メンバーは左から
編集部・安藤昌教(得意分野:カメラ/元カメラ屋)
DPZライター・宮城剛(得意分野:楽器/ミュージシャン)
DPZライター・JUNERAY(得意分野:ガラス食器&詳しくないけどカメラも好き/元バーテンダー)
DPZライター・パリッコ(得意分野:食器、キッチンツール/お酒やおつまみに関する書籍を多数出版)
そしてこの写真を撮ってくれている編集部・石川大樹(得意分野:電子工作/先日電子工作の書籍を出版)の5名でお送りします。
A .
・ハードオフ……楽器・オーディオ・カメラ・パソコン・ゲームなど、趣味や仕事に役立つモノを専門とした買取と販売のお店
・オフハウス……家具・白物家電・洋服・アウトドア用品など、暮らしにまつわるモノ全般を専門とした買取と販売のお店
・ホビーオフ……トレカ・フィギュア・プラモデル・ラジコンなど、おもちゃ全般を専門とした買取と販売のお店
・ブックオフ……ブックオフは、コミック・文庫本・単行本・雑誌・CD・DVDなどを専門とした買取と販売のお店
(ハードオフグループ公式より)
では、それぞれにハードオフの見どころを教えてもらいましょう。
カメラのジャンクコーナーに眠るお宝たち
宮城:デジタルカメラばかりかと思っていたら、意外とフィルムカメラが多いんですね。レトロでかわいいなあ。
安藤:実際、古いカメラはデザインがかわいいというので、いま人気があるんですよ。
このCONTAXなんていいですね、Tシリーズの中の、ズームレンズが付いているタイプ。
安藤:コンパクトなフィルムカメラって、携帯性がいいから特に人気なんですけど、うまいこと使える個体があんまり多くない。
その中でも使いやすいし、カールツァイス社のいいレンズが付いているから、初心者でも簡単に綺麗な写真が撮りやすいです。
石川:似たように見えるカメラでも、価格が違うのは元値の問題ですか?
安藤:元値もですし、レンズの状態や希少価値なんかでも価格はけっこう変わってきますね。
JUNERAY:あ! このピンクのカメラ持ってます、lomography社のDiana F+!
安藤:懐かしい! トイカメラ(※1)って流行りましたね。これってブローニーフィルム(※2)じゃありませんでしたか?
※1……プラスチック等の安価な素材でできた、オモチャのような見た目のカメラ。ちょっと曖昧で、ユニークな写りが人気を博した。
※2……中判カメラに使用される120 or 220等のフィルム。写ルンですなど、いま多く使われているフィルムカメラは35mmフィルムを使用するものが多いが、Diana F+は120フィルムを使用できる。
JUNERAY:そうなんですよ。でも120サイズを現像できるお店が近くになくて、35mmフィルムが使えるよう変換する周辺機器を買いました。
安藤:いいですね、僕もDiana F +持ってますよ! 家のどこかにあるはず……。
パリッコ:このあたりは、実際に撮れるかはわからない品ですか?
安藤:そうですね、動作確認されてない品です。でも昔のフィルムカメラだと電池が使われてないから、うまいこと調整すれば使えることがあるんです。
石川:へえー! たしかに基板を直すとなると専門家じゃないと無理ですもんね。アナログならではの良さだ。
宮城:このカメラ、電池を入れないといけないようなんですけど、まだ撮れますかね……?
安藤:110フィルムのカメラですね、懐かしい!! これも見た目きれいだし、フィルム入れたら案外動くかもしれないです。
宮城:これ、1台300円くらいなんですよ。動いたらいいですよね、ロマンあります。
石川:シャッターの音がいいですね、「カシャン」て軽快な音がする。
安藤:シャッターはちょっと重い以外問題ないし、セルフタイマーも動きます。わりと状態いいと思いますよ!
パリッコ:無限プチプチ代わりに欲しいかも……。
JUNERAY:手持ち無沙汰な時にシャッターを(笑)。
ハードオフでよくみる光景、「壁にずらりと並んだギター」。いったい何が違うの?
