小出し記事 2020年9月11日

【2週間】素人がパンを毎日つくったらうまくなるのか? - 4〜6日目

パン作りが始まって3日間は超順調だった。

このままいくと山も谷もないつまらない記事になるかもな……と思っていた。しかし、4日目から急に谷に入っていくことになる。

編集部よりあらすじ:
手作りパスタで「粉から食べ物を錬成するよろこび」を知ったライターmegayaは、次はパン作りにチャレンジすることに。オーブンを新調し材料をそろえ、シンプルな丸パンづくりに成功。つぎに総菜パンを順調に完成させたが……

『デイリーポータルZをはげます会』のサポートによってこの記事を制作しました。

大学中退→ニート→ママチャリ日本一周→webプログラマという経歴で、趣味でブログをやっていたら「おもしろ記事大賞」で賞をいただき、デイリーポータルZで記事を書かせてもらえるようになりました。嫌いな食べ物はプラスチック。(動画インタビュー

前の記事:【2週間】素人がパンを毎日つくったらうまくなるのか?(未完結連載 中間まとめ)

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小出し記事「【2週間】素人がパンを毎日つくったらうまくなるのか?」
ライター:megaya

第一回:0日目 準備編
第二回:1~3日目 丸パン、ドーナツ型、コーンマヨ
第三回:4~6日目 慢心、そして再出発
第四回:7~9日目 新しい道具、材料

※小出し記事は書けたところから即、小出しに公開する連載企画です!

ここまでの3日間はかなり順調だったが、さすがに味に飽きてきた。なぜならほとんど素材の味のみだからだ。

味に飽きるのには理由があり、最近はパンまみれの生活を送っている。

前日の夜にパンを作って、朝にそれを焼いて食べて、昼に残りを食べて……を繰り返している。パン屋かよ…!!(この話しをパン屋で働いたことがある友人にしたら「パン屋なめんな」と怒られた)

このままだとパンを作るのが嫌になってしまう可能性もあるので味変をしよう。4日目〜6日目ではアンパンやクリームパンのような中に具材があるパンを作っていきたいと思う。

4日目 - はじめての失敗

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今日はベーコンエピを作る。エピはフランス語で「麦の穂」という意味らしい。おしゃれかっこいい
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生地を基本通りに作ったあとは伸ばしてベーコンとチーズをを中身に入れて閉じていく
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閉じてみたらパンじゃなくて餃子ドックみたいになった
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そして焼く前に切り目を入れてずらせば完成だ!
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んん…!?
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焼いてみたらパンじゃなくてこん棒みたいになった

パン作りを初めて4日目で初めての失敗だった。見た目が想像していたものと違いすぎる。まったくおしゃれじゃない。エピよりもむしろエビに近い。

そして味もイマイチだった。なによりも硬くて食べづらいのだ。ここまで作ったパンは全部かわいかったのにこれは愛せない。

失敗の原因として一番大きかったのは生地を厚くしすぎたことだろう。食べても食べてもなかなか具材にたどり着かないのである。 

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ベーコン、チーズ、パンという組み合わせなのでまずいわけではない

これを食べるきるのが実に辛かった。料理において「微妙に美味しくない。けど食べられる」というレベルが一番キツイのかもしれない。「丸焦げで食べられない」くらいなら捨てても仕方がないし。

新婚において料理の味で喧嘩するのってこういうことなのかもなぁ……

5日目 - 再びの失敗

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5日目はアンパンを作った。成功だ!!

