「タイムスケール路線図」です
路線図は距離を視覚的に表したものだが、距離を時間に換算して人の人生などを路線図で表すことはできないだろうか? と、思いついて作ったのが下の路線図だ。
例えば、ヘレン・ケラーが生まれてから亡くなるまでの総月数を求めて、新幹線の東京~博多間の営業キロ数を総月数でわると、1か月あたりの営業キロ数、人生営業キロがわかる。
そしてヘレン・ケラーの人生で、各イベントの発生した月数に人生営業キロを掛け算すれば、「ウォーター」と言ったのが、どのあたりであったイベントなのかがすぐわかる⋯⋯というものだ。
ちなみに、ヘレン・ケラーがウォーターと言ったのは、箱根のトンネルの中ということになる。
ご理解いただけましたでしょうか。
せっかくなので、もうひとつ例を挙げると、例えばキリストの生涯を路線図に落とし込むとこんな感じになる。
キリストが生まれたのを紀元前6年ぐらいにして東京とし、ゴルゴダの丘で磔刑されたのを博多に合わせると上の地図のようになる。
キリストは、東京から関門海峡を超えるまで、どんなことがあったのかはよくわからず、小倉を過ぎてから奇跡を起したりいろいろあって、博多駅構内でスピードが緩まっている間に、最後の晩餐をしたり、ユダに裏切られたり、めちゃくちゃいろんなことがあって、終わる。
⋯⋯という感じで、いろんな人物の人生を計算してみたのだが、記事を書いた当時はエクセルの使い方あまり良くわかってないので、全部電卓で計算していた。
だから、路線も人物もいくつか限られたものしか作れなかったのが心残りだった。
AIに全部やってもらおう
この人生タイムスケール路線図を手作業で作ったのが2019年。それから7年の歳月が過ぎ去ったわけだけれども、その間にAIがものすごい勢いで進化して、今や適当に「これやって」みたいに頼んだらなんでもパパっと作ってくれるまでになってしまった。
というわけで、7年前は自分で電卓でポチポチ計算していたこの人生タイムスケール路線図を、全部自動で計算したうえで、地図の上にいい感じに表示してくれるwebアプリをAIに作ってもらった。
とりあえず、キリストの一生を描画してもらいましょうか。
概ね、ぼくが電卓で計算したものと同じになったが、アプリにしたときの営業キロの計算と実際の営業キロが少しズレているらしく、洗礼を受けてから奇跡を起こすのが山口県防府市付近になっている。
人生営業キロの計算を機械に厳密にやらせるのがちょっと面倒くさかったので、もうこれはこのままにしておきたい。だいたいこのへんかな? というのが分かればよいので⋯⋯。
webアプリにしたことによって、始発と終点を入れ替えるのも簡単だ。馬小屋を博多にして、ゴルゴダの丘を東京にしてみる。
東海道山陽新幹線上りの場合、洗礼者ヨハネに洗礼を受けるのは静岡新富士間のトンネルの中ということになる。
博多から東京まで通して新幹線に乗ったことがないのでわからないけれど、博多から東京に向かうのに5時間ぐらいあることを考えると、静岡あたりまできてしまうと「ここから弁当でも食うか」と、弁当を食べ始めるにはもう遅いぐらいの位置だろう。
キリストはそこからの洗礼、奇跡、復活と、かなり濃い時間を過ごしたということになる。
徳川家康の人生を路線図で例えると
ここで、徳川家康の人生を考えてみる。
東海道新幹線の地理的位置と、彼が人生において主に活動した場所が結構重なるような気がするのだ。
もしかしたら、イベントと場所がうまく一致する場所もあるのでは? ということで、始発を東京、終点を新大阪の東海道新幹線になぞらえて作ってみた。
家康は幼少期、織田家や今川家に人質としていた時期が長い。この路線図では東京を始発としたので、人質時代は基本的に神奈川県の間、元服して独立するのが熱海から沼津あたりとなった。
そのあと、三方ヶ原でうんこ漏らしたりしながら色々あって江戸入府が名古屋の手前。
そして、なんと! 驚くことに、関ヶ原の戦いがちょうど関ヶ原ちょっと西側になった。偶然なんだけど、すごくないですかこれ?
おまけに、大阪府に入ってから、大坂冬の陣、夏の陣となって、新大阪に到着。となっている。
家康は、豊臣家を滅ぼすと安心したように死んだのがわかる路線図になった。大坂夏の陣となっている摂津市あたりなんて、席を立ち上がって荷物まとめてるぐらいの場所だろう。
ニューヨークの地下鉄で家康の生涯を例える
さて、webアプリにして便利になったのは、路線図を色んな路線で見ることができるようになったところだろう。
例えば、ニューヨーク地下鉄1号線で家康の生涯を見ることもできる。
松平広忠の嫡男として岡崎城に生まれたのをヴァン・コートラント・パーク242丁目駅として、天ぷらにあたって死んだのをサウスフェリー駅とすると、関ヶ原の戦いはマジソン・スクエア・ガーデンの近くになる。
しびれを切らして、小早川秀秋に問鉄砲した家康が、マジソン・スクエア・ガーデンバッグを小脇に抱えている姿が目に浮かぶ。
はっきり言って分かりづらい。分かりづらいが、おもしろさは増している。
わかりやすいとか、おぼえやすいみたいな物の見方にとらわれていると気づくことができない、こういった視点は大事にしたいところだ。


