蒲焼検証、基本方針
すいません、ここであきらめればいいものを、少し長くなります。だって、生鮭の蒲焼にはしっかりとうなぎっぽさがあったんですよ。ならば、もっと近い魚だってあるかもしれないじゃないですか。
際限がなくなりそうなので、いくつかの基本方針をたてました。
1)
材料はスーパーで気軽に買える、下味がついていない切り身に限る。あくまで身近な魚中心で、太刀魚とか、ホウボウとか、マンボウとか、そういう珍しめの魚は除外する。
当然、かつて平坂さんが書かれていたような「自分で釣ったナマズ」なども除外。
2)
金目鯛とか、メロとか、トラフグなどの高級魚も避ける。なぜなら、探したいのはあくまでお手頃にうなぎ気分を味わえる魚だから。
3)
調理法はすべて、少量の油をひいたフライパンで両面を焼き、たっぷりのたれをからめる、で統一。
といったところでしょうか。
またもうひとつ重要なポイント。今回、この後「惜しい!」とか「ぜんぜん違う!」とかいう感想コメントがたくさん出てくることになると思います。が、それらはすべて「うなぎに近いかどうか」であって、味どうこうではありません。というか、蒲焼にして美味しくない魚はひとつもありませんでした。その点、ご了承ください。
ではやっていきましょう。そもそも蒲焼といえば、うなぎの他だと、あなごは定番ですよね。さんまやいわしは缶詰として一般的で、僕も大好物。逆に、さっきのぶりや、まぐろやかじきなど、照り焼きで食べることが多い魚は、結果がわかっているから試さなくても良さそうです。
まぁ、そんな感じで3、4品、検証してみればじゅうぶんでしょう!
まぐろとメカジキは、やっぱり照り焼きだ
と、言ったそばからいきなり脱線。いやね、地元の魚の品揃えがいいスーパーで、こんなものを買ってきてしまったんですよ。
どう見ても品が良さそうで、かなりのお得感。小分けにして冷凍しておけば、しばらく酒の肴に困らなそうだなと。
で、こんなにあるんだから、試しに蒲焼にしてみようかなと思ったというわけで。
予想できていたことではありますが、唖然とするほどに照り焼きですね、これ(当たり前のことを言っている)。
まず身にハリがありすぎるし、噛むとほぐれる繊維っぽさもうなぎとは別物すぎる。ただ、激しくうまい。ひたすらに、まぐろの照り焼きとしてうまいです。
さっき試さなくていいと言った舌の根も乾かぬうちに。だってお買い得だったから。
感想については、先ほどのまぐろの感想部分を皆様の脳内でここにコピペしていただく感じで、おおよそ問題ないと思います。
ただ一点、まぐろよりは身のハリも味の主張も穏やかなので、どちらかといえばこっちのほうがうなぎっぽいのかな? いや、そもそもうなぎっぽくはないんですけど。
大衆魚には無理なのか?
ここからがいよいよ本番。まずは、お手頃な切り身代表の、たら。
これはもう、焼いている段階から違いすぎましたね。
たらって淡白なようでいて、かなり独特の香りが強い魚なんですよね。フライパンから立ち上る香りをかいだ瞬間、塩焼きかムニエルにしたさが込み上げてきます。蒲焼のたれをかけるという行為に強い違和感がある。
そして実際に食べてみると、やっぱり味も食感も違いすぎる。特に、身がぷりぷりすぎる。むしろ、そこがたらのいいところなんですが。
ただ、ふだんあまりやらないぶん、とても新鮮な美味しさではありました。
続いては、さば。
竜田揚げ用という、カットされた切り身を買ってきてみました。
焼きながらたれをかけたらそれを弾くほどの脂ののりで、その点には関しては期待できました。が、やっぱり食感が違いすぎる。それに、さば節っていうものがあるくらいで、独特の旨味、香りが強すぎます。なんだか悪口みたいに言ってますが、いや、ものすごくうまいんですよ。さばの照り焼きとして。
お次は、あじ。
これがまた、こんなにも!? ってくらい、あじ味。頑固。蒲焼を食べているはずなのに、干物やアジフライのビジョンが勝手に脳内に再生されます。
お次は、いわし。
わはは、焼いてる途中から興奮してしまったんですが、これ、あまりにもいわしの蒲焼缶の見た目ですね。人生において、あれを自作する機会がやってくるとは思っていませんでした。
味ももちろんそのとおりで、ただ僕はいわしの蒲焼缶が大好きなので、できたてのそれが食べられて大満足でした。お手頃な魚ですし、うなぎとは別ものですが、今後我が家のおつまみの定番になりそう。


