福岡といえばうどん
福岡に行く用事ができた。ラッキーである、うどんが食べられる。
僕の中では福岡といえば明太子でも豚骨ラーメンでもなくうどんなのだ。とにかく福岡のうどんが食べたい。
うどんうどんと街をうろうろしていると、うどん居酒屋というお店をいくつか見つけた。
福岡の人はうどんをつまみに酒を飲むのだろうか。気になったのでいったん昼にうどん屋さんでうどんを食べた後、夜にうどん居酒屋へ行ってみることにした。
この記事、もしかしたら福岡の人にとっては当たり前のことを書いているのかもしれない。うどん居酒屋でしょ?なにをいまさら、と。
でも僕はいま関東に住んでいて、少なくとも僕の生活圏内にはうどん居酒屋というものを見たことがないのだ。だってうどんはうどん、居酒屋は居酒屋だろう。一緒にしていいの?
その謎が明らかになる時が来た。
うどん居酒屋とは
「ウエスト」は福岡でよく見るおいしいうどん屋さんである。その「ウエスト」の亜種というか拡張版なのだろう、「うどん居酒屋ウエスト」に入ってみた。
まずはメニューを手に取る。
うどんだ。
うどん屋さんには福岡に来るたびに来ているのでいまさら珍しいわけではないが、改めてぜんぶ美味そうなうどんである。
しかし同時にこれは居酒屋とは違うだろうとも思う。どうみてもうどん屋だ。
ところがである。
うどん居酒屋にはうどんメニューの他に居酒屋メニューもあって、こっちは完全にうどん屋ではなく居酒屋のそれだった。
なるほどそういうことか。
うどん屋さんでありながら居酒屋でもある、それがうどん居酒屋なのだ。店内を見回すとうどんを食べている人と揚げナスなんかをつつきながらビール飲んでる人とが半々くらいに見えた。現在福岡は夜の8時。
うどんはつまみになりますか問題
納得してしまったが一つ疑問が残る。うどんはつまみになりますか問題である。
普通あまりうどんをつまみに酒は飲まない気がするのだけれど、どうなんだろう。
かき揚げ丼をサクサクいったあと、うどんだけを残してビールを注文してみた。これでうどんがつまみになるか問題が解けるはずである。
これもまた福岡の人に言わせると常識なのかもしれないが、ここはうどん居酒屋だ。うどんと一緒にビールを注文してみた場合、はたしてうどんはビールのつまみになるのだろうか。
体を張って確かめてみたい。
答え:うどんはつまみになる
うどん、ビールに合う。それもすごく合う。
これまで僕は汁物をつまみと認めていなかったのだけれど、考えてみたらうどんの出汁がビールに合わないわけがないのだ。くわえて天かすもネギもかまぼこも、ビールと親和性の高い具材ばかりじゃないか。
うどんを食べ終えたあとで出汁をちびちびすすりながら飲むビールは、この世のものとは思えない美味さだった。もう少しここにいたくて追加でうどんを注文してしまったほどである。
福岡に行ったらうどん居酒屋
これまでは福岡に行ったらうどん、と決めていたのだけれど、これからは昼はうどん、夜にはうどん居酒屋で決まりだと思う。気持ちの問題かもしれないが、うどんの出汁をちびちびやりながら飲むビールは酔いが回らないような気がした。
うどん居酒屋には居酒屋メニューも充実しているので、ふつうに枝豆なんかをつまみに酔ったあとにシメのうどんを食べることもできる。むしろその方が一般的なのだろう。
でも今日のところは「うどんがビールに合う」ということを強く主張して終わらせてください。まじ合うから。
まだ未体験の人、だまされたと思ってうどんでビール、飲んでみてください。
みどころ
前回から少し間があきましたが安藤さんの福岡グルメシリーズ第2弾。
居酒屋スタイルでおつまみ的な一品メニューも充実している中、うどんとかき揚げ丼とビールで攻める安藤さんの豪傑ぶりが光ります。しかもそのあとうどんをおかわり。いつも食レポとは思えない加速度があるんですよね、安藤さん。(石川)