砂丘とは?
館山砂丘を地図(航空写真)で見てみると、こんなふうになっている。
周りの山の緑に囲まれて、砂地と思しき場所が南北2つにわかれて存在している。
これが「館山砂丘」らしい。
砂丘というと、見渡す限りの砂地が広がる鳥取砂丘などを思い浮かべる人も多いかもしれない。
ただし、鳥取に限らず「砂丘」と呼ばれている場所は日本各地にある。なにも砂丘は鳥取の専売特許でもなんでもない。
砂丘とはなにか? 百科事典に書いてある定義を引用してみる。
難しい。が、おそらく重要なのは最初の一文。「風によって運搬・堆積された砂からなる高まりをいう」のところだろう。それが砂丘だ。
海からの強い風が吹き込み、砂が堆積し、丘のようになっていれば砂丘ということになる。
鳥取砂丘以外の砂丘として有名なものは、浜松市の中田島砂丘や、鹿児島の吹上浜なんてのもある。
青森には、猿ヶ森砂丘という「日本最大」と言われることがある砂丘もあるけれど、ここは自衛隊の演習場となっているので、砂丘の中に立ち入っての観光などはできない。
そもそも、どこからどこまでを砂丘とするかの定義ははっきりしてなく、オフィシャルな「砂丘の面積」なんていう統計情報もない。
ウィキペディアを見てみると、青森の猿ヶ森砂丘は一般的に3000ヘクタールなどと言われることもあるが、定義が曖昧なので同じ青森県にある屏風山砂丘の1万ヘクタールの方が大きいのでは? と言われることもある、らしい。
と、砂丘の定義について一席ブッてしまったけれど、とにかく、砂丘の大きさというのは曖昧だということを心にとどめておいてほしい。
館山に向かう
東京湾フェリーに乗って、房総半島に向かう。
そういえば、去年も東京湾フェリーに乗って鋸南町の磨崖仏を拝みにいったな⋯⋯と思って振り返ってみたら2025年の4月だった。
一年なんてあっという間だなぁ、なんて思い出しながら船内でお弁当を食べていると、あっという間に金谷港に到着。
ここから、さらに30キロ南下し、館山砂丘を目指す。
朝の8時半に出発したものの、途中に寄り道をしたため、到着が15時すぎとなってしまった。時間かかりすぎた。
ゴルフ場の裏にある、駐車場となっている場所から奥に行くと急に見晴らしの良い場所に出る。
すり鉢状に窪んだ部分に砂が溜まっている。事前に航空写真で見たところでいうと、南側にあった砂地だ。
入口にあった毒草を注意喚起する看板にビビりながら、奥に進んでいく。これ、写真だとそんなに大きいような気はしないけれど、砂地の中に入るとこんな感じになる。
館山砂丘、最初に地図で見たときに、もしかしたら「日本一小さい砂丘」なのではないか。というふうに思った。ここに来るまでは日本一小さい砂丘のつもりで、やってきたものの、意外とデカい。
もちろん、最初に述べたように、砂丘の面積を定義するような指標はないので、風で運ばれた砂が丘のようになっている場所としての砂丘で見れば館山砂丘は小さい。日本一小さいといえるかもしれない。けれど、実際現地に足を運んでみると「デカいな」という感想が出る。
自然科学の理屈と、人がその場で感じた印象が一致しない。こういうことってあるよね、という思いを噛み締めながら、砂丘を登る。
登る⋯⋯ひぃー、めちゃくちゃしんどい。
何だこの坂は。砂が柔らかいので、歩くたびに靴が埋もれる。安部公房『砂の女』の砂を掻き出す描写をなんとなく思い出す。
とはいえ、少しづつ進んで頂上になんとかたどり着くと、今度は下り坂となっている。おそらくここは山の峠となっている部分だ。
峠を下ると、さらに広い砂丘が見えるはず⋯⋯。
おぉ、小さいんだか、大きいんだか、よくわからない。けど、ものすごく急な斜面に砂が積もっている。
写真で伝わるかどうかちょっと自信がないけれど、鳥取砂丘やらの大きさに比べたらもちろん小さい。が、人と比べたらめちゃくちゃでかい。
火星や金星は、土星や木星に比べると小さい。小さいが、実際に火星に行ったら多分、火星はデカい。例えるとそういう話だ。
奥の砂地では親子連れがサンドボードなどを楽しんでいたが、3歳ぐらいの小さい子供が、まだ帰りたくないとダダをこね、挙句の果てに「ここでおしっこする!」と叫んでいた。(もちろん、お父さんにダメだと言われていた)
子供は突拍子もなく、わけがわからないことを叫びだすのでほんとにおもしろい。
観光客と思しき人は、そんなに多くいたわけではないものの、ぼくらがここに来る前にも後にも数名いたので、人がまったく来ない場所というわけでもないらしい。
サンドスキーなどの、アクティビティを楽しむ余裕もないので、写真を撮ったらさっさと帰ってしまった。

