニクと塩と胡椒が追加される。

今回は前述のレシピサイトの通り「芋:豚=2.5:1」で作ることにした。本場では芋と豚(+ベーコン)の割合はまちまちらしい。ということは、現地では

「お金持ちの家のボブロヴェッケ・ドロビーはちゃんとお肉の味がするねえ」

みたいなやりとりがされているのだろうか?コロッケみたいである。急に親近感が湧いてくる。

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豚肉を下茹でする。
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火が通ったら、ミンサーの投入口に入るサイズに切り分ける。
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皮を剥いたジャガイモも、同じように細かくして水に浸けておく。
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圧倒的な芋の量。

肉が約1キロあったから、先ほどの比率に合わせて芋の量は自動的に2.5キロになった。用意できた芋の山を見て、こんなにいらなかったんじゃないかと不安になり始める。

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ミンサーに投入しよう。
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間をおかず挽肉になってボロボロと出てくる。機械の力は偉大だ。
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芋もどんどん挽いていく。
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加熱していない芋は変色が早い!

次はベーコンと玉ねぎ。こっちは炒めてから混ぜ込む。すでに豚肉が入っているのに、それとは別にベーコンを入れるあたり、食感に対するこだわりを感じる。

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細かく切ったベーコンとすりおろした玉ねぎを炒める。
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刻んだニンニクとその他の調味料を加えて全てを混ぜたら
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これで中身は出来上がりだ。

⏩ 皮に詰めてソーセージに

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