広告企画 2025年10月16日

鑑定しないお宝鑑定大会 後編

自分にとって大事な宝物の価値を認め合う鑑定大会。

鑑定はするけど言い値を100パーセント受け入れる大会です。自分が100万円だと思っているのであればそれは100万円。

交換しなければ価値は言ったもん勝ち。こだわりを認め合う鑑定大会の後半の様子です。
 

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

前の記事:鑑定しないお宝鑑定大会

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「心を豊かにする」シリーズ

JTのコーポレートR&D組織 D-LABと「心の豊かさ」を感じる方法を考え・実践するシリーズ記事です。

第1回 どうやったら心が豊かになるのかをプレゼンしました
第2回 手で食べる
第3回 鑑定しないお宝鑑定大会
第4回 鑑定しないお宝鑑定大会 後編
第5回 「お揃いの服を着る」に決定するまで~「心の豊かさ」を実現する企画プレゼン
第6回 お揃いの服を着れば仲良くなれるのか
 
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前半はこちら 

それでは後半のお宝を見ていこう! 

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お宝No.6 バリバリのiPhone

デイリーポータルZからよざさんのお宝は…

また平べったい。力士の写真か?
見事にパキパキに割れたiPhone
横から見てもパーフェクト

よざ:
「2013年に社会人になって自分で買ったスマホです。この保存状態からも推測できると思うんですけど、1年目、死ぬほど失敗したんですけど、なんかその思い出がガーって蘇ってきます。これでブログを始めて、ライターになったというきっかけでもあって、自分史の中ではとっても大事なものです。昼の1時間休憩のブログ書いてたんですけど、これ持ってこっそり銭湯行ったりカラオケ行ったり。失敗は……社印をなくしました。社印を預かって遊びに行っちゃって」

「社印をなくす」という失敗は聞いたことがない。管理部門が押したり、押印の管理をしているものだが、ハンコごとなくすというのは規格外の失敗である。

見事な開きっぷりに注目が集まる

「フィルムとの間になんかちょっと砂がはいってる」
「スマホとしてはすごくいいデザイン。」
「社印をなくすのはガバナンスとか言われそう」
当時ケースをつけないのがかっこよかったため、iPhoneはバリバリになった。

自己評価額は108万円!

「皆さんもそうだと思うんですけど、私がこれから何かしらを起こして有名になる可能性があるじゃないですか。そのときに美術館ができた場合、これぐらいなのかなと思って。」
とポジティブモンスターの一面を発揮しての自己評価額であった。

今回の鑑定士はD-LAB関根さんとデイリーポータルZ石川さん

パリパリのiPhoneを上から横からとじっくり鑑定する。果たして大物になったときの価値、という強気の主張に応えることはできるのか。

鑑定結果は1080万円!

石川鑑定士
「まず美術品としての価値ですね。最新のテクノロジーであったものがこういった形になっている。ところどころ砂が挟まっていたりとか、表面のガラスの割れが見方によっては大理石のように見える。最新のテクノロジーであったものがだんだん自然にかえっている。そういう現象が今起きているというのは非常に興味深い。
與座さんが現在の活躍ぶりを拝見していると、今後の可能性も含めて、というところで評価させていただきました」

関根鑑定士
「まず最初に108万円を見たときに、やっぱりどんな煩悩がここに隠されてるんだろうと思いましたが、想像以上の煩悩の塊でいらした。
バリバリになってるところなんかも、ちょっと割れてるぐらいだったら金つぎみたいですねって言おうかと思ったんですけども、これはもう本当に手の施しようがないボロボロ具合で、それを大事にされてきた思いと、今後の活躍も期待しての値段にしました。」

関根鑑定士は、プレゼンターのこだわりに寄り添いつつ、そのモノそのものと、モノにまつわる思い出を検討する過程が楽しめたと話していた。ボロボロのiPhoneも思い出を聞くと、本人の大事さが脳に流れ込んでくる。 

もっともらしさが振り切った鑑定士コンビ
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お宝No.7 MOTOのかばん

次はD-LABから村田さん 

高さがないお宝なので、またストーリーで納得させる系かと思ったら
革のかばん
一枚革のかばんだった

「MOTOというブランドのクーズーのバックです。クーズーの1枚革で作られた一点物。本池秀夫さんは革の世界的なアーティストで人形を皮で作る。神の手と言われています。」 

これが作品

村田:
「このアイテムは息子さんの作品なんです。普通、バックって何枚かの革を縫って作るんですけど、これは大きい革1枚で作ってるんですよ。1枚革がなんで難しいかっていうと、まずコンディション。動物って喧嘩するんで綺麗で大きいものがない。パッチワークっぽいところは、革の傷で弱くなったところを補強してある。」 

「私、婚活しててるんですけど、先週末、結婚相談所で女性に会ってきました」急展開する話

「ニューオータニでお茶をしてきまして、その方のご趣味が美術鑑賞だったので、本池美術館というのが鳥取にあって、その美術館の話をして盛り上がったかなと思ったんすけど、結論はお断りでした。」

ショックなコメントを読み上げる村田さん(與座さんのリアクションにも注目)

「素敵な方だったのですが、結婚生活の上での共通点が見つからない。」とのことでした。

お宝から流れるように婚活の話になって、ビターな終わりまで一直線に話は進んだ。

そんなかばんの本人評価額は30万円
今回の鑑定士は林とD-LABから塩谷さん
鑑定結果は30万ぴったり!

塩谷鑑定士からのコメント
「非常に貴重なものを見せていただいてありがとうございます。私が申し上げることもないほど素晴らしい製品だと思うんですけれども、やはりですね、村田さんのライフワークである婚活を支えられている。婚活のエピソードをまた作ってくれて素晴らしい。その思いをハートに込めさせていただきました。引き続き大事に使ってください」

林鑑定士から
「MOTOといえば人形が有名なんですけれども、こういった普段使いできるものも今すごく人気があって、市場では大体20万から25万ぐらいです。婚活で共通点が見えないっていうお話がありましたが、これを持つことで共通点を持つ相手を見つける符丁になると思います。そういう価値をプラス5万円ってことで30万つけさせていただきました。」(市場での20~25万という話はフィクションです)

実際に価値があるものが出てくるとコメントに緊張するが、それをこえて適当をいう勇気を持つことが大事であることを学んだ。 

鑑定士らしいおっとりした姿勢になる

⏩ アボリジニの楽器登場

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