当日の写真を振り返りながら制作方法をざっくりまとめてみます
デイリーポータルZ編集部でそんな展示即売イベントをやろうということになったときに担当になった。
やることがはっきりしているので私でもできるかなと思ったのだ。
やることといえばこれくらいだろう。
・開催日を決める
・会場をおさえる
・出展してくれるメディア(団体)を集める
・告知して来てくれるお客さんを集める
・やる
以上だ。ものすごくシンプルだ。
主催をしているとみなさんに「大変でしょう」とねぎらってもらえるのだが、おどろくほどたいしたことはしていないのだった。
なんせ前日も寝坊するのが怖すぎて22時には寝た(8時間半睡眠)。
腹をくくって日程を組む
もしやどなたかが同じようなイベントの開催を考えていらっしゃるかもしれないので参考のために段階ごとの様子をもう少し詳しく思い出していこう。まずはなにしろこれ。
イベントをやっていると、開催日を決めても会場がふさがっていることが多いのに驚かされる。
他のイベントの主催者さんたちがすごく前もって予約して押さえているのだ。
私のような未熟者にはあまり先々のことを考えて生きるのがむつかしい。だって前もって予定を入れても当日急にガストとか行きたくなるかもしれないじゃないか。
しかしそういうことも言ってられないのが会場界なのだ。
会場は前回の第3回に利用して大好評だった「iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ」にしようということは決定していた。
名前で察していただけると思うが、ここはデイリーポータルZの運営元であるイッツコムがやっている会場だ。
いわば身内なわけだが、それでも人気の会場のため押さえるのには早めに動くのが必要だった。
今回は2018年7月に調整をして2019年1月19日の開催が決まった。半年先のことなど分からな過ぎて怖かったが腹をくくった。
出展してくれるメディア、団体を集める
開催が決まったら大急ぎでしなくちゃいけないのが次のこれ。
ここがいつもめちゃめちゃに焦る。出展者さんが1/19にガストに行く予定を入てしまったらもうアウトだ。
出展してくれる団体がいないと恐ろしいほどになにひとつ始まらないイベントなだけにいつもこわい。
第3回に出展したメディアにはFacebookで8月の段階で次回開催日程をアナウンス、10月から事前エントリーの募集を開始した。
以前はPeatixというチケットサービス経由でいきなり出展料を払ってもらっていた。
会場に並べられる机の本数を数えて、その本数分スペースを売って(びっくりセールの出展料は長机半分で5000円、1本で10000円)、売り切れたら出展者募集受付完了だ。早い者勝ちだった。
第3回の時点で思った以上に出展したいという団体が増えてきたのと「次はこのメディアに出てほしい」という名ざしの声がたくさん上がりだしたこともあって、今回からは事前エントリー方式をとった。
募集しつつ、出てほしいと名前のあがったメディアにはこちらから声をかけてエントリーをお願いしてまわった。
12月上旬にエントリーを締め切って、すこし調整させてもらって、12月中旬に当落の連絡をした。
だれにもなにも言われなかったのだが、当選が決まってから年末年始を挟んで1か月で販売物を用意させるというスケジュールになってしまった(いま調べるとコミケはおおむね2か月前に当落がわかるらしい)。
協賛企業があらわれた……!
出展団体さえ集まればあとは公式サイトを準備して、配置を決めて、当日会場にはるポスターと配るチラシを印刷所にまわすくらいだ。この段階だ↓
そして今回はここでうれしい動きがあった。
インターネットのひょっとこさを増幅させるこのイベント。にもかかわらずバックアップしてみたいというおおらかな企業があらわれたのだ。
GMOアドマーケティングである。
協賛特典として当日会場で配ったのがこのパロディ水道屋マグネットだ。
ここまで読んでくださったみなさんはお気づきかもしれないが、このイベントはとくべつ収益を生み出していなかった。
出展料はそのまま会場費や告知まわりの印刷代に当てられ全体はとんとんだった。
インターネットで活躍しまくるたくさんの出展団体が「デイリーポータルZ主催のイベントに出る」とあちこちで告知してくれる、デイリーポータルZの読者のすそ野が広がる、出稿を検討する企業も現れる、長期的には超OKという考えだ。
そこへまさか協賛というかたちでダイレクトにイベントを支援する企業が現れるとは。自分で盲点だった。運営のタスクとして
という段階があったのだ。これがイベント運営か……! と思った次第だ。
ここでいったん写真をマグネットの制作現場に切り替えよう。水道屋マグネットのパロディは記事「水道工事のマグネットになりたい」が元ネタ。
マグネットのデザインはこういうときに無駄に才能を発揮する編集部の藤原が担当。私がやったのはデザインデータを印刷にまわすくらいだった。
主担当としてやっていることの半分が「データを印刷に回す」である。
あとは、当日やる
正月は寝た。するとあとはもう当日である。
出展者さんたちが続々とやるきの出し物を持ってきてやってくる。お客さんもひっきりなしに入り、ハッシュタグの #ウェブメディアびっくりセール はTwitterトレンドに入り続けていた。
デイリーポータルZ編集部と精鋭ボランティアスタッフも出展に運営に楽んで、過去最大の66団体が集まって来場も過去最高の2600名という1日だった。
なお当日の朝「今日はガストに行きたいんだけどな」などと思うことはなかった。
恒例じゃないまま5回目へ!
ウェブメディアびっくりセールはこれまで第1回が蒲田で2017年2月、2回目が同じく蒲田で2017年11月、3回目が二子玉川で2018年4月。
そして今回の4回目が2019年の1月。
厳冬、初冬、春、厳冬ときた。厳冬が好きっぽくはあるが、そこそこ季節がばらばらだ。
なにもかも、私が先々のスケジュールを組むのを怖がっているせいだ。
季節を決めたほうが恒例イベントになるのではないかと打ち上げて話していた。もう4回目なのにそれくらいのことをまだ話している。
次回、第5回もあります。時期は未定。できるだけ早めに決めます!