炊飯器からご飯を食べたい
いつもお弁当におにぎりを食べている。梅などの具は入っているが、海苔を巻いていない普通のおにぎりだ。見た目がシンプルなのでどこか寂しい昼食な気もしている。

美味しいし、食べやすいので満足しているのだが、もう少し見た目が美味しそうな昼食にしても良いのではと思ってきた。でも、おにぎりは好きなので、内容は変えたくない。作るのも簡単だし。
色々考えた結果、炊飯器から取り出せば、炊き立てで美味しそうに見えるのではないかという結論に辿り着いた。炊飯器をお弁当カバンにすればいいのだ。
家に炊飯器がないので、自分で作ることにした。



今後これが私のお弁当カバンです!!
作り方
まずは設計図を描く。
本物の炊飯器をモデルにしたいところだが、我が家に炊飯器はない。いつも鍋でお米を炊いているのだ。
しょうがないので、メルカリの写真を参考にしよう。これは最近よくやっている方法で、メルカリに出品している商品はいろんな角度からの写真が載っているので、参考資料として優秀なのだ。縦横の長さを書いている場合が多くて、サイズ感も分かりやすい。ありがとう、メルカリに出品している人たち。誰にも購入されなくても、私にはとても役立っている。

大きさが決まったら、ウレタンをカット。



塊のままだと溝を掘りにくかったので、切れ目を入れながら掘り進めた。大胆に切り込みを入れても大丈夫。ウレタン同士をくっつけるのに適している接着剤を、この間セメダインさんにいただいたのだ!!

接着剤が乾くまでしばらく放置する。意外とスムーズにここまで出来た。あとは布をウレタンに巻いていくだけである。
接着剤を乾かす間、炊飯器の内釜を外せるように作るかずっと迷っていた。カバンの機能的には外せなくてもいいからだ。別パーツで作るのは難しそうだし。
でも、本物は外せるしな……。外せたほうが嬉しいかもな。カレーについている福神漬けみたいな、なくてもいいけど、あったらちょっと嬉しい。それが炊飯器カバンの内釜パーツなのではないか……。
少なくとも接着剤が乾くまで、特にやることがない。暇なので別パーツとして作ってみよう!
内釜を作る
まずは、炊飯器の中にすっぽり入る大きさのウレタンを切る。



3合だきぐらいの小さな釜だ。内側にある、水量の目盛りも刺繍しよう。

刺繍の文字がゆるすぎて「あえて手を抜いて作ってるんですか?」 と言われることがあるが、全力でちゃんと作ろうとしてこうなっている。
刺繍をしたらかなり 内釜感が出てきたぞ!


やっぱり作って良かった。立派な内釜の完成だ!!
取手をつける
接着剤が乾いたので、炊飯器の布を巻いていく。


炊飯器は取手がついているので、その部分も作っていく。カバンなので、取手の強度はしっかり欲しいところ。軸に針金を入れよう。


これを布で包んで、針金部分を炊飯器にブスっと刺す。


こうすることで、取手が動くようになる!便利!

ボタンつけ
ひと通り布でくるみ終わったので、細かい部分をつけていこう。




この刺繍作業が意外と大変で、3回ぐらい飽きて中断した。心が折れそうになるも、Amazonで好きなサラミを買ったりして自分を励まし続ける。10個もサラミを買った。

5時間ぐらいかけて 刺繍部分を縫い付け終わった。
あとはフタをつければ完成だ!
完成
ついに完成のとき。



ふわふわの炊飯器カバンの完成だ。
軽くて持ち運びやすいので、ピクニックにも最適。早速お弁当を入れてみよう!

炊飯器で炊いた雰囲気がすごく出ている!
おにぎりだけ持ってくるより、炊飯器ごと持ってきたほうが、圧倒的に美味しそうだ。


炊きたて気分を味わえるかもと思ったが、そう思い込むには冷えすぎているという現実があった。
でも、炊きたての米が冷えたもの、と思い込むことはできる。そう考えると美味しい。実際は2日前にまとめ炊きした冷凍ご飯なのだが。

膝にかかえるとクッションとしてちょうど良い大きさなのも良かった。

炊飯器という存在感のあるお弁当カバンによって、いつものお昼ご飯がグレードアップ出来た。メニューを変えなくても、カバンを変えれば食事の質は上げられるのだな。
食べ終わり、空っぽになった釜を見て、謎の達成感を得て家に帰ったのだった。

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