ふるさと納税してふるさとを増やそう
いままで縁もゆかりもなかった自治体に寄付をする。そして送られてくるお礼品を通してその自治体のことを知ることができる。それがふるさと納税のいいところだと思います。ふるさとを増やそう!
ここまで読むだけでも飛騨牛が美味しいということがわかったと思う。やはり決め手は第8回全国和牛能力共進会での「日本一」。日本一だから間違いない。岐阜の美しき水と自然の中で育ち、肉質はきめ細やかでやわらかく、輝く霜降りなのだ。
道の駅ななもり清見で、「飛騨牛カルビ御膳」を注文した。
出てきた瞬間に「眩しい」と思った。眩しいのだ。霜降りが眩しくてサングラスが欲しいのだ。時期的には冬の足音が大きくなり、陽の光は日に日に弱くなっているが、飛騨牛の前ではサングラスが欲しい。
焼けていく様を見ていて、もういいよね、もう食べていいよね、となっていた。食べる前から「美味しい」とわかる肉質なのだ。一緒に来ている妻もワクワクしながら肉を見ていると思ったけれど、そもそも一人で来ているし、結婚もしていなかった。そんな幸せな幻影が見えるほどの力を飛騨牛は持っている。
驚いた。
溶ける、口の中で肉が溶ける。外国で食べた肉は永遠に口の中にありそうな雰囲気だったけれど、飛騨牛は違った。とろけたという表現がいいかもしれない。脂が香ばしく甘い。これを美味しいと言わず、なんと言えばいいのだろう、という間違いない味だ。
正直に言うと、ちょっと舐めていたんです。肉なんてどの肉も美味しいでしょ、と。
全然違った。
脂が香ばしく甘いのだ。とろけるのだ。この日、6時にホテルを出て移動を開始していたのだけれど、食べた瞬間に目が冴えた。美味しくて冴えたのだ。この瞬間に仕事をしたら、いい仕事ができたと思う。そう思うとやっぱり家で食べたかった。
高山駅の近くの通りは観光地としての賑わいがある。その中に飛騨牛を使った握り寿司をテイクアウト、イギリス風に言うとテイクアウェイできるお店がある。そこで飛騨牛の握り寿司を買った。
せんべい的なものの上に握り寿司が乗っており、お皿ごと食べることができる。テイクアウト、イギリス風に言うとテイクアウェイにもってこいだ。食べてみると、やっぱりとろける。わさびが脂のいいところを引き出している。美味しいのだ。
飛騨牛は美味しい、これが私がたどり着いた一つの真実だ。
もっとも高いから毎日は食べられないけど、特別な日に食べたい。そういう意味でふるさと納税をして食べるのは賢い選択だと思う。
さるぼぼは1200年以上の歴史がある。奈良時代に中国から伝わったと言われている。そんな歴史あるさるぼぼが、昭和50年代に生まれた飛騨牛になっているのだから、飛騨牛の衝撃はすごいということだ、きっと、たぶん。
ふるさと納税がなければ、私は飛騨牛を食べることもなかったし、飛騨牛の地を巡ることもなかったと思う。ふるさと納税を通して飛騨を知れたのだ。飛騨でお会いする方はみなさん優しかったし、ふるさと納税で地域に貢献できるのは嬉しいことだ。私の場合は、ふるさと納税できるくらい稼ぐところから始めなきゃだけど。
いままで縁もゆかりもなかった自治体に寄付をする。そして送られてくるお礼品を通してその自治体のことを知ることができる。それがふるさと納税のいいところだと思います。ふるさとを増やそう!
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