みんなはどうやって残像を出してる?
僕はまばたきせず30秒見つめる作戦だったが、編集部の石川さんは素早く何回も瞬きする方法で残像が出やすいと言っていた。人それぞれの残像生成方法があるかもしれない。
ちなみに僕のやり方は伊藤家の食卓の大発見というコーナーで紹介されていたやり方だ。なつかしい。
写真をじっと眺めていると、目の網膜に焼きついて残像が見える。これを利用して残像に応援してもらおう。
さっそくだが残像をご体験いただきたい。
こちらの画像の上半分の中央にある赤い点を30秒間じっと見つめる。そして、30秒経ったら、今度は下半分の赤い点に焦点を合わせる。
するとどうだろう。おそらく、こんな感じで見えるのではないだろうか。
これが残像である。もう少しちゃんとした言葉でいうと、補色残像現象と呼ばれる。補色、すなわち、反対の色の残像が見える。(どうして反対の色が見えるのかはこちらに載っている。)
この仕組みを使えば、残像に応援してもらえるのではないだろうか?
カメラ目線でこちらを応援する写真を30秒間眺めたあと、目を閉じる。すると、まぶたの裏で残像が応援してくれる。応援の力で何かを成し遂げられるはずだ。
さっそくだがやってみる。まずは、型抜きに挑戦したい。というのも、以前、型抜きに挑戦する連載記事を書いたのだ。
このときにお世話になった編集担当が古賀さんである。古賀さんの残像に応援してもらいながら型抜きに改めて挑戦したい。
こちらの画像を30秒間見つめたあと、そっと目を閉じる。
こうして古賀さんの残像に応援してもらいながら、型抜きに挑戦する。
ここで集中力が切れてきたので、また応援してもらう。応援の補給である。今度は編集部のもう一人、安藤さん。
作業を中断して30秒見つめると…。
単純に応援の写真を見たのとは違って、残像に焼き付くと心にも焼き付く気がする。目を閉じても見えるというのが大きい。
正直に告白をすると、型抜きをする上では残像は邪魔である。(視界が悪くなるので。)しかし、型抜きはメンタルのスポーツ。残像による応援は大きな戦力増強である。
ここからさらに数回の追い残像(残像を追加で補給すること)を重ね、ついに…。
失敗したらそれはそれでおいしいと思っていたのに普通に成功した。
残像の応援はメンタルに良い働きをもたらすことが証明された。論文に載ってもいいと思う。
この調子で他のことにも挑戦したい。思いついたのはプランクである。プランクとは、腕立て伏せのような姿勢のポーズである。
この姿勢のまま120秒耐えられたら成功とする。
ちなみに、左の画像はくつしたさん提供のパンダマウス。(さっき便宜上ハムスターと言ったがハムスターではない。) そして、右の画像はせこなおさん提供のハムスター。
30秒経過。しんどくなってきたので、一匹目を補給する。
これはすごく頑張れる。自分の体の下にかわいいパンダマウスがいることを想像する。もしここでプランクをやめてしまったら潰されてしまうことだろう。そんなことは決して許されない。
とか言っているうちに残像は消えた。しんどい。お尻の位置が下がってきている。限界だ。
120秒プランク成功である。残像による応援の力は偉大だ。
最後はボウリングである。閉店時間間際のボウリング場で1ゲームだけやる。最後にボウリングをしたのは7、8年前だと思う。実力はというと、ご想像の通りかなり下手だ。でも応援の力で勝ちたい。最初の一投を残像に応援してもらい、集中する。
なんとも言えない微妙な結果である。でも集中力は確かにあった。応援されている以上、失敗できないという気持ちが強い。
その後は残像なしでただボウリングをするだけ。全然思い通りにいかない。9フレームを終えた時点でスコアは72。100ぐらいは行くだろうと思っていたが厳しそうだ。スペアすら出ない。
迎えた最終フレーム。満を辞して再び残像を使う。ここから3連続ストライクで100を超えたい
残像の力がすごすぎる。決してやらせやズルはしてないので信用してほしい。残像の力だけでとったストライクだ。
このまま連続でストライクを取りたい。
ストライク!ダブルだ!
残像の力を使ったとたん、2連続ストライクである。なんとなくカラクリがわかってきた。残像に応援されているだけでなく、残像生成のために30秒じっとするのが小休止となり、心を落ち着かせ、余計な力が抜けるのだ。軽い瞑想のような状態。五郎丸のルーティーンと同じ原理かもしれない。
というわけで次にストライクを出せば3連続。ターキーだ。ストライクが出なくても8以上でひとまず100は超える。
惜しくも100に届かなかった。残像を持ってしても100に届かない。これが僕の実力だ。
僕はまばたきせず30秒見つめる作戦だったが、編集部の石川さんは素早く何回も瞬きする方法で残像が出やすいと言っていた。人それぞれの残像生成方法があるかもしれない。
ちなみに僕のやり方は伊藤家の食卓の大発見というコーナーで紹介されていたやり方だ。なつかしい。
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