特集 2024年1月16日

今年は春が早くて、花粉も早く飛ぶ(でも去年より少ない)~気象予報士増田さんの天気解説1月

センター試験は雪のイメージがあるけど実際はそうでもない、12月の20℃オーバーの日は何が起きていたのか、暖冬だと花粉はどうなるのか、テレビでも活躍している現役気象予報士の増田さんに話を聞きます。

今月の主なトピック
・成人式は雪が降る、という思い込み
・暖かい日のあとに寒くなる理由
・温暖化でりんごの産地が北に移動する
・暖冬は桜の咲き方がばらばら
・意外!気温が下がるためには風がない方がいい
・次回の問題:2024年、桜が一番早く桜が開花する場所と日にち
(構成・デイリーポータルZ編集部 林雄司)

1977年滋賀生まれ。お天気キャスター。的中率、夢の9割をめざす気象予報士です。 好きな言葉は「予報当たりましたね」。株式会社ウェザーマップ所属。
ツイッターでも気象情報やってます。(動画インタビュー)

前の記事:暖冬はポカポカではない、寒い日が続かないだけ~気象予報士増田さんの天気解説12月

> 個人サイト ウェザーマップ・増田雅昭 ツイッター @MasudaMasaaki

今回もこのメンバーでお送りします
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成人式は雪が降る、という思い込み

林:
成人式・センター試験の日といえば必ず雪が降りますよね
増田:
これみんな言いますよね
林:
実はそうじゃないって話なんですか?
増田:
定番です、それを否定するために尺30秒くださいみたいな。みんなその印象が強いんですよね
林:
荒井注のカラオケくらいの定番でしたか
増田:
東京でがっつり降ったのは。近年で言うと2013年の成人の日だから1月14日。東京で8cm。
西村:
そこそこ降ってますね
増田:
もっと降ったのは1998年の1月15日、これは僕、成人式でした。この成人式の大雪が天気の道に入るのに影響してるんですよ
林:
そうなんですか?
増田:
関東に住んでたんですけど、成人式に出るために地元の滋賀県に帰ろうと思ってたんです。どうも成人式の日は天気予報で関東で大雪の恐れって言ってたんで当日朝の新幹線ではなくて前の日の夜行で帰ったんですよ。ムーンライトながら。
西村:
大垣まで行くやつ
増田:
あれで脱出に成功して。天気予報のおかげでうまく成人式に出られたっていうのがあって。天気予報って役に立つなと思った。
あのとき大雪警報で中止にした自治体もありましたよね。16cm積もったかな東京で。
成人式に出られたのは天気予報のおかげと思ったのが大学2年生の1月でしょ。2月に気象予報士の本を探しに行ってるんですよ。

林:
すぐだ。そのあと大学生で気象予報士としてテレビ出てるんですよね。
増田:
4年生の時ですけどね
林:
じゃあ2年後
増田:
そうそう、2年後には出てます。
大学2年生の2月に本屋さんで『気象スペシャリストになる本』というのを見つけて。その本を開いたら民間の気象会社があることを知って、じゃあ資格取ってもう就職ここにしようと思って。
林:
早っ

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センター試験も雪が降ってない

林:
センター試験でも雪は降ってないですか?
増田:
降ってない年がほとんどですが、降ったこともあったんですよ。2006年の1月21日だったかな。東京で9cmから10cmぐらい積もって。
林:
2月に東京で雪が降ると何かしらの入学試験やってますよね。それで試験時間を遅らせたなんてニュースになる。
増田:
それはありますよね。だから1回か2回そういうことがあるとその印象が何年も残ってるんでしょうね。

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2023年12月16日に夏日になった

林:
先月、12月16日に夏日になりましたね。あれはなんというか…面白かった。
西村:
ですね。

12月の気温変化(気象庁ホームページの資料に加筆)

林:
あの日からは寒いですね。
増田:
極端な気温があるとそのあとガクッと下がりますね。バブルがあるとそのあと経済が低空飛行になっちゃうみたいな
林:
東京は21℃だったんですけど、千葉とか神奈川は26℃。25℃超えて夏日
西村:
12月にってすごいですね
林:
これは観測史上初なんですよね
増田:
のところもありましたね、12月の夏日っていうのは2004年に関東でもあったんですけど12月の上旬だったんで。今回は中旬なので記録的なことに間違いありませんでしたね。
林:
あの日、世田谷のボロ市に行ってたんですけどすごく暑くて、ボロ市名物のあったかい靴下が売れてなかった
増田:
変わるでしょうね、売れるもの
林:
これはその日の天気図なんですけど。前線の南からあったかい空気が入っているという理解でいいですか。

12月に東京で21℃、千葉・神奈川では26℃を超えた日の天気図

増田:
低気圧が日本海にあって。低気圧が自分より北側にあるということは低気圧に向かって風が吹くので、南風が吹くということなんですよね。
この前線のところが空気の境目にあるので、神奈川千葉が入ってますが内陸までは完全に入らなかった。
林:
前線の北側は寒いんですか
増田:
いや、北に低気圧があるから全体的にあったかい。その中で、ここが一番あったかいのが来ている。寒いは大陸のほうでしょうね。
林:
大陸は縦縞ですね。

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暖かい日のあとに寒くなる理由

林:
これの後にカクンと寒くなるというのは、高気圧がやってくるからやってきて寒くなったということですか。
西村:
西高東低になるから
増田:
数日後ですけれどもね
林:
23日になるともう完全な縦縞に

東京で12月の最低気温を出した日の天気図

増田:
極端な気温が現れるときって、あったかい空気と冷たい空気が極端に入り組んでいるわけですね。
本来南にあるはずのあったかい空気がボコッと来たら、西ではそれを補うようにグッと下がらなきゃいけない。こっちが押し上げたらこっちが深く下がる。 

暖かい空気が列島を覆ったとき、西の方では寒気が下がっている
その寒気はやがて東に流れてくる

林:
暖かくなったおかげで、寒い空気が遠くの方で下がってる
増田:
大体天気って何でも波で表されて、あったかい空気と冷たい空気がなだらかな感じだったらそんなに大きな気温変化がないわけですね。ところが極端な変化が起こるときって、大きな波になってるわけです。だからすごい気温が上がるときもあれば、そのあとの波が来ちゃったらすっごい下がる
林:
その波は東へ進んでいくんですよね
増田:
基本的には東へ進んでいって、だんだん落ち着いていくとかき混ぜられたりしながら流れていくということですね
林:
すごく寒くなったっていっても、0.1℃
増田:
それなりには下がりましたね。でも普通ぐらいですかね

⏩ 今年は春が早く来そう

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