この興奮は併走ならではです
豪華客船と併走するツアーは予想をはるかに超えたエキサイティングなライブショーだった。寒さ、眠さ、恐ろしさ、これらすべてを乗り越えた乗客にだけ得られる達成感というか一体感というか、そういう感情は豪華客船に乗ってる人たちにはけっしてわかるものではないだろう。
でも今写真を見ながら、どっちかといえばやっぱりあちら側に乗りたいな、と思う弱い自分がいたりもするわけですが。
船を追うようなツアーならだんぜんこちら
「現在、100~150メートルです。」
すぐそこに豪華客船がある。船内アナウンスにも安堵と感動の色がまじっていた。
船はクィーンメリー2が最もきれいに見える場所でエンジンを止め、一時静かになった。船に乗り込んでからすでに2時間、もうすぐ長い夜が明ける。ツアーの参加者の顔にも満足と疲労とが入り交じった表情が浮かんでいた。
クィーンメリー2は静かに船首をこれから停留するドッグへと向けた。後姿を見送りながらアナウンスが言う
「ああして汽笛を鳴らして、私たちにさよならを言っているようですね。ありがとうございました」
見守る我々もここまでだ。この後、ベイブリッジやみなとみらいを眺めながら出港してきた横須賀へと引き返した。
港に入ったクィーンメリー2には多くの人たちが待ち構えていることだろう。空にはマスコミのヘリが何機も見えた。しかし僕たちはすでに大接近戦を終えているのだ。この優越感は譲れない。
豪華客船と併走するツアーは予想をはるかに超えたエキサイティングなライブショーだった。寒さ、眠さ、恐ろしさ、これらすべてを乗り越えた乗客にだけ得られる達成感というか一体感というか、そういう感情は豪華客船に乗ってる人たちにはけっしてわかるものではないだろう。
でも今写真を見ながら、どっちかといえばやっぱりあちら側に乗りたいな、と思う弱い自分がいたりもするわけですが。
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