相棒化けわらじとの旅
私の日々のルーティンに「妖怪活動」がある。昨年妖怪コンテストで優勝した相棒の「化けわらじ」と共に、国内外を旅しているのだ。
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大抵の旅は化けわらじと一緒に行っている。せっかくなら妖怪と会った方が、少年も忘れられない夏の思い出になるだろう!
怖がらないか心配
少年の名は「りんたろう」と言う。果たして友達になれるだろうか。
今までいろんな子供に会ったが、お化けが苦手な子は、泣きながら猛ダッシュで去って行く。特に何もしてないのに、大泣きされると、「あぁ、そういえば私妖怪だったな」とアイデンティティを再確認するのだった。
怖がられないように、事前に化けわらじのことを説明しておいてと、りんたろうの母親である友人のゆうこさんにお願いした。りんたろうは化けわらじのインスタグラムを見ているらしいので、会うまでの間、今までにないぐらい頻繁に写真をあげて「ゆかいで優しい妖怪」アピールを続けた。
その甲斐があってか、色んな人に「今度化けわらじと会うんだ!」と言いまくっているらしい。
周りは「化けわらじって誰?」という反応だが、りんたろうは上手く説明できず、ゆうこさんは説明が面倒なので放置しているとのことだった。……いや、説明してよ!!!
滋賀に上陸
ついに、滋賀にやってきた!!
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行ったことないけど、沖縄の海ぐらいきれいなのでは!?
湖とは思えない大きさに呆然とする化けわらじ。海じゃん!
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琵琶湖も堪能したし、次はりんたろうのお家に遊びに行こう!!
妖怪と初対面
コンコンとノックし、ドアを開ける。
「化けわらじです!失礼しま〜す!!」
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さっきまで賑やかな声がドアの外までもれていたのに、急に静かになるりんたろう。大丈夫だろうか。
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初めての妖怪に、戸惑いが隠せない様子。
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もしこわいならすぐ妖怪の国に帰ろうかな……と思い始めたとき、
「……くるの待ってたよ」
と、りんたろうがぼそっと言った。
妖怪に慣れてきた
最初こそ、人見知りならぬ妖怪見知りをしていたりんたろうだったが、10分ぐらいすると慣れてきたのか、わりと近くまで来てくれるようになった。
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お家が快適空間すぎて、のんびりしてしまっているが、妖怪としてお宅に招かれている以上、妖怪っぽいいたずらもしておいた方がいい気がしてきた。
義務感にかられ、とりあえず人の家の冷蔵庫を開けてみた。
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「普通の友達みたいに遊んでる……!」と、りんたろうの妖怪への適応力の早さに、周りの大人は感心していた。
トミカで一緒に遊んだが、りんたろうは信号機にはまっているらしく、交通ルールはかなり厳しい。逆走や追い越しの注意を何回かされ、トミカで交通ルールを再確認することとなった。
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この後「サインが欲しい」と言われたので、クレヨンでらくがき帳に書くことになった。
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