広告企画 2020年12月15日

本物のししゃもは世界中でも北海道でしかとれない

これが「本物の」ししゃも。

ふるさと納税で寄付をすると、寄付をした自治体から「お礼品」が送られてくる。

お礼品を知ることでその地域のことがもっとわかるんじゃないか。今回はお礼品を用意してくれている北海道と岐阜県に行ってきました(愛知編、沖縄編はこちら)。

 

 

 

※この記事は東急が運営するふるさと納税のサイト「ふるさとパレット」の広告企画です。はじめてのふるさと納税をレポートした前回の記事はこちら

インターネットにラブとコメディを振りまく、たのしいよみものサイトです。

前の記事:おれはこれを見てる~テレビ番組キュレーション(2021.1)

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どこかの自治体へ寄付をすると、翌年払う税金が寄付した分だけ減額される、それがふるさと納税。寄付をした自治体からは「お礼品」としてなにかいいものが送られてきたりする。

今回はふるさと納税でお礼品を送ってくれた自治体がどんなところなのか、実際に行ってみました。前回の記事もいっしょにご覧ください(ここまで編集部安藤)。

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本物のししゃもが食べられるのはこのあたりだけ 

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本物のシシャモが食べられますよ!
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このページのライター

こーだい
 
変わった生き物や珍妙な風習など、気がついたら絶えてなくなってしまっていそうなものたちを愛す。アルコールより糖分が好き。

近所の川でスッポンを捕獲したときのこと。

「うちの親もふるさと納税でスッポンもらったって言ってたわ」

「へえ、そんなものまでもらえるんだ」

友人と交わしたこの短い会話が、思い出せる範囲で私とふるさと納税の接点の全てである。人間でいうなら、友達の友達の親戚くらいの遠い仲だ。

そんな私が、なんの因果か東急のふるさと納税のサイト「ふるさとパレット」の広告企画に参加することになった。

ふるさと納税をするともらえるという返礼品がどんなふうに用意されているのか、実際に現地に行って見てみたい。そんな思いを胸に一路北へ向かった。

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白糠町にやってきた

白糠町という地名にピンとこない人も多いのではないだろうか?(以前の私のことです)

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ここだ。

とても遠い。が、LCCも発着する釧路空港から車で30分ほどに位置するため、意外にもアクセスは良好なんである。

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道の駅しらぬか恋問「恋問館」の顔はめパネルで白糠町到着の記念撮影。
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11月11日は白糠ししゃもの日

ふるさと納税のサイト「ふるさとパレット」によると、白糠町に寄付することでもらえる返礼品はイクラや鮭に代表される魚介、町内産の牛乳から作られたチーズ、同じく町内産の紫蘇でつくった焼酎『鍛高譚』などなどなどなど。

目移りしてしまってなかなか決められないこと必至なのだけれど、今回はししゃもにしぼって話を伺うことにした。

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ちなみにししゃもに決めたのは、漁港で偶然みかけたこのポスターのおかげです。
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ししゃもについて教えてくださったのは、白糠町役場企画総務部企画財政課の佐々木康行さんだ。
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本物のししゃもは北海道の太平洋沿岸でしかとれない

―ふるさと納税に限らず、白糠町はししゃもを前面に出してアピールしていますね。

「ししゃもというのは白糠町を含む北海道の太平洋沿岸の、世界中でこの近海だけの本当に限られた海域でしかとれない魚なんです。」

ええ!初っ端から驚きの事実だ。

魚に少し詳しい人なら、流通しているししゃものほとんどがカラフトシシャモという似て非なる代用魚であることは知っていると思う。

でも、まさか本物のししゃもがここまで狭いエリアでしかとれない希少な魚だったなんて。

10月後半に産卵期をむかえたししゃもはまずむかわ町沖にあらわれ、川をさかのぼって産卵しつつ群れとしては徐々に東に移動してくるという。

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産卵期のししゃもの回遊ルート(ただし、むかわ~日高沿岸の群れと十勝~釧路沿岸の群れはそれぞれ別物だとする研究結果もあるようです)

「まずむかわ町でとれて、次に日高にいって、襟裳岬をまわって十勝、白糠、釧路まで。群れが移動してくる先々で漁獲するから、漁期も1週間ずつくらいずれてるんです。白糠町のししゃも漁期は、だいたい10月25日頃から一か月間ですね。」

「一般的には魚って脂がのってるほうが美味しいです。でも、ししゃもの食べ方で一番なのは、やっぱり干して焼いて食べることなんですね。脂はそれほどないほうがいいんです。」

「白糠町まで来る頃には、ほどよく脂が抜けて卵は成熟し、干物にしたときに一番美味しいししゃもがとれると言われてます。」

―脂があればいいというものではないんですね。

「地元の人たちは、脂ののったししゃもは「脂ししゃも」といって好んでは食べないみたいです。好きな人は、自分の家でししゃもを干したりしてますよ。」

現地に近づくほどに言葉の解像度が高くなる。イヌイットの言語に雪を表す語彙が豊富であるという話を思い出した。「脂ししゃも」などという言葉は、日本中ここでしか使われていないだろう。

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シーズン終盤になると、婚姻色といって雄のししゃもは体が黒ずんでくる(釧路和商市場にて撮影)

「ふるさと納税の返礼品になるししゃもを作っているのは大森水産というところで、ここはもう50年以上前からししゃもを扱ってるんですけど、たった四週間しかない漁期の、最初の一週間のししゃもは買いません。まだ脂がのってるから。中の二週間、ここで頑張って買い付けます。最後の一週間になると、川に遡上する直前でししゃもの体が黒くなってきます。これも、あまり見た目が良くないので使いません。一番いい時期のものだけを使って作ってます。」

―あ、ひょっとしてそれで11月11日がししゃもの日なんですか?

「干されたししゃもが並んでる姿が1111に見えるってのもありますけど、ししゃも漁期の中でもベストな時期ですね。」

―ただの洒落じゃなかったんだ......。

美味しい干しししゃもを作ることへのすさまじいこだわりを感じた。これを愛と言わずして何と言うべきだろう。

ベストなタイミングでししゃもを水揚げできる白糠町の立地と、ししゃもに情熱を注ぐ人々、どちらが欠けても最高のししゃもはできないのだ。

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白糠町東部を流れる庶路川。久米宏率いるニュースステーションのチームがししゃも遡上の様子を実況中継しようとやってきたこともあるらしい。上流にはししゃもの孵化・放流施設も設置されている。

次のページで「本物の」ししゃもを食べます!

 

本物のししゃもはもちろん美味しい。
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