
宮城の牛たん、北海道の熊、千葉のくじら。魅惑の缶詰大集合!~地元の缶詰頼りの旅~
たくあんの缶詰(宮崎)、いぶりがっこの缶詰(秋田)
そろそろ疲れてきたので箸休めを兼ねて、次はなんとたくあんの缶詰めである。

たくあんの缶詰は宮崎から。宮崎といえば神秘の国である。

そんな宮崎からやってきたたくあん缶は、開けると誰もが知っているたくあんが出てきてほっとする。

これに対抗するのは秋田のいぶりがっこ缶。


いぶりがっこは見た目こそちょっと色の濃いたくあんに見えるのだけれど、なにしろ開けた瞬間の燻製の香りがすごい。


そしてこれが二つとも安心の美味しさなのだ。
まあそうだろう、たくあんだからな。そもそも保存のきくたくあんをさらに缶詰めにしたところに、業者の意地というかこだわりみたいなものを感じた。
たくあん缶はしょっぱいだけでなく、梅酢味ということでほんのりと甘みがあり、歯ごたえもポリポリと美味しかった。
いぶりがっこ缶は香りだけでなく、味も立派にいぶされている。クリームチーズなんかと合いそう。
おでん缶(愛知)
次は愛知から、まさかのおでん缶である。同じ愛知県出身者として、責任をもって開けさせてもらった。



おでん缶。出身者からすると「やれやれ、愛知県民がまたおかしなもの食べてるな」くらいにしか思わないのだけれど、どうなのだろう。



このおでん缶、決め手はダシだと思う。とにかくうま味にパンチがあるのだ。缶詰めって全体に味が濃いイメージがあるが、おでん缶の場合、味よりもダシを濃くしたのだろう。

しかもこのおでん缶、賞味期限が2年あるのだ。つまり2年のうちならいつでも好きな時におでんが食べられるということ。僕たちは缶詰めにこうした夢を求めて買ってしまうのかもしれない。
ブラウンスイス牛のコンビーフ(北海道)
今回、20缶以上の缶詰を食べくらべてみて、全員一致で最高評価だったのがこちらである。




コンビーフというと脂でぬるっとした美味い食べ物を想像するかもしれない。しかしこのブラウンスイス牛のコンビーフは違う。味が濃くない。そしてなにより食感が軽い。こんなにエアを含んだコンビーフがあったなんて。

何度でも書くが、これは美味い。この缶詰め、1個1000円以上するらしいのだけれど、ひとりでちびちび食べれば3日はもつだろう。それで1000円なら、もしかしたら許されるんじゃないか。個人的に買っちゃうかも。
今回集まったみんなの脳裏に、そんな罰当たりな思いがよぎった。
宮島ムール貝(広島)
もう一つ、どう考えても美味い缶詰めを用意しておいた。宮島ムール貝のオリーブオイル漬けレモン味である。


ムール貝のオリーブオイル漬けに広島のレモンを絞ってあるのだ。そんなの食べなくても美味しいのがわかる。食べるけど。


ふう(全員のため息)。
そろそろ全員おなか一杯になってしまったので、あとはそれぞれ1つまたは2つの缶詰を持って帰って家で食べて感想を送ってもらった。お腹いっぱいのときに無理して食べるより、冷静なときに食べた感想の方が正確だろう。缶詰めだってその方がうれしいはず。



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