お正月特集「過剰な食べもの」 2013年1月4日

お正月特集「過剰な食べもの」オールレーズンが実は過剰

名前からして過剰
名前からして過剰
過剰な食べ物を探す今回の企画、どんなものにしようかと考えていたところ、普通のスーパーでふと目に入ったものがあった。東ハトの「オールレーズン」だ。

そうだ、こいつ、実はおかしいぞ。和訳は「すべてが干しブドウ」となるのだろうか。英語の軽快な語感に流されがちだが、よくよく考えると言ってることが変だろう。

過剰フード界の「灯台もと暗し」とも言えるオールレーズン。改めて向き合ってみたい。

複数ライターがワンテーマで書くお正月特集、1/4の今日は「過剰な食べ物」。いろんな意味でのやりすぎフードを8本取り揃えました。お正月の満腹気分にとどめを刺させていただきます。
1973年東京生まれ。今は埼玉県暮らし。写真は勝手にキャベツ太郎になったときのもので、こういう髪型というわけではなく、脳がむき出しになってるわけでもありません。→「俺がキャベツ太郎だ!」

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品名と実体との齟齬が放つ過剰

1972年発売というから相当なロングセラーであるオールレーズン。干しブドウという好みの分かれる食材をメインに使っているにも関わらず、40年もの間店頭から消えることなく支持されているからすごい。

その名前からして突き抜け感があるのだが、パッケージに書いてある説明からもその過剰な構造がよくわかる。
 製造工程のビジュアルで明らかになる過剰
製造工程のビジュアルで明らかになる過剰
完成版オールレーズンは約1cmの厚さだが、元々は生地とレーズンとで10cmもの厚みがあるものを圧縮しているとのこと。「しっとり食感が生まれるんだ!」という感嘆符で終わる文末にも気合いが読み取れる。

写真奥に写っている部分にも「ぶどうは皮を食べましょう」と、一般的な価値を覆すような主張が。一定の割合で存在すると思われる反レーズン派を、奇策でなんとか懐柔しているようにも読み取れる。

メーカーのサイトの説明にも「レーズンの濃縮果汁を絡めたレーズンを、レーズンペーストと生クリームを練り込んだ生地にたっぷりはさみ込んでしっとり焼きあげたクッキーです」と書いてある。さらっと書いてあるようで、前半部分のレーズン爆発力がすごい。「レーズンの濃縮果汁を絡めたレーズン」って、一体どこまでレーズンなんだ。

君たち、すごくぺっちゃんこにされてるんだね
君たち、すごくぺっちゃんこにされてるんだね
自分で買うことはないのだが、年に数回なぜだか食べている気がするこのお菓子。いつの間にか生活に忍び込んでくるような隠密性もあると思う。

久しぶりに食べてみると、ねっとり絡みついてくるレーズンの存在感は健在。ただ、オールレーズンっていう名前の割には、ちゃんと生地部分の存在感もあるな…。

いや、だからこそ、長年支持されるおいしさにつながっているはず。本当にレーズンだけだったら、それはもう「レーズン」だからだ。

品名に言い過ぎ感ありつつ、実体は抑制も効かせたオールレーズン。静かな過剰がそこにある。
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