横浜に行くぞい!
ベイスターズが日本一に輝いたのは2024年11月3日。次の日の新聞を読むと日本一の文字が踊り、胴上げされる横浜の三浦監督の写真が載っていた。とてもめでたいことだ。横浜もさぞ盛り上がっているだろうと思う。
私は東京に住んでいるので、気軽に横浜に行くことはできない。どうしたって遠いのだ。新幹線か飛行機を使うのがもっとも速く横浜に行く方法となる。しかし、せっかくの日本一だ。ということでどうにか都合をつけて、11月5日に横浜を訪れた。
初めて横浜に来たのだけれど、あまり電車で来る人はいないのか、駅は静かだった。駅舎はどこか懐かしく感じる雰囲気を持っている。そして、どこにも「横浜DeNAベイスターズ日本一」という文字もなかった。ちなみに横浜はもう寒くて気温は一桁だった。
横浜の歴史を見てみよう。縄文時代から人々はここに暮らした。1593年と推定される「南部信直書状」には「野辺地・よこ浜にて……」とある。また蠣崎蔵人の乱平定後に「横平を横浜に」改めるとあるので、15世紀にはこの辺りは横浜と呼ばれていたことになる。
港も戦国末期にはあったそうなので、横浜は歴史ある港町と言える。時代は進み、1956年には横浜村は「横浜町」となった。とても静かな街で、駅前ではどこかの飼い犬の鳴き声だけが響いていた。
青森の横浜
私が訪れたのは神奈川の横浜ではなく、青森の横浜。青森にも横浜があるのだ。神奈川の横浜は「海を横切る浜」から横浜となっている(諸説あります)。一方、青森の横浜は「長い浜があった」から横浜となっている。両方とも似たような由来だ。
神奈川で、横浜という地名が文字として、最初に確認できるのは15世紀。村としての横浜は16世紀には確かに存在したと考えられる、と「横浜・中区史」に書いてあった。先に書いたように青森の横浜もその頃から横浜と呼ばれていたようなので、昔から横浜は青森にも神奈川にもあったわけだ。
神奈川の横浜、青森の横浜と書くと大変なので、今後は神奈川の横浜は「横浜市」と書き、青森の横浜を「横浜町」と書こうと思う。ちなみに横浜町の方に「横浜が優勝したから来たんです」と話したら乾いた笑いだった。言われすぎているのか、関係なさすぎるからか、どっちだろう。
横浜町観光
横浜町は「菜の花」が有名。毎年5月頃には「菜の花フェスティバル」が開かれる。昭和30年代から馬鈴薯と一緒に菜の花栽培が始まった。馬鈴薯の裏作(連作障害を防ぐため)として始まり、今では菜の花の作付面積は日本最大級だそうだ。
菜の花プラザに行けば、菜の花を使ったお菓子や油などを買うことができる。ハチミツもあった。どれも美味しそうだったので、いろいろ買った。菜の花畑を見ながら食べようと思う。
菜の花がいつ見ごろを迎えるかは、誰もが知っていると思う。今ではないということだ。ただ今回は横浜DeNAベイスターズの日本一を記念して訪れているので、仕方がない。日本一になったこの時期に私は横浜町に来たかったのだ。
「菜の花フェスティバル」が開催される場所に行ったけれど、菜の花は微塵も咲いていなかった。春には写真で見た美しい菜の花畑になるはずだ。9月頃に種を巻くそうなので、畑にはもう菜の花はいらっしゃる。咲いていないだけだ。
菜の花ドーナツが人気と書いてあったので買った。菜の花シフォンケーキは菜の花のハチミツが使われている。どちらも申し分なく美味しかった。菜の花ドーナツはもちもちだった。
訪れた時は長芋が収穫時期を迎えていた。長芋を見ながら菜の花を使ったお菓子を食べた。日本一の味がした。だって菜の花の作付面積は日本最大級なんだもん。