れんさい企画「小出し記事」 2020年8月3日

ショウリョウバッタの醤油入れを作る その5

前回は「型取りはうまくいくのか!?」ともったいぶった終わり方をしたけれど、結果として型取りは問題なくできた。

さあ、完成させよう。

編集部よりあらすじ:
「ショウリョウバッタは捕まえると黒い液体を出す」その思い出をもとに、バッタ型の醤油入れ製作に乗り出したライターこーだい。いよいよシリコン型に原型を入れた。ついに完成へ……!

変わった生き物や珍妙な風習など、気がついたら絶えてなくなってしまっていそうなものたちを愛す。アルコールより糖分が好き。

前の記事:ショウリョウバッタの醤油入れを作る その4

> 個人サイト 海底クラブ

連載企画:小出し記事「ショウリョウバッタの醤油入れを作る」
ライター:こーだい

第一回:ショウリョウバッタは口から黒っぽい汁を出す
第二回:シリコンか粘土でいく
第三回:かたどり用の原型が良い感じすぎる
第四回:石粉粘土のショウリョウバッタ
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前回作った型にグミーキャストを流し込む

作業もいよいよ大詰めだ。

型にグミーキャストを流し込んで、十分に時間をおいて固めてから取り出す。

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型は2枚で一組だ。
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しかるべき場所に容器をセットして
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液が漏れないようにしっかりと型を組み合わせて、グミーキャストを流し込む。
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完成品、ついにあらわる!

型を開く。

弾力のあるもの(シリコン型)から弾力のあるもの(グミーキャストのバッタ)を剥がすときのブリン!という感触が気持ちがいい。

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ショウリョウバッタの醤油入れの完成だ!......ん?
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あああああ!触覚が......!
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型の中に千切れた触覚が残っていたので、接着剤で取りつけた。最後の最後にどうなるかと思った。
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というわけであらためて、完成!
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使い心地よし

さっそく働いてもらう。

とりあえず、冷奴に醤油をたらす仕事をしてもらうことに。

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シリンジで醤油を入れる。鳥のヒナに餌をやっているみたいだ。
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「離さないと汁を出すぞ」と迫るバッタ。すいません、今日はたくさん吐き出してもらいます。
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大きさのわりに中に入る醤油が少ない。容器が立派なくせに内容量が少ない高級路線だ。

それにしても、でき上がったものが思った以上にちゃんと透明で、弾力もあって感動した。

少年期をスケルトンブームとともに駆け抜けた身としては、透明=プレミアムなんである。そのスケルトンが自分で作れるなんて......大人になってよかったと思った。

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ポタリ、ポタリとショウリョウバッタの口から滴る。その茶色い汁は醤油だ。これがやりたかった。

腹を両側から押さえてやると「うぺっ」という感じで醤油を吐き出す。本物と同じだ。

作るときはショウリョウバッタの形を再現することだけを考えていたが、使ってみるとこれが意外に持ちやすい。

バッタ越しに容器に力が加わるせいで、醤油が一滴ずつしか出ない。かけすぎることがなくて健康的だ。

さらにさらに、よく考えたら縁起もいい。彼らは「跳躍」する生き物なのだ。

いいことばかりじゃないか。

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ショウリョウバッタの醤油入れの良いところを並べ立てたところでおしまい。積極的に見せびらかしながら使っていこうと思います。
連載企画:小出し記事「ショウリョウバッタの醤油入れを作る」
ライター:こーだい

第一回:ショウリョウバッタは口から黒っぽい汁を出す
第二回:シリコンか粘土でいく
第三回:かたどり用の原型が良い感じすぎる
第四回:石粉粘土のショウリョウバッタ
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