店名のついたメニューにハズレなしの法則
集まってチャーハンを食べに行くだけの部活「チャーハン部」に所属しているので、入ったお店にチャーハンがあると義務のように注文している。
先日行った近所の中華料理屋さんでもやはりチャーハンを食べたのだった。
おかげで迷うことがなくて楽と言えば楽なんだけれど、他に食べたいメニューを見つけてしまったときには悩む。
僕の中の解決策として、初回はチャーハンを、二度目からは他のメニューを注文していいことにしている。一度目のチャーハンが美味しかった時の二度目の訪問が楽しみでたまらないわけだ。
というわけでこのお店は初めてなのでまずはチャーハンを注文である。
チャーハンにもいろいろあるが、初対面の場合、なるべくベーシックなものを選びたい。初回でその人の本質を知ることがデートの基本だからである。
デート?本質?え?なに言ってんの?いまチャーハン部の部長である江ノ島茂道さんとチャットしながら記事を書いていたのでひきずられてしまった、失敬。
メニューに迷ったらそのお店の看板メニューを注文すべきである。お店の名前を冠したメニューに間違いはないのだ。今回はお店の名前を冠した「洛神チャーハン」を注文。
しばらくして出てきた洛神チャーハンを一目見て(あたりだ!)と思った。
チャーハンにあんかけはたまに見る技だが、目玉焼き乗せというのはありそうでなかった。だってチャーハンってたいてい具の中に玉子が入ってるから、さらに乗せたら玉子on玉子になっちゃうだろう。
そんなことより美味しそうなのでいただきます!
あんかけ部分の熱がすごかった。そしてこのあんかけ、具だくさんで本気なのだ。このあんだけを別にして、白いご飯をつけたら八宝菜定食として十分やっていける。
それから僕はここでひとつ謝罪しておかねばならないのですが、チャーハンの上に目玉焼きを乗せるのは具とかぶるから不要じゃね?みたいな発言をさっきした。
あれ、撤回します。半熟目玉焼きを崩しながら、そしてあんかけもからめながら、チャーハンと一緒に食べてみたら最高だったのだ。
チャーハン自体は王道のパラパラチャーハンである。ネギ、玉子、チャーシュー、ニンジン等の野菜。あまり主張するタイプではないベーシックなチャーハンが、あつあつのあんと半熟目玉焼きをまとうことで最強となる。
美味しかった。本当に美味しかった。
いいもの食べたなと大満足でお支払いさせてもらい、お店を出たところで看板を見つけてしばし立ち尽くした。
ドラゴンにんにくチャーハンである。
迷ったらお店の名前を冠したメニューが一番!と言った舌の根も乾かぬうちに恐縮だが、ドラゴンにんにくチャーハンには「本場のオススメ!」と書かれているではないか。こっちだったか。
もう一度引き返そうかと本気で考えたが、僕にその勇気も胃も残っていなかった。帰ってすぐ寝た。