もう少し改良するか、丈夫にしたい
もうひとつ、口の前に扇風機を固定してずっと宇宙人ボイス(ワレワレハ宇宙人ダ)になる装置も作りたいと思っている。
ノーフェイスボックスと混ぜて、頭はないけど震えた声が聞こえる箱というのはどうだろう。
『あなたの脳に直接呼びかけています』みたいになるんじゃないだろうか。
もしくは箱をかぶってふざけている人だ。たぶん後者だろう。
10月にメイカーフェアがある。
知っている人がたくさんやって来るイベントだ。「また連絡しますよ!」とか「プロトタイプ考えてみますよ」と言ったまま連絡をせず、微妙に顔を合わせにくい人も来る。
だからといって、展示を放り出して逃げるのももったいない。
顔を隠せる展示物は作れないだろうか。
今回私が展示するのは10年目のビッグフェイスボックスの予定だ。
遠くからでも目立ちすぎる。もっと存在感を消せる展示物はできないだろうか。顔は見えないんだけど、自尊心は満たせるものだ。
そんなことをデイリーポータルZのメイカーフェア出展者グループで話していたところ、編集部の石川さんから「ノーフェイスボックスの登場」との返事があった。ノリで書いているだけだと思うが響きがいい。
ノーフェイスボックス……顔が消える箱か。どうにかして頭を消せないだろうか。
そういえばトリックアートの定番に生首がある。
体を三角の鏡の中に入れている。
これを逆転させればノーフェイスボックスができるかもしれない。つまり、頭だけを鏡の中に隠すのだ。
これなら「頭が消える箱」という作品展示をしながら、存在を消すことができる。
ノーフェイスボックスで隠れていると、私を探している追っ手が「どこいきやがった!」と言うのだ。爽快じゃないか(別に追われているわけではないけど)。
ありがたいことにうちにはアクリル製の鏡とスチレンボードがある。クイックルワイパーぐらいの雰囲気で廊下に置いてあった。
ミラーはアクリル製なのでアクリルカッターで切ることができる。スチレンボードはカッターでコンニャクみたいに切れる。
作ってみて気づいたのは鏡の位置合わせがかなりシビアだということだ。
正面から見て鏡の位置を微調整して、背景の線がつなげる。
鏡が立ててあるように見えるかもしれないが、きっと魚や鳥の目にはがらんどうに見えるはずだ。もちろん、私が身を隠したい相手は鳥ではないのだが。
でもこれはけっこうがらんどうの箱かもしれないぞ。鳥や小魚だけではなく、人もいけるかもしれない。
とはいえなにかが物足りない。メイカーフェア出展者グループにプロトタイプを投げてみると、模様ではないかとの意見があった。
たしかにトリックアートには壁や床に模様がある。
以前デイリーポータルZで掲載したタイのトリックアートは床がチェックだった。
床に模様をつけるべく、壁紙を買ってきた。
斜めの鏡に反射させると模様が90度回転してしまう。だからタイのトリックアートはチェックだったのか。縦横が変わらない模様だからだ。物事にはいちいち理由がある。
チェックの壁紙はなかったので、黒いガムテープを細かく切って模様にすることにした。
床の模様があると床としてかなり認識される。
以上、たぶん一生使わないノウハウでした。
ただこの壁のラインがくせ者で、かぶってみるとこのラインのせいで鏡が出っ張っていることが強調されてしまうのだ。
これでは魚も鳥たちもだまされてくれないだろう。すぐにはがした。
一生使わないノウハウ2
生首トリックアートの部屋の壁のラインは難易度が高い。
きっとトリックアート博物館は現場でかなり微調整しているのだろう。これからは感謝の気持ちを持って生首になりたい。さていよいよ床だけバージョンで頭を消してみよう。
これはもう頭がないと言っても過言ではないだろう。これで作品展示で自己顕示しながら存在を消せる。
ただやっぱり照明も大事で、光の加減によっては鏡に影が出る。
これで空箱に見えるかどうかは人によるが、顔を隠したいのだなという気持ちだけは伝わる。「大事なのは気持ちです」いろんなところで言われて陳腐だと思っていた言葉だが、いまはその意味が分かる。
かぶっているところの動画
もうひとつ、口の前に扇風機を固定してずっと宇宙人ボイス(ワレワレハ宇宙人ダ)になる装置も作りたいと思っている。
ノーフェイスボックスと混ぜて、頭はないけど震えた声が聞こえる箱というのはどうだろう。
『あなたの脳に直接呼びかけています』みたいになるんじゃないだろうか。
もしくは箱をかぶってふざけている人だ。たぶん後者だろう。
デイリーポータルZとして出展します。ノーフェイスボックスは壊れてなければ展示します。毎年恒例のビッグフェイスボックス(顔が大きくなる箱)も持って行きます。今年はレンズを開閉式にして、顔の大きさを変えやすくします。
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