広告企画 2020年10月14日

ホームセンター・カインズにあるもので自撮り四番勝負!

SNS文化としての自撮りが話題になって久しいが、いっぽうでデイリーポータルZでは18年前から記事のために自分の写真を撮りまくっている。むしろ先駆者と呼ばれてもいいはずだ。

しかしながらみんなシャイなので、SNSには自撮りをあげられないタイプでもある。正直、自撮り文化になじめてないのだ。

自撮りを我々の手に取り戻したい。ホームセンターにあるものを使って、ライター4人(石川、古賀、乙幡、林)が、新しい自撮りに挑みます。

※この記事は、カインズのよみものサイト「となりのカインズさん」に掲載した連載のまとめ読みです

インターネットにラブとコメディを振りまく、たのしいよみものサイトです。

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脱・作り顔。
表情ゆたかな自撮りが絶対撮れるデバイス

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石川 大樹
「デイリーポータルZ」編集/ライター。電子工作でオリジナルの処刑器具を作ったり、辺境の国の変な音楽を集めたりしています。「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」主催者。1980年岐阜県生まれ。

本当に生き生きした自撮りができる自撮り棒 

自撮りの難しさとして、「どんな顔をしていいかわからない」という点があると思う。

自撮りに慣れている人を見てすごいなと思うのは、その表情の作り方だ。

僕も長いライター業が長いので、今お読みいただいているような記事に載せるための自撮りはたくさんしてきた。でもそれは、「工作がうまくいかなくて困っている顔」や、「意外な展開で驚いている顔」など、ストーリーの流れがある自撮りなのだ。

しかしSNSに載せる自撮りは流れもなく、その写真だけで完結。そういうとき、どんな表情で写ればいいのか、僕はよくわからない。

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顔をつくるとなんか過剰になってしまう
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逆に表情を意識しないと目が死ぬ

どっちもなんだか不自然というか、ライブ感がないのだ。

なんかこう、人生の楽しい瞬間を切り取りました!みたいな、生き生きとした自撮りが撮りたい。

撮れる工作を作ります。

人が生き生きする瞬間とは

工作の基本コンセプトはこうだ。

うれしいことを起こす ⇒ その瞬間にシャッターが切れる

そんな装置を作れば、ライブ感のある、生き生きした表情の写真が撮れるはずだ。

じゃあどうやってうれしいことを起こしたらいいだろう?いろいろ考えた結果、これに至った。

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辛い筋トレ
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のあとの、開放感!

装置でプラスの喜びを作り出すのは難しい。たとえば「お菓子が出てくる装置」を作ったとして、お菓子を準備するのも手間だし、そもそも自分が入れたお菓子が出てきてうれしいのか、という問題もある。

しかし、マイナスから解放された喜びであればゼロコストで実現できる。上の写真の、この笑顔を見てほしい。

持っているのはアームバーという商品で、曲げることで腕の筋肉が鍛えられるトレーニング器具。商品説明には、その負荷20kgとある。死ぬほどつらくはないが、そこそこつらい。

このカジュアルなつらみ、自撮りのカジュアル感にぴったりではないか。(こじつけ)

設計

まず装置の仕様を決める。

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・アームバーを曲げた瞬間からカウントダウンがはじまり、10秒間曲げたままでいなければならない。10秒たつとブザーが鳴ってゴール。

・8秒たった時点でいちど写真を撮影。つらい表情が撮れる。

・10秒ちょっと経った時点で写真を撮影。開放感あふれる表情が撮れる。

うれしい写真のほかに、せっかくなので苦しい表情も撮ることにした。2枚あることで、そこにストーリーが生まれるだろう。

製作

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家にあった、スマホのシャッターを押せるリモコン
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分解して基板だけにし、スイッチの代わりに電子制御できるように線を伸ばします
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思いっきり工程をすっ飛ばしましたが試作品が完成

右上で手に持っているスイッチを押すと、5つのLEDが順番に点灯する。3つついた時と、5つついた直後に、スマホの画面でシャッターが押されているのがわかるだろうか。

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基板に実装して
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結束バンドでアームバーに取り付け。右端、スイッチもグリップに接着します。

スイッチはアームバーが曲がっているかどうかの判定用だ。グリップについたスイッチを、曲げてきた反対側のグリップで押すことで「曲がっている」ことが判定される。

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こちらは車載用のスマホスタンドですが
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ホルダー部分だけを結束バンドで固定
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「本当に生き生きとした自撮りが撮れる自撮り棒」が完成した

ふだん見慣れている自撮り棒とずいぶんちがう気がするが、実際「棒」なんだから自撮り棒と呼んでも差し支えないだろう。ないですよね?

使ってみる

ではさっそく、実際に使ってみよう。このアームバー、先にも触れたが、わりとカジュアルな負荷である。どこまで良い表情が撮れるだろうか?

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10、9、8、7、6、……あれ、これはきつい……

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ウァッ!と思わず声が出てしまった。

単体で曲げたときは、そこまでつらくなかったこのアームバー。しかしスマホと組み合わせたことによって、姿勢を変えて、体からちょっと離して曲げる必要が出てきた。そうしないと顔がうまく映らないからだ。

説明書にあった一文を思い出す。「負荷が弱い場合は、体から離してお使いください。」

胸の前で曲げていた時と全然違うのだ。開始4秒ですでに、全身がプルプル…どころかガクガク震えはじめる。こんなに本気でトレーニングするつもりはなかったのに…!

そして撮れた写真がこちら。

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曲げている最中。こんなにアゴの出た自分の顔を初めて見た
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10秒経過後。これは…

笑顔というより必死感がにじみ出た顔になってしまった。嬉しいどころではない。死ぬかと思ったけど、間一髪で命拾いした時の顔である。ヒグマから逃げ切ったときの顔といってもよい。

なんか思ってたのとは違うが、このライブ感あらため「生きている」感こそ、いままでの自撮りに欠けていたものではないだろうか。自撮りがネクストステージにアセンションした瞬間である。

活用編

実際に外に出て自撮りしてみた。

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渋谷の話題のスポット、新しくなった宮下公園の前にて自撮り
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この歯の食いしばりと…
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この目の見開きが、俺の人生のリアル!

よく見かける自撮りとは一味違う。ホットな新スポットに対して、自分の顔の主張が強すぎるのだ。しかしこれこそが、SNSに刻み付けたい「俺の生きた証」なのである。

せっかくなので他の人にも試してもらった。10秒経過後のショットだけまとめてご紹介しよう。

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命拾いというより、ほぼ昇天している
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もはやフレームには収まりきらないこの躍動感
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生きててよかった…!という満面の笑み

みんな大切な仲間たちである。

実際にヒグマに追われたわけではないとわかっていても、これらの顔を見ると「ほんとうに、生きて帰ってきてくれてよかった…。」という気持ちになった。

涙が出そうである。

みんなの生還顔が見たい

笑った表情には笑顔、怒った表情には怒り顔、といったように表情には名前がついている。

しかしこういった「命拾いしたような表情」には名前がまだないと思う。

「生還顔」と命名したい。

これからの自撮りは「生還顔」がくる。

>>次のページでは
編集部・古賀がとにかくメルヘンな自撮りを追求します 

 

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