特集 2023年4月14日

製菓用のお菓子はそのまま食べてもいいし人にあげてもいい

先日デパートを徘徊していたところ、製菓用のお菓子コーナーを見つけた。

生まれてこの方、製菓という言葉には無縁の人生であったが、そこで見つけた製菓用チョコレートが美味しそうに見えてしまったのだ。

もうそのまま食べちゃってもいいんじゃないか。なんなら製菓に勤しまずとも、そのまま人にあげちゃってもいいんじゃないか。

1993年群馬生まれ、神奈川在住。会社員です。辛いものが好きですが、おなかが弱いので食べた後大抵ぐったりします。好きな調味料は花椒。

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当然そのまま食べたっていいはずだ

スーパーで売られているような普通のお菓子は、手に取ってもらうべく綺麗なパッケージや興味を引く文言が書かれている。

だが、製菓用のお菓子にはそれがない。ただ無骨に何が入っているのかのみ明記され、どんな形なのか分かりやすいように透明な袋や容器に入っている。なにせ材料なのだ。どんなものかが一目で分かる方が大事なのだ。

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一目瞭然ということばをAIに入力するとこの画像が出てきます

そしてそれがいい。材料として分かりやすいだけでなく、お菓子としての魅力も一目でガツンと脳に伝わってくるのだ。梅干しの写真を見るとつばが出るように、もう見ているだけでチョコレートの甘みが想像されて食べたくなってしまうのだ。

ガツンと脳に伝わった順に買ってきた。君たちは今からお菓子になると思っているかもしれませんが、これからこのまま私に食べられます

主役のチョコ、脇役のチョコ

色々買ってきたが、まずは一番最初においしそうに見えたチョコレートから食べちゃう。

クーベルタブレットとパータグラッセ。むつかしい名前だが、要するにチョコレートだ。そうだろ

売り場にはこんな感じのパッケージで色々なチョコレートが売っていたのだが、当方「チョコ」「ホワイトチョコ」「ミルクチョコ」くらいの区分でしかチョコレートというものを理解していないので、そのまま食べるのに粒の大きさがちょうどよさそうなやつを選んできた。これもパッケージからチョコが見えている利点である。

タブレット型のクーベルタブレット。
どれどれ
あ!うまい!

全然いける。普段食べるようなチョコと比較するとややまろやかだが、ミルクのやさしさと甘さがしっかりある。これに紅茶を合わせたら優雅なティータイムですよ奥さん。

これ材料じゃないよ。ぜんぜん完成品だよ。

続いてはバターみたいな形のパータグラッセ
これは......味が遠いぞ

クーベルタブレットとは打って変わって神妙な味わいだ。

食べた瞬間の風味はホワイトチョコのそれなのだが、脳が「チョコレートだ!」と認識した時にはすでに後味だけを残して消えていってしまう。眼科検診の気球くらい味が遠い。こんなチョコってあるんだ。

説明文を読み直すとコーティング用との記載があった。なるほどな

 これこそ本当に単体で食べられることを想定しておらず、ケーキとかに塗るためのチョコだったのだ。そう考えると味が薄いのも納得がいく。他に主役の菓子がいるから目立ってはいけないのだ。

ひとえに製菓用チョコレートといっても色んな用途があり、それに応じた味わいになっているわけだ。これは探索のしがいがありますよ。

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チョコレートコポーは絶対そのまま食べた方がいい

店頭で見ていて気になったチョコがもう一つある。それがこの「チョコレートコポー ホワイト」だ。

チョコレートコポー ホワイト
フレーク状のホワイトチョコだ

こう、完成したお菓子に仕上げとしてファサーっとかけるタイプのチョコである。だが今日はかけない。なぜならかけるお菓子が存在しないから。 

もうスプーンで直接食べちゃう。なんだか分からないが「夢にまで見た食べ方」って感じ

思えば容器も先ほどのチョコと異なり、スプーンですくいやすいように出来ている。こうやって食べてしまいたいという人間の根源的欲求への配慮なのだ。

うわーっ、甘いしうまい。嬉しすぎる。きっとチョコも嬉しいからWIN-WINだ

味がしっかりしたチョコがフレーク状になったことで、舌にすばやく甘味が吸収されていく。ほとんど噛む必要のないまま生きて腸にまで届いている。人をダメにするチョコだ。 

この食べ方、早く規制しないと大変なことになりますよ

思わず二口、三口といきそうになったがやめておいた。もう、戻れなくなるかもしれないから。 

⏩ 桜餅のアレも食べます

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