バス停を動かしたい
バス停までの道のりを歩くとき、いつも自分が思い描いているより少しだけ遠い。
歩いて行けない距離ではないが、ぎりぎり近所と呼べない範囲にバス停はある。
オリエンタルラジオのネタで、「1日3ミリバス停ずらす。2年を費やし自宅の前へ」というのがあった。バス停を動かしたい気持ちはとても共感できる。
ただバス停を動かすとかなり問題があるし、そもそも重い。
自分でものすごく軽いものを作って、好きな場所をバス停にしよう。
完全にバス停である。ベンチの力でバス停の貫禄が増している。
ちなみに文字部分は変えられるようになっている。どんな場所でもバス停にできる物を、この世に生み出してしまったのだ。
紙で作る
運ぶことを考えて、できるだけ軽く作りたい。看板部分は紙にしよう。
まずはイラストボードをハサミで切っていく。
これ、パソコンで作って印刷した方が早いのでは?という雑念が途中頭をよぎったが、もう塗り始めたのでこのままいくことにしよう。
この世で一番初めにできたバス停はきっと手描きだっただろう……と日本初バス停に思いを馳せながら作業を続けた。
個人的なバス停なので、「個人バス停」と書いておいた。本来であればバス会社の名前を書くのだろうが、バス不在の中、バス停のみ存在している状態なので、こう書くしかない。
停留所名のところは別の紙で作って、後で貼ることにしよう!
コンクリート部分を作る
バス停はコンクリートに刺さっている。持ったことはないが、動かしたり、風で倒れないようにかなり重くしてあるのだろう。
私はできるだけ軽くしたいので、スタイロフォームで作ることにした。
ちゃんと長さを測らず勘で穴を開けたため、やや中心からずれてしまったが、バス停の機能としては問題ないだろう。
スタイロフォーム自体の表面がざらざらしてるので、適当に塗ってもコンクリート感が出ている!
ちょうど良い鉄板が家にあった。これを使ってバス停にしよう!
バス停を作るなら絶対時刻表が必要だ。ただ今のところバスが来る予定はないので、一本もバスが来ない時刻表になった。もはや余白が清々しい。たまに一日2回しか来ない時刻表が田舎にあり、3時間待ったりする恐怖の修行があるが、そういう心配すらない。
そもそも地球上のほとんどの場所はバスが来ないのだ。バスが止まる場所の方が全体の割合からしてかなりレアである。一本もバスが来ない時刻表は、どこに置いてあってもおかしくない表と言える。
完成
ついに完成!!
ここにバス停があるなんて、景色もいいし最高だ!
そもそも車が入れない場所なので物理的にバスが来れない。でも、緑があって、この開放的な空間。理想のバス停である。
家から枕を持ってきて昼寝してもよさそう。 バスが来るまで一眠りできる。
余裕でスキップできる軽さ。バス停を持ってどこまででも行けそう。