JUNERAY:これだけ並んでいても私には全く違いがわからないのですが、宮城さんは何を見てるんですか?
宮城:好みのタイプのギターがあるかどうかをまず確認するんですけど……たとえば手前の棚はエレキギターで、「フェンダー系」と「ギブソン系」に分かれてるんです。
石川:フェンダーもギブソンも、楽器メーカーの名前ですね。
JUNERAY:聞いたことある。
宮城:ボディの部分の形を比べると、列ごとに違いますよね。まずこれがざっくり、ギブソン系とフェンダー系。その上で、ヘッドの形がメーカーごとに異なってます。
JUNERAY:この違いって、弾き手がどんな音楽を弾くかで選ぶものなんですか? メーカーやデザインで音の雰囲気が違う、みたいな……。
宮城:それもありますし、ある程度の演奏技術や知識が伴ってくると、弾きやすさや楽器のグレードを気にするようになったりとか。僕は常にデザイン重視で選んでいます。
宮城:ボディの形が似ていても、ヘッドさえ見れば、どのメーカーのものかわかるようになってるんですね。
JUNERAY:なるほど、そう言われるとそれぞれ個性的に見えてきますね……この中で、宮城さんが「買いたいな」と思うものはありますか?
宮城:このあたりなんかいいですねぇ……なかなかレアなモデルですよ。日本製のフェンダーって人気高いですし、これはデザインが珍しいです。
JUNERAY:デザインのレアリティが重要な要素なんでしょうか?
宮城:もちろん音質も異なるんですけど、デザインがいいと「おっ」と思いますね。でも24万7千500円! 買えない!! って(笑)。
石川:諦めがつきやすい金額ですね(笑)。
宮城:10万円くらいのギターになると心動いちゃうんですけどね(笑)。
宮城:ハードオフデザインのギターケースだ、いいなあ!!
石川:そんなオリジナルグッズが……!
宮城:ミュージシャン同士で集まると、だいたいみんな自分の楽器を黒いケースに入れてくるんですよね。それで、どれが誰のかわからなくなっちゃう(笑)。だから、こういう個性的なギターケースを見るといいなと思います。
JUNERAY:たしかに! ハードオフ、弾き手の需要をよく理解している……
JUNERAY:この売り場、各ハードオフ店舗にあるものの、最もわからんなと思ってました。何が売られてるんですか?
宮城:エフェクターの売り場ですね。ざっくり言うとエレキギターに繋いで、音を変化させるための装置です。
JUNERAY:え、エレキギターの音って何種類も出せるんですか。
宮城:歪ませたり、遅らせたりするエフェクトがかけられるものとか、エレクトリックギターの音をアコースティックギターの音に変換するものとかもありますよ。
JUNERAY:へえー!! じゃあすごい重要な機械だ!!! でもそれぞれ役割が異なると、ギタリストさんは何種類も買わないといけなくて大変ですね。
宮城:そうなんですよ、手元にどんどん増えていく……。
石川:エフェクターって改造カルチャーがあるらしいじゃないですか。秋葉原の電子部品屋さんに行くと、電子工作系の人と、音楽系の人と、2通りの店員さんがいて。
宮城:改造カルチャーありますね。僕も一時期やってたんですけど、買った方が早いなって(笑)。ちょっとした改造しかやらなくなりましたね。
JUNERAY:なんですかそれ!?
石川:電子バイオリン……の残骸ですね(笑)。弦が切れちゃってます。
JUNERAY:ジャンクの楽器は「直したいな」と思いますか? そもそも直せるものですか?
宮城:自分で直せるものなら直して使おうかなと思います。木の部分が歪んでいるものや割れているものはちょっと難しいですね……。
石川:ジャンクの楽器って、大正琴とか三味線とかもあるんですよね。たぶん実家にあったのを売りにきた人がいる。
宮城:これなんて、太鼓のバチですもんね。さっきはアコーディオン売ってたし。
JUNERAY:カオスなんですね、楽器のジャンク売り場。