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頼むよ母ちゃん
中学2年生の時の鎌倉修学旅行。事前に生徒側からの要望で革命が起きた。制服や学校指定ジャージではなく、私服が認められたのである。一部の生徒は喜んだが、私は正直「オシャレ・ダサい」の線引きが生まれない制服の方が良かった。
慌てて母親にせがんで小遣いを貰い、隣町のジーンズメイトに駆け込む。しかし何がオシャレなのかも分からず、可愛らしい哺乳類(リス?)の描かれたTシャツを買ってしまった。
(可愛い。でも、これはきっとオシャレじゃない…)。焦った私は6歳上の兄の部屋にそっと忍び込み、珍しいワンショルダーの茶色いリュックを見つけた。
そして修学旅行当日。電車が鎌倉に到着した途端、早くも悲劇に見舞われる。大はしゃぎで下車しようとした私に、クラスの女子が言った。「ねえ。リュックがびしょびしょになってるよ」。なんと弁当箱から汁がこぼれ出し、リュックが黒く変色していたのだ。
その後、大仏をはじめとした鎌倉の有名スポットを周ったはずなのに、一切の記憶がないのだ。唯一覚えているのは、銭洗弁天のトイレでリュックを洗ったこと。皆が銭を洗う中、私はリュックを洗っていた。
しかも帰宅後には兄に死ぬほど叱られて、心の傷口にたっぷりの塩が塗り込まれたのである。
汁漏れ、ダメ、ゼッタイ!
私も45歳になった。今なら絶対に汁漏れせずに鎌倉を楽しむことができるはず。今度こそちゃんと銭を洗い、大仏をこの目に焼き付けてみせる。もう一度修学旅行をやり直すのだ。
トラウマを乗り越えるためには、ちゃんとお弁当を作って持っていこう。まずはネットで見つけた汁漏れがしにくいという弁当箱を購入した。
さらに自分を追い込むため、あえて買ったばかりの新しいリュックをおろすことにした。
ベタだけど書きます。「いざ、鎌倉へ」
良く晴れた4月の朝。私は妻と共に上野駅から鎌倉に向けて出発した。
それにしても「大人になったな」と実感するのは、行きたい場所が自分の中から幾つも出てくること。あの頃は若干の面倒臭さを引きずりながら、ただバスで連れまわされるだけだったのに。
墓参りを終えたら、葛原岡・大仏ハイキングコースを歩き江ノ電長谷駅を目指す。
おい、ちょっと待て
この日は本当に天候に恵まれ、絶好のハイキング日和。木陰を涼しい風が通り抜け、木漏れ日を浴びる苔や花々も目に美しい。今のところ肉汁臭も全然しない。
妻も「本当に来て良かったね」と嬉しそうだ。なんだ、鎌倉最高じゃん。はやくもトラウマ克服か?だがしばらくハイキングコースを歩いているうちに、ちょっと様子がおかしくなってきた。
おい、これ結構な山道だな!もう少し整備された遊歩道を行くイメージだったのだが、かなりのハードモード。数日前の雨の影響でぬかるみも多く、ズボンもスニーカーも泥まみれ。でもすれ違う人たちはちゃんとトレッキングブーツなどを履いているし、きちんと調べておけば簡単に分かる情報だったようだ。
ついさっき「大人になった」なんて書いたけど、やっぱり全然成長してない。高校生の時に半袖短パン、ビーチサンダルで第1回フジロックに参加して死にかけたことを思い出す。