しかし、これも失敗していた。

焼き終わったときの見た目は100点だったのだが、食べてみるとイマイチなのである。なぜ……

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あんこもぎっしりとつまっていて美味しそうなのに……

やはり生地が厚すぎるのがよくないのかもしれない。ただこれでわかった。生地を薄くして焼けば成功するはずだ。明日が楽しみである。

あとはこの「ちょっと美味しくないパン」を食べきらなければ……

6日目 - 三度目の失敗、そして本当の原因がわかる

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この日はクリームパンを作ることに。カスタードが見つからなかったので、市販のクリームパンの中身をくり抜いて移植した。パン界のブラックジャックと呼んでくれ
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ここ2日の反省をふまえて生地の厚さを変えて3つ作ってみた
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焼く前の見た目は悪くない
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しかし焼いてみると見た目がクリームパンっぽくない

またしても失敗だった。生地を薄くしてみても硬い。クッキーみたいな生地になってしまっている。ただこれで本当に確信した。

ここでようやく本当の失敗の原因に気づいたのだ。原因は厚さなどではなく、生地自体だったのだ。

「生地が悪い」というもっとも単純な原因だったのだが、気づけなかったのには理由があった。最初が順調に作れていたので「生地づくりはうまくいっている」と自分の中で確信してしまっていたのだ。

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割るときにふわっとした感じは一切なく、力を入れてバリッと2つになるような感じだ

さらに最初は「パンが作れた!!」というだけで幸福感が高かったのもあり、ちょっとくらい味が悪くても気にならなかったのかもしれない。実は最初に作ったやつも人の食べてもらったらそんなに美味しくなかったのかもしれな……

序盤でうまくいっていたがゆえの慢心してしまっていたのだ。自分で言うのもなんだけど調子にのるの早すぎだろ。

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6.5日目 - 生地を改良する

このままつくり続けてもおなじような結果になるのは目に見えているので、一旦ここで生地の作り方を変えて丸パンをもう一度作ってみようと思った。基礎をやり直すのだ。

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こっちが初日につくったver1

 

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これが改良した丸パンver2

見た目にはわからないが生地が圧倒的に柔らかくなっている。変更したのは以下の3点だ。

  • オーブンで発酵させる
  • 水分量をほんの少しだけ多くして打ち粉で調整する
  • バターを入れるタイミングを遅くする

小麦粉にはグルテンという成分が含まれていて、水分とこねることによって粘着性と弾力がでてくる。それによってパンはふっくらとするのだ。

ただ、バターを入れるとグルテンがつながりにくくなってしまうという。そのためよくこねてグルテンで生地がつながったあとにバターを入れたほうがふんわりとするパンになりやすいのだそうだ。

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これが発酵させる前
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これが発酵させたあと。すげぇ、予想以上に大きくなった!!!

ここまでは「世界一適当なパン教室」という本にしたがって簡単にできるレシピでやってきたが、それとは少し違うやり方で一時発酵も行うようにした。

温度があがる→イースト菌が活発に動く→ガス(二酸化炭素)を吐き出す

というのが発酵の簡単な流れであるが、文字でわかっていても実際に目にするとやる意味がよくわかる。イースト菌すげぇ!!

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柔らか〜〜い!!!柔軟剤つかってるんじゃないかってくらいふんわりしている

改良は完全に成功だった。1日目に作ったパンよりも遥かに柔らかくて美味しい。初日は作れた感動が大きすぎてやはり客観的に見れてなかったのかもしれない。

よかった、これで明日からは美味いパンが食べられるぞ!!

 

この生地の改良は朝に行っていたので、さらに生活がパン漬けになっていた。

前日の夜にパンを作って、朝にそれを焼いて食べて、仕事の前に改良した生地をこねて寝かせて、昼は朝の残りのパンを食べて、夜は改良した丸パンを焼いて食べる生活になっていた。パン屋かよ…!!(この話しをパン屋で働いたことがある友人にしたら「それはもうパン屋かもしれない」と褒められた)

 【6日間 パンを作ってわかったこと】

・微妙な失敗作を食べるのは本当に辛い
・最初は作った感動が大きくてなんでも美味しく感じてしまう
・生地の作り方が無限にある。調べれば調べるほど正解がわからない
・発酵したあとの生地を見るの超かわいい

小出し記事「【2週間】素人がパンを毎日つくったらうまくなるのか?」
ライター:megaya

第一回:0日目 準備編
第二回:1~3日目 丸パン、ドーナツ型、コーンマヨ
第三回:4~6日目 慢心、そして再出発
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