デジタルリマスター 2024年4月2日

ステレオ3Dバーチャル紙メガネ花見のお誘い(デジタルリマスター)

今年も桜の季節はやってきた。

そしてすぐに過ぎていったのだった。

毎年だ。なぜ毎年こうなんだ。花見をしたい、と毎年切望しているのだが、ここ何年もタイミングがつかめない。エスカレーターにいつまでも乗れないお婆ちゃんか。自分の反射神経、こんなとこでも鈍さを発揮だ。

迅速な動的反応ができないなら、いっそ静的に対応することにした。

2011年4月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

前の記事:チョコで“おちょこ”を作ったよ(デジタルリマスター)

> 個人サイト 妄想工作所

桜、いとしくも憎きもの

覚えているだろうか4月上旬の頃を。今年もこんなに見事に咲いていたのが、まるで去年のことのようだ。今は東京あたりじゃすっかり花は落ちた。

0015705-topaz-standard v2-640w.jpg
桜のトンネルになっている。というか、なっていた。
0015710-topaz-standard v2-640w.jpg
市民の憩う花見にあつらえむきの1本もあり。というか、あった。

ちょっと暖かくなってきたと油断すると、いっせいに見ごろを迎えてしまうあいつら。当方はその景観に焦りつつもなかなかスケジュールが合わせられず、足踏みするうちいつしかシーズンオフに…毎年その繰り返しだ。その焦りも込みで「桜」なのかと思う。

きっちり週末に咲くとか、せめて見ごろを1週間持続させるとか臨機応変に対応してくれればいいと思うが、彼らはおかまいなしである。こっちが合わせなければならないとは、なんと鷹揚なことだ。育ちがいいに違いない。

ああ花見したい。花なんてほとんど見ちゃいないようなもんだろうが、桜がまだモコモコしているうちにその下で宴会を、ぜひとも、したいのだ!

いったん広告です

ステレオ、わくわくする響き

そんなとき、ふと一冊の蔵書を思い出した。「ポケットに仏像」(新潮社)という本。「3D STEREO MUSEUM」とある。

R0015870-topaz-cgi-640w.jpg
編集部・安藤さんから教えられた、まことに良い本。
R0015871-topaz-standard v2-640w.jpg
表紙の裏にレンズがはめてあり、こうやって立てて仏を拝む。

ステレオ写真とレンズが一体化した3Dビューワーが、そのまま本になったというものだが、これが実にいい。レンズから覗けば、目の前に立体化された仏像がどんと鎮座している。陳腐な言い方であるが、まさに「そこに仏像がある!」という興奮。ポケットに仏像、とはよく言った。

R0015872-topaz-standard v2-640w.jpg
至福の覗き穴。しかし片手がふさがるのはいかんともし難い。

この「すぐそこにある!」というシステムを、タイミング外した花見に使えないだろうか。上のような装置を、手ぶらで頭に装着できれば、両手が使えて宴会ができる。さっそく、作ってみよう。

ところで当然のことながら、ステレオ写真が必要になる。ステレオカメラを持ってないので、今回とりあえずはタカラトミーの「3Dショットカム」というお手頃デジタルステレオカメラを買ってみた。ビューワーも2つついている。さてどんなものだろう。

R0015704-topaz-standard v2-640w.jpg
ステレオカメラが5000円弱で!ちなみにタイアップ記事ではない。自腹だ。
R0015705-topaz-cgi-640w.jpg
昔から、ビューワーには心躍るものがある。
R0015706-topaz-standard v2-640w.jpg
何かいる!立体でお見せできないのが残念。

このカメラで、見頃の桜を撮っておく。そしてビューワーをちょっと改造して、3D花見の道具がそろうわけだ。

申し訳ないがさっそくビューワーを解体させていただこう。買ったばかりの品にハサミを入れた。

⏩ 次ページに続きます

▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

banner.jpg

 

デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」がとどきます!

→→→  ←←←

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